塚本邦雄歌集 (現代詩文庫 第 501)

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  • 思潮社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783709633

感想・レビュー・書評

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  • 詩歌

  • わかりやすく纏められている.それにしても,塚本邦雄氏の短歌は難しい漢字が多く,ルビがふってあるのはありがたいがそれ以外にも読めないものがあり,困った.
    星餐圖,青き菊の主題が良かった.

  • 子息である作家・塚本靑史によって精選された短歌・約1200首を収録した選集。
    詩や短歌にはほとんど興味がなく、たまに接する機会があっても、
    あまりピンと来ない――と言うと語弊があるけれども、
    感銘を受けるに至らないのが毎度のパターンなので、
    塚本邦雄が小説家である前に歌人であることを承知でスルーしていたが、
    この度ようやく手に取ってみた。
    前衛短歌には「比喩の導入、句またがり、記号の利用といった技法上の特徴」があり、
    「作品の主人公と作者が異なる、虚構を詠っている」点が
    最大の特徴だという(Wikipediaより)が、なるほどと頷きつつ、
    水に纏わるイメージの横溢と共に、何ものかに対する懐疑と憎悪を端々に感じた。
    それでいて、時折顔を覗かせる、ほんのりしたユーモアに微笑。
    読む前は、多分、幻想文学の断片のような歌に惹かれるだろうと予想していたけれど、
    実際に強いインパクトを受けたのは、自分でもちょっと意外だったが、
    割と生々しい以下の三首。

     今われのもつともあたらしき部分、肘裂創の口鮭色に

     神にも母にもかつて跪きしことなしサッカーの若者の血噴く膝

     献血のわが血は碧、人閒にわかつなど滅相もござらぬ

  • 12/9 読了。

  • 突風に 生卵割れ かつてかく 打ち抜かれたる 兵士の眼
    対局の現象と現象をありえない角度で切り取る、歌のパッチワーク。誰にもこんなんできまへんで!合掌! 

  • 現代詩文庫サイコー!大人になったら、全巻そろえたいです。というかもう大人だけど。読み返すたび脳がしびれます。これだけの言葉で、こんなに遠くに連れて行かれるのかと、異次元にね。漢字のお勉強にもなります。

  • 0527-0604
    /////
    近代短歌に反旗をひるがし、鮮烈絢爛な言葉によって現代の詩としての歌を築き上げた戦後最も偉大な歌人の究極のアンソロジー。未刊歌集、歌集未収録を含めた全歌業を見通し、厳選した千二百余首を収録。

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著者プロフィール

1920年生まれ。2005年没。歌人。51年、第1歌集『水葬物語』刊行、以後、岡井隆、寺山修司らと前衛短歌運動を展開。現代歌人協会賞、詩歌文学館賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞、現代短歌大賞など受賞。

「2023年 『夏至遺文 トレドの葵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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