- Amazon.co.jp ・マンガ (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784785927875
感想・レビュー・書評
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急速に集う「獣の騎士」たち。この巻のキーは「犬の騎士が願い事を何に使ったか」ですね。そしてその結果、主人公はどう変わるのか。それは能力がどうこういう話ではなく、精神面の話。さじ加減が素晴らしい。
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主人公が都合良く強くなり、魔法使いアニムスが初登場し、仲間(獣の騎士団)が集結することになる第三巻。この時点では明確には描かれていませんが、主人公のターニングポイントとなる巻でもあります。
主人公が東雲半月の技を契約の願いで都合良く受け継いだり、その力を「無敵に決まってる」なんて驕っていたらその後三日月にずたぼろにやられたり、思わず赤面して「いくらなんでも厨二すぎだろ!」と突っ込んでしまいそうな展開をしごく真面目な顔でやってる所に笑ってしまいました。これは狙って描いてるのかなぁ? -
くっ… ッッ… / 夕日!! シアを追っ…
ああ / っいや! …いや だめだ!!
二人とも死ぬことはない…下がろう!!
いいのか? お前はいいのか?それで
〔…………!!〕
姫に何度助けられたか… 東雲さんにも助けられ 挙句死なせた… ぼくは確かに無力で臆病な役立たずの貧弱根暗メガネだよ
でも…でもヒーローになりたいんだっ!! 誰かに助けられっぱなしじゃ駄目なんだ!!
【おれを倒して さみだれちゃんのヒーローになるんだ】
ノイ!!お前もそうなんだろ!? シアや…ルドに助けられ ずっと自分の無力を噛み締めてきたんだろ!!
わかるぞお前の望み 言えよ
ぼくを頼れよ 友達だろ!?
〔ノイ ぼくの願いを叶えて祖父さんを救ってくれただろ あの日…確かにお前はぼくのヒーローだった〕
〔ぼくに…勢いをくれ…ヒーロー!!〕
夕日…
シアを… ヘビの騎士を助けてくれ…!
任せろ!! 我が友ノイ=クレザント!!
〔震えがとまった 行ける!!〕
〔居る! 泥人形の気配〕
邪魔ッ
ッだぁらァああああ!!!
(第19話 咆哮) -
「道端でばったり」って、軽いな獣の騎士団! とんだご近所系だ。南雲さんは別の町から来たみたいだけど、他は基本的にあの町に住んでたことになるんだろうか。スタンド使いはひかれあうの法則でもあるまいし、この異様な狭さにも何らかの意味が隠されているのか、それともよくある転生的で運命的なアレなのか(「前回の戦い」ぶくみで)。
そんな軽さの一方で、夕日に重くのしかかるアレやコレ(←表現が軽い)。
1巻と2巻、それぞれのクライマックスを伏線としてこの巨大なクライマックスに持ってくるとはなんとも見事な作劇。ああちくしょうなんという熱い展開。
そこで完成といかずに、まだ先を残しているあたり相変わらず意地が悪くどうにも先が気になる作風だ。まったくもうやきもきさせるなあ。
そしてさみだれが時々見せるデレ顔が素晴らしいとここに告白しよう。ああ、可憐にして偉大なる魔王のごときさみだれが好きだったはずなのに、おれは、おれというやつは!
あんま関係ないですが、あの即席マント姿の演説にそれほど違和感なくとけこむ獣の騎士団はけっこうみんなアレだと思いました。南雲さんぐらいはつっこみなさいよ、と思ったがノースリーブの上にコートを着る男だしな。