惑星のさみだれ (5) (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785929671

感想・レビュー・書評

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  • さみだれの家族編と、アニマの登場。

    以前本作を「モラトリアム的な作品なのかな」と言ったけど、やはり子供と大人の間にいる人々の物語なのかなと感じた。
    アニムスも、アニマも、姫も、騎士たちも、子供か大人になり切れていない人々ばかり。
    大人は、プロローグ終了までに死んでしまった。

    さみだれの家族の物語は、凄くゼロ年代っぽい雰囲気だなと感じました。
    「愛されたい」「愛されているか不安」当時の様々な作品に、そういった空気に溢れていたような気がします。
    「生まれてごめん」という台詞は、まさにその時代の負い目の気持ちが凝縮したような台詞でしたね。(無論今もあるとは思いますが)
    そして悩むさみだれに対比されて、夕日の成長が際立つ。
    序盤守られっぱなしだった夕日が、さみだれの手を引くところまで来ている。
    バトル的な成長も大きかった巻ですが、心の成長も見事に描かれた巻だったかなと思います。

  • キャラ紹介が行われた第4巻に続く第5巻は日常と戦場の間で揺れ動くような構成。
    冒頭から唐突にカラー絵で水着姿が描かれるけど、その様子はあっさり終わり、続いて描かれるのはさみだれの地球破壊意志の再確認、それを八宵が聞いてしまう展開
    その衝撃のまま泥人形との戦いが始まってしまうのだから八宵の気持ちの整理はされないまま展開は進む

    戦いの場面では戦闘経験豊富な夕日とさみだれだけ別行動。そこでアニムスはさみだれの中のアニマに話しかけようとする。いわば戦場そっちのけで自分の「日常」を押し付けようとするが、アニマは寝たまま。さみだれはのんきに話しかけてくるアニムスを殴りつけて無理やり戦場に変えてしまう
    相変わらずさみだれの強大な力は相手のあらゆる都合を問答無用でぶっ飛ばしてしまうものだね

    そして第31話から第33話にて描かれるのはこの巻の肝であるさみだれと母親の話
    地球を砕くか砕かれるか、そんな物語の中にいるさみだれにとっては家族との不和なんて本来は大きな問題には成りえないはずのもの。さみだれの物語が進めばいずれ全てが壊れてしまうのだから
    それでも親子だから何も気にしないなんて出来なくて。もう母親には期待なんてしてない、母親が忙しいのはきちんと判ってる。それでも……というさみだれの難しい表情がこれでもかと描写される
    日常の中にいる母親が相手ならさみだれは拳を振るう訳にはいかない。さみだれはどうしたら良いか判らず思い悩む

    そんなさみだれを前にして、祖父に対してさみだれと同じように複雑な感情を懐き、それでいてさみだれの騎士で在ろうとする夕日は彼女の手本になろうとする。支えになろうとする
    夕日の行動は日常の中で有っても鈍ることはない。むしろこれまでに半月やノイから受け取った想いを糧にして氷雨にさみだれと話し合う原動力を与え、さみだれを母親の前まで連れて行く
    この話はさみだれにとっても、夕日にとっても。地球を砕く物語の中で大きな転換点となったように思えた

    そんな事があった後に精霊アニマは唐突に目覚めるのだけど……
    遣ること成すこと脈絡が無さ過ぎてどういう人物なのかこの時点では全く見えてこないね。ダンスを何の前振りもなくユニコーンに変化させたり、夕日達に食事を用意させたり。

    精霊アニマの復活、戦力アップ、倒される8体目の泥人形。物語がおおきく動いたように見えるけど、これでまだまだ中盤戦なのだから堪らない

  • やっぱ面白い。超々王道バトル漫画なのに少年誌とはしかし何かが違う。ストーリーやキャラクターももちろん良いけどこの人の場合それ以上に"漫画的演出" が非常に上手い。それは画力が高いとかそういう話ではなくコマ割りだとかカメラワークだとかそういう漫画特有の表現で魅せてくるのだ。そういった意味でこの人は"漫画"を描くが上手いと思う。この巻は新たな展開はなかったけど今後の盛り上がりが垣間見えてすごく楽しみである。友人によると5巻は物語の中でも一つの区切りになっているのだとか。ラストは泣いてしまいそうな気がしてならない。

  • コミック

  • 姫の過去回。
    に見せかけた夕日イケメン回。
    ふぉーーーーーーおおう

  • プリンセスがやや抜けてるが、話は意味不明のままシリアスに。終末に向けて嫌な予感が。
    とりあえず嫁に行けない白道さんがかわいい。

  • 惑星を砕く物語、戦闘激化に加えて、姫の家族の話。
    世界の危機という非常事態なのに同時に一家族の危機が描かれる世界観がたまらない。夕日が川を飛び越えたシーンとか感動物。夕日の成長っぷりが窺える。
    この巻から獣の騎士団の頭領・精霊アニマも登場。戦いのシステムが少し分かりかけたかと思うと、また分からなくなったりとじらされる展開。とにかくどんどん戦闘が激化することは間違いなし。続きにますます期待。
    後、ダンスが霊馬になったみたいな所々に入る適当な感じがまた何だか良いなあと。

  • 淡々と、しかし着実に進む展開が良い感じ。

  • 謎が謎を呼ぶ展開。というか精霊アニマ登場で謎は逆に深まったかも。ちょっと大人になった夕日が、さみだれの手を引っ張る展開とか、微笑ましくて鼻血が出そう。
    突拍子もない展開も実は計算されていたのか、と思うほど綺麗な展開(作者はあんまり考えてないみたいな事を言っていたけど)。まだまだ中盤戦。

  • 「大人は楽しいぞって顔です」「子供はな 大人のマネをして大人になっていくのだぞ」「方天戟…!」ていう場面をみて うおおおお!人の心は受け継がれていくんや! ってなった!「受け継がれる心」的なのもテーマの一つなんだろう。それに「きっと世界もあなたを愛してます」だって!読めばわかるよ感動する。
    そうそう、それとアニマが出て来た時のノイのリアクションを見てなんで夕日についたかわかった、ランスが臆病者についたように、ノイは忠義ある者につくのか。あとは南雲さん甘いもの好き設定あるな。アイスとかパフェ何かと食ってる。

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