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- Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
- / ISBN・EAN: 9784783733485
感想・レビュー・書評
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片目は砂漠の海に焦がれ、眼球の後方で視神経の螺子がギチギチと締められてゆく酩酊の午前4時。夜の闇の余波と朝の光の兆候が音もなくせめぎあい、もつれあう薄明の青の時刻。πはφに変形し回転、遠心力で割れてグルグルと∞を描く眩暈が治まらない地獄くだりの一時間。
波辺左端在れっぺの咆哮が谺する耳の幻術の穴を逍遥し、花と蜜の芳香が渦巻く猥雑な幻影の都市を彷徨し、底に沈み込む。
「捨ててしまいなさい螺旋なんか」と焚きつけるように私に言うあなたはどなた。細胞の内奥に根づくDNAの二重螺旋の檻からは決して逃れられはしないのに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても美しい作品。口に出してささやきたいし、いつまでも眺めていたい。
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