突然訪れた天使の日: リチャ-ド・ブロ-ティガン詩集

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  • Amazon.co.jp ・本 (108ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783724186

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  • 「男がふたり車から降りる。/そして車の脇に立っている。ふたりは/ほかにどうしたらいいかわからないのだ。」(男がふたり車から降りる)
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    「ぼくらは出合う。ぼくらはいろいろやってみる。なにも起こらない、/だけど/その後ぼくらは会うたびに/いつもどぎまぎする。そしてぼくらは視線をそらすのだ。」(ぼくらは出合う。ぼくらはいろいろやってみる。なにも起こらない、だけど)
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    「ぼくは心をこめてこんにちはといった、だけど彼女はもっと心をこめて/さようならといったのさ。」(万事休す)
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    「あたしの糞ったれ人生の最高に/見事にハングリーな朝は/フライド・ポテトのようにファックしてよ。」(フライド・ポテトのようにファックしてよ)

  • ブローティガンらしい、やわらかくて芯を捉えていてぼんやりとさみしい詩。手持ち無沙汰になるとお酒を飲んでしまいそうなあやうさ。

    もう遠回りをしたり、ばかみたいな無駄をして「いい経験でした」って言ったりする時間がないから、代わりにブローティガンの詩を読むのかもしれない。

  • 何故詩を読むかと言えば、今のところ意外性を伴う驚異を求めているからである。
    それは私の中でアリ地獄に踏み入る事と重なり、足を一歩出しただけでずぶぶと中心へ引き摺り込まれ、ウスバカゲロウにしてヤられるのと同等なのだ。
    しかし、この詩集には僕にとってのアリ地獄が無い。
    ウスバカゲロウが成虫になろうとしているからだ。幼虫が成虫になるのは自然な流れである。その代わり、その摂理を二度見して凝視したくなってしまう詩集だ。二度見して凝視するとその摂理さえも美しい。

  • 詩集というイメージを感じさせないピュアさが良い。

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著者プロフィール

作家、詩人。1935年、ワシントン州タコマ生まれ。56年、ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグらビート・ジェネレーションの集うサンフランシスコへ。67年に小説『アメリカの鱒釣り』を刊行、世界的ベストセラーとなる。主な著作に『西瓜糖の日々』『ビッグ・サーの南軍将軍』など。風変わりで諧謔に富んだ作風は世界中の若者たちの想像力をかき立てた。84年、ピストル自殺。

「2023年 『ここに素敵なものがある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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