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- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787233493
作品紹介・あらすじ
眠りの哲学・医学的解釈を導いたアリストテレスやギリシャ神話から『眠りの森の美女』、吸血鬼ドラキュラ、『バイオハザード』まで、思想・文学・芸術の研究書・思索書を渉猟し、死と眠り、夢と覚醒が織りなす世界を実存的にとらえ返し、身体の神秘に迫る文化誌。
感想・レビュー・書評
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このところ、ねむりについての小説を読んでいるので参考になるかと。
伝説、神話から思想・文学・芸術を縦横無尽に紐解き、様々な側面から夢と眠りと死についてとらえ直した充実の内容。ページ数は少なめだが、得ることは多かった。
特にレヴィナスの「眠りとは、不眠が現前させる《裸の事実》を祓うための《悪魔祓い》であり、自己をひとつの場所に委ねる、避難所を得ること」といった不眠の定義は興味深い。
歴史上何度かのパラダイムシフト。古代、眠りと死は農耕の過程を象徴した寓話であり死と再生の循環の物語であったが、中世、キリスト教の布教に伴い眠りは単なる肉体的生理現象となり、死とは切り離されていく。そして近代、産業革命以降、労働を妨げる睡眠は邪魔者扱いされ、白熱球の発明により都市から夜が消え、闇は全近代的なものとして嫌われていく。キリスト教的抑圧と近代化による明るさ偏重と暗さへの偏見に対する闇からの復讐者としてのドラキュラ=不眠者=生ける屍。不眠は狂気を誘発する。人は《裸の事実》に耐えられない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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