それでも町は廻っている 14巻 (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社
4.19
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本棚登録 : 664
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785955618

感想・レビュー・書評

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  • 日常ものでこんなにも飽きさせないなんて凄いと思う。
    完結しまっているのが哀しい。

  • 日常ものにおいてどう意味付けをして、どう味付をしていくかでいったらそれ町ほど他の追随を許さない日常ものは無いのではないかと思える。
    それぐらいお話は練られていてミステリーもの、ホラーもの、SFもの(少し不思議も含む)、コメディーものなどと挙げていったらきりのないバライティに富んだジャンルから幅広く構成された話と時系列シャッフルから積み重ねられていく話が繋がりだし、浮かび上がらせていく全体像からくる物語としてのダイナミズムある奥深さと醍醐味の巧妙さは舌を巻く。
    今巻のテーマは「似たもの」「似て非なるもの」と静ねーちゃんと歩鳥が中心となった夢現小説、夢幻小説が秀逸たるや。素晴らしいしかない。

  • 第106話図書館の回し者
    第107話歩鳥撃沈
    第108話続・夢現小説
    第109話ドッペルゲンガー
    第110話お姉さんといっしょ
    第111話夢幻小説
    第112話エビの恩返し
    第113話赤

  • <Soredemo Machi ha Mawatteiru>
      
    Digital Composting/雷門風太in竹工房

  • 「あとがき」で著者は、「歩鳥と亀井堂の因縁の師弟関係を中心に描きました」と述べており、まず「夢現小説」で高校時代の静がえがかれるとともに、歩鳥が彼女の小説の読者となる経緯が明かされます。

    一方「夢幻小説」は、おなじく歩鳥と静の関係がえがかれながらも、歩鳥が彼女の存在しなかったパラレル・ワールドに紛れ込むというSF仕立てのストーリーのなかで、二人の関係が重要な役割を果たす作品になっています。

    「赤」は、夏休みの補講中に歩鳥が偶然出会った卒業生の室伏涼(むろふし・りょう)と再会し、二人で森秋先生の実家を訪問する話です。本作で提出される謎の解決はえがかれていませんが、これはこれできれいにまとまりがつけられていると感じられるところに、著者の手際のよさが示されているように思います。

  • 「似たもの」「似て非なるもの」がテーマの14巻。
    『歩鳥撃沈』の真田と歩鳥で小学校に侵入する青春小説感が好き。
    「人間は思い出のかたまりなんだよ それを考えると怖くなってくんの」

    「思い出ってでっかいんだよ!何年分もあるし色んな人の事覚えてるし そのでかいのがさ…例えば私が死んだらどうなるんだろう?フッと消えるのかな…時々 思い出が増えていく事がシンドイような気がしてくる 戻れない時間がどんどん増えてくのが怖い…」

    この歩鳥の述懐が好きだ。真田の意見の「良い思い出なら増えても良いんじゃないの?」は、良い思い出だからこそ怖くなるんじゃないかと。歩鳥は真田の意見ではなくて、励まそうとしてくれたことに「そだね」と返したんだと感じた。

    『夢現小説』での静の過去話もいい。北村の探偵脳と創作日記の発想が面白かった。ここが静と歩鳥の起点になってるんだね。「探偵失格」のくだりも「似たもの」なんだなって感じさせてくれる流れだった。

    『お姉さんといっしょ』はエビちゃんをジャンケンで勝たせるために手を握ったところがよかった。照れ方が可愛い。最後はタケルがマッキーにわざと負けたってことなんだよね。
    「野球の才能がある人がバットで書道やってるような人だ」
    タケルが歩鳥を評したこの言葉も絶妙な表現。

    『夢幻小説』も好きな話。周りの人たちや場所を愛してる歩鳥だからこそ、そこに自分が存在しないことが根源的な恐怖なんだなと。その世界からの戻り方もよかった。静が鍵になるってところが象徴的。
    2巻の『それでも町は廻っている』は生命としての死がテーマだったけど、今回は存在としての死がテーマでかなり読み応えがあった。

  • 全話クオリティ高い。
    面白い!

  • コミック

  • 「歩鳥撃沈」全巻読み終わって共感度が高いセリフでした「思い出ってでっかいんだよ。(中略) 戻れない時間がどんどん増えてくのが怖い…」このくらいの年齢特有の感覚だけど、一生拭えない不安ベストかもしれない。
    「夢幻小説」は、ザ・石黒先生な完璧にカッコいい回でした。

  • 良い師弟関係だ

  • ・図書館の楽しみ方
    ・画家?室伏涼

    ピークはエビちゃんの手を握るシーンと
    108話 夢現小説。
    探偵脳 の話は素晴らしい。
    このモブキャラ北村早希。
    「さちすき」は最早忘れてはならない。


    相変わらず時系列がめちゃめちゃで難しい。
    室伏って初登場かな?

  • "「お前 そんなに本が好きなら図書館の人になりゃいいじゃん」
    「図書館の人…図書館司書か…」
    「図書館師匠?」
    「考えた事もなかったなー…」"[p.19]

    110話良いなぁ。
    どの巻も良いんだけど、今巻は特別ぐっときた。

  • 夢幻小説は深い,と思う私は作者の手のひらのうえwww

  • 時々思い出が増えていく事がシンドイような気がしてくる
    戻れない時間がどんどん増えてくのが怖い

    ギャグやミステリだけでなく、こういう感性が端々に現れる本作品の魅力。

    あたしは自分で書いた小説を、そうとは知らない自分に読ませたい

    この感覚がパラレルワールドの、あいつがいるからわたしがいて、わたしがいたからあいつがいた、という伏線になるとは。

  • 日常系は日常系で、SF系はSF系で、それぞれ作者独特の持ち味があって良い。
    エピソードによって歩鳥が頼り甲斐があったり、バカだったりするよう見えるのは、それぞれ一緒にいる人との関係性もあるだろうなぁ。

  • なぜ幽霊が歩鳥を押したのか、考えると悲しくて苦しくなる。真田がいいやつなだけに。
    読み込めていない部分がたくさんありそうで焦るしわくわくする。こんな漫画他にないです。

  • ちょいちょと少し不思議なSFが入るけど、それもいい口直しになるんだよね。

  • 最初の頃はギャグ色強かったけど、どんどんミステリっぽくなってきてる。日常系ミステリ。時系列があえてバラバラにされてるのもおもしろいし上手い

  • 程よくミステリー要素が入った構成の面白さは相変わらず。歯切れのいい短編が多くて楽しく読めた。

  • 浪漫ありすぎて舌巻くわー

  • あたしは自分で書いた小説を
    そうとは知らない自分に読ませたい

  • 安定の面白さ。安定のエビちゃん。

  • ミステリー成分多め
    静ねーちゃんの話がゾクッとするほど面白い
    ほんと色んなキャラ出てくるのにみんな全員活躍してるなぁ
    1話1話を一気に読むのがもったいないと感じてしまう

  • 少し不思議なはなし…もしくは幻想譚の味わい。
    そもそも収録の時系列もばらばらで、それ町は一筋縄でいかないぜ。

  • 夢幻小説ほんと好き

  • 安定の面白さ!よくこんなにネタが出てくるなーと感心する。

  • だから歩鳥は可愛いって何度言ったら…!

    確かにアホ面が多いのは認める。タヌキ顔という印象もあるだろう。しかし、ふとした瞬間の表情はマジ美少女じゃないか!
    具体的には弟より先に欲しがってる駄菓子を見つけだして目にもの見せてやる、とやる気を漲らせてるコマとか!!(そこかよ?!)

    しかし、歩鳥を正しく評価しているあたり、タケルも只者じゃないですねぇ。彼の歩鳥像、言い得て妙過ぎて爆笑してしまいましたわw

    それはともかく、今巻の最大の見せ所、歩鳥と静ねーちゃんの関係。
    いや、ホントにこの作者さんは天才だなと。よくこんな話、というか「考え方」を思いつくな、と驚かずにはいれません。
    正直な所、静ねーちゃんのやってる事は歩鳥を利用していると見れなくもないのでモヤッとするものがあるのですが、「自分の興味が第一」という歩鳥の性質を更に強めた「師匠」ですから彼女らしいといえなくも無い。
    それに「歩鳥がいなければ」静ねーちゃんが静ねーちゃん足りえなかった事も実証されましたし、お互い持ちつ持たれつの関係性なのかもしれません。
    静ねーちゃんのキャラクターの掘り下げ、更に歩鳥の根源的な恐怖=本質を見事に描き切った素晴らしいエピソードでした(「夢現小説」、「夢幻小説」)。

    あと図書館いいですねぇ。物凄く楽しそうに見えます。特に自分のような一人でいる方が気楽な性質の人間には。
    …いや、正直言うと図書館で本読む前に部屋の中の漫画を読まなきゃならんので出かける事はないのですがw

    そして紺先輩のダメっ子ぶりw

    真田のラブコメも相変わらず(w)で、実に充実した1冊に仕上がっています。



    それにしても、ロリ歩鳥可愛いなぁ…(あ、警察は結構です)

  • 相変わらずハズレ無しは話しばかり。プールでの真面目な言葉が印象的。

  • 久しぶりにSFチックな要素が面白く。

  • 6.6

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著者プロフィール

1977年生まれ、福井県出身。
2000年、『ヒーロー』でアフタヌーン四季賞秋の四季賞を受賞しデビュー。
2005年から『それでも町は廻っている』の連載開始、2010年にテレビアニメ化、2013年に第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。『木曜日のフルット』『外天楼』『ネムルバカ』など、幅広いジャンルを手掛ける。『天国大魔境』が「このマンガがすごい! 2019」オトコ編第1位にランクイン、2023年4月よりテレビアニメも放送された。

「2023年 『天国大魔境(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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