円の数学

著者 :
  • 裳華房
3.63
  • (2)
  • (1)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785315160

作品紹介・あらすじ

ユークリッドが円をどのように考えていたかについての説明から始まり、円周率を調べるために、如何にいろいろな数学に関係してくるか、そして等周問題の解として現われる円について解説する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • スバラシイ!

  • 大学で使った(そして初めて単位を落とした)本をまた引っ張りだして読んだ。

    数学の歴史、ユークリッドの原論やギリシャ数学三大問題、古代ギリシャの等周問題なんかに円・円周率を絡めて、過去の数学者がどのようにそれらと向き合ったのか等を取り扱った内容。

    円周率πの近似周りの話なんかはとっつきやすくもあり面白かった。微積分以前、多角形の周囲の長さによる近似と面積を利用した近似の比較や Arctan x の級数展開による近似の試みなどなど。

    ギリシャ数学の三大問題についてはそれらを証明する過程の中で代数学における超越数としてのπの話など。線形と代数学もう一度学び直してまた読みたい内容。群論の基礎的な内容すら頭から抜け落ちてた…。

    等周問題は「一定の周囲の長さのもので最大面積のもの」という古典的なもの。幾何的ではあるのだけどその証明では積分を用いたりとなかなか読み応えがある。

    全体として「円・円周率に対する取り組みの歴史」みたいな内容が濃く専門的な知識は無くとも数式は読み飛ばす形で楽しめそうだなと思った。

  • 大学で使った(そして初めて単位を落とした)本をまた引っ張りだして読んだ。

    数学の歴史、ユークリッドの原論やギリシャ数学三大問題、古代ギリシャの等周問題なんかに円・円周率を絡めて、過去の数学者がどのようにそれらと向き合ったのか等を取り扱った内容。

    円周率πの近似周りの話なんかはとっつきやすくもあり面白かった。微積分以前、多角形の周囲の長さによる近似と面積を利用した近似の比較や Arctan x の級数展開による近似の試みなどなど。

    ギリシャ数学の三大問題についてはそれらを証明する過程の中で代数学における超越数としてのπの話など。線形と代数学もう一度学び直してまた読みたい内容。群論の基礎的な内容すら頭から抜け落ちてた…。

    等周問題は「一定の周囲の長さのもので最大面積のもの」という古典的なもの。幾何的ではあるのだけどその証明では積分を用いたりとなかなか読み応えがある。

    全体として「円・円周率に対する取り組みの歴史」みたいな内容が濃く専門的な知識は無くとも数式は読み飛ばす形で楽しめそうだなと思った。

  • 図書館にあり、今度借りてみよう

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

カリフォルニア大学名誉教授、Ph.D.。1932年 山梨県に生まれる。東京大学理学部卒業。プリンストン高等研究所研究員、マサチューセッツ工科大学研究員、ブリティッシュ・コロンビア大学助教授、カリフォルニア大学バークレー校助教授・副教授・教授などを歴任。2012年逝去。主な著書に『曲線と曲面の微分幾何(改訂版)』『微分積分読本』『円の数学』(以上 裳華房)、『複素幾何』『顔をなくした数学者』(以上 岩波書店)、『ユークリッド幾何から現代幾何へ』(日本評論社)などがある。

「2023年 『接続の微分幾何とゲージ理論(新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林昭七の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
松坂 和夫
上野 健爾
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×