スピリットサ-クル: 魂環 (01) (ヤングキングコミックス)
- 少年画報社 (2012年12月10日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784785939830
感想・レビュー・書評
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絶妙な『重量感』を読み手に与えてくる漫画
固くなりすぎず、かと言って、ふざけすぎもせず
画は荒削り、テンポも軽快で、乱暴だったり下品な台詞もあったりする
だけど、そこに緻密な計算があって、絶妙なバランスを生み出しているのだろう
水上先生の作品を全て読んでいる訳ではないので、軽はずみな事は言えないが、私はこの『重量感』に一番の魅力を感じるからこそ、先生の作品が好きなのだ、と思う
カルトな作品を生み出す描き手と言われがちで、それは確かだと納得する部分はあるものの、そこがイイ
生にも死にも、真正面からぶつかって、生半可な形では描かず、読み手の頭をカチ割ってくるような勢いで訴えてきている
この作品は『前世』と『生まれ変わり』が根本的なテーマであるようなので、それがかなり強い
この濃い味は、元々の水上先生のファンにとっても強烈かもしれない
鉱子の『瞳』はかなり印象に残る・・・何をどう視て来たら、齢14の娘がこんな凛とした芯の通った、あらゆる屈強にも曲がりそうもない信念ある『瞳』になるんだろう
恐らくっつーか、確実に、今後、前作並みに怒涛の展開になると思われるので、溺れないように注意を払って読まなければ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんだこれ?
何か凄い作品に触れているような気がする。
まだまだ全貌はわかりませんが、どのように広がってどのように収束するのか、気になる作品です。
さて、水上悟志さんの作品は以前短編を読んだことはありますが、単行本では初です。
そのときは独特の世界観を構築される方だという印象。
本作もまた、一風変わった世界感、語り口と感じましたし、1巻から強く引き込まれて、なんならちょっと胸が詰まるシーンも何度かあったほど。
いやー、面白いですね。
様々な短い劇を同じ役者たちが繰り返し演じるような構成です。
しかし、キャラクターたちは単なる使いまわしでなく、各演目でそれぞれ生きていて、それぞれ情が通っている、しかし生まれ変わりという確かな繋がりも感じる。
良いバランスですね。
各演目の観客として(演者でもある)、転生の末端にフータがいる。
こういった設定は他作品でもたまに見られるものですが、本作は前述したように各演目も、"今"との心情のバランスも非常に良い。
メタと現実を同時に生きているような不思議な感覚が、フータを通して伝わってきます。
演目も、キャラクターたちの永い繋がりも、そこに流れる情も、多岐にわたっていて、そして今のフータたちに繋がっている。
最初に書いたように、どのように広がっていって、どのように収束するのか、非常に興味深い作品です。 -
コアなファンが多い作者
なんでマイナーなんだろう -
『惑星のさみだれ』も『スピリットサークル』もなんでアニメ化しないんだろうね。綺麗にまとまってるし1クールくらいで丁度いい分量。
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1話目からオチまで緻密に組まれたストーリーテリングで定評の水上さんの傑作マンガ。
(あとがき見たらフルトゥナの犯した罪とか諸々決めずに進めてたみたいだけど笑、ラストに向けて進む構成がめちゃくちゃ上手い人、ということです!)
ネットの評価がすげー高いので読んでみました、評価通り素晴らしかった!
"今"の大切さを今の視点と過去の視点から繋げて伝えられる、それでいて説教臭さの無い物語
人は死んだらどうなるんだろう、なんて誰しもが思う漠然とした疑問と、
あの時の辛い記憶は思い出したくない、なんて出しもが抱える過去の記憶とが、
意味のあるモノとして捉えられる、そんな物語
俺が今ここにいるのは遥か昔からのご先祖様の選択の結果であり、俺自信の過去の行いの結果でもある
どれにも悪いことなんてなく、それも引っくるめて今に至る理由なんですよね
文字にすると説教臭いけど、物語は淡々と風太の7つの過去生を見ることでジワジワと伝えられていきます
過去世はどれも見応えあって、火の鳥や藤子F作品を見ているかのような楽しさ、ハラハラドキドキがありました
最後どうなるんだろ?てずっと気になりますが、素晴らしい終わり方です
しかもこれだけ詰まって6巻というコンパクトな構成!
惑星のさみだれより短い!!(俺はスピリットサークル派です笑
てことで是非読んでみて欲しい一作です。
自分の行いや人生に疑問や不安を覚えた時こそ、読んでみると良いんじゃないでしょうか -
メインキャラ達の前世が物語に大きく影響していく、なんてありふれたプロットなわけだけど、本作ではその前世ならぬ過去生が7つもある豪華仕様
それぞれの魂が少しずつリンクしているから一つの人生が無惨に終わっても、その次の人生へ何かしらの影響を残している
いわば幾つもの人生を辿ることで見えてくる今生へ至る因業を求める物語なわけだ
主人公の桶屋風太は中学生らしさに溢れる少年。また、親しい友達の良い所をたくさん知っているし、それを人に伝えることが出来る
つまり、彼自身も「いい人」に分類されるわけだね
だからこそ、そんな彼が転校してきたばかりの少女、石神鉱子から滅茶苦茶に恨まれ、あまつさえ殺されかける展開に驚かされるし、もし今の風太に恨まれる原因が無いのだとしたらそれは過去生に求めるしか無いという展開も納得できる
そして「いい人」である風太は過去生を見ていけばお互いを理解して仲良くなれるのでは?と考えてしまうのだけど……
最初に描かれる過去生、フォン
これは物語の導入部分も兼ねているためか、あっさりめ
けれど、そこに込められた因縁が後々の風太と鉱子の過去生に重大な影響を及ぼしているのだろうとこれでもかと伝わってくる
役目を全うしたストナ、大事なものを守れる戦士になれなかったフォン
既に二人の対立が始まっていることが判る
続くはヴァンの過去生
役目を全うできなかった黒髪の魔女、騎士にも戦士にもなれなかったけど大切なものを手に入れたヴァン
変わらず二人の対立は生じているのだけど、早い段階で鉱子の過去生が死んでしまったためか、ヴァンは呪いを受けつつものんびりとした人生を過ごし、長い時の果てにレイの別の過去生に出会う奇跡的展開
多くは手に入らなかったし、レイの花嫁姿も見ることは出来なかった。けれど、尊く大切なものを手に入れ守ることも出来た
フォンが不幸に終わったことに比べると随分幸福な人生を過ごしたように見えてしまうけれど……?
改めて読み直すと、第一巻の時点から伏線のオンパレードになっている展開には痺れるね -
ワクワクが止まらない。
水上作品大好き! -
コミック
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