サボテン王子のお姫さま (ソーニャ文庫)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781695839

作品紹介・あらすじ

サボテン愛が行き過ぎて、周囲から変人扱いされているグレイス。だがある日、勤務先の眉目秀麗な若社長から突然のプロポーズ!?なんと彼は、昔、サボテンをプレゼントしてくれた幼なじみのカーティスだった!紳士的なのにどこか強引。何もかもが完璧な彼に昼夜を問わず甘く執拗に求められ、蕩けていく心と身体。けれど、この結婚は贖罪のため!?カーティスの過去と後悔を知ったグレイスは彼を支える決意をするが、とある事件に巻き込まれ-!?

感想・レビュー・書評

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  • 【ネタばれ感想注意】

    両親亡き後、祖母と2人で生きてきたサボテンを愛するあまり周囲からは変人と思われている20歳の元男爵令嬢ヒロインと、ヒロインのサボテン愛にも動じず求婚してきた25歳海運会社社長ヒーローとの再会から始まるすれ違いラブストーリーです。

    架空の国が舞台ですが、モデルとなっているのは19世紀後半か20世紀初頭のイギリスだと思います。

    両親を亡くしてから祖母に育てられたヒロインは、サボテンだけを唯一の友人として育ってきた為、サボテンに話し掛ける変人として周囲に認識されています。

    …子供の頃から苦労してきたヒロインは色々な職業を転々としていただけあって、意外と多才な事に驚きました。
    ヒーローは多感な子供時代に家族から受けた仕打ちの所為で早々に伯爵家を出て商家の養子になっているくらいなので、一応、血の繋がった家族である伯爵家に復讐する事を何とも思ってないのがソーニャらしい黒ヒーローだと思いました。
    ヒーローの容姿や言動が瞳の色を除いては子供の頃と激変している、という設定を見た時は、実はヒーローはヒーロー弟と入れ替わっていた…とかいう衝撃な入れ替わり説も予想していたのですが、特にそんな事はなかったです(笑)。

    ソーニャという事でヒーローの裏の顔や色々ときな臭い事件に意識を取られがちですが、ストーリーの根本は幼なじみの少年と少女が再会して結ばれる純愛物語だったと思います。
    …とはいえ真っ直ぐな想いだけに、他は何も見えないという無邪気な狂気も存在すると思います。

    最後に、ヒロインが幼い頃に聞いたサボテンの声はヒーローの声だったという素敵な種明かしも良かったです。

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著者プロフィール

2012年作家デビュー。乙女ゲームの脚本や『残酷王の不器用な溺愛』(ソーニャ文庫)をはじめ、キャラクターの魅力が生き生きと描かれた作品で好評を博す。思わず吹き出してしまう会話劇や、主人公たちがストーリーを経て成長していく様子がコミカルに描かれ、読者を惹きつけてやまない。

「2022年 『桜花京用心棒綺譚 花咲く都の冥中将』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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