- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787234094
作品紹介・あらすじ
厭世死、生命保険に関わる死、過労自殺、いじめ自殺という4つの事例をもとに、20世紀初頭から現在までの自殺と社会をめぐる語りを跡づける。それを通して、遺族の悲嘆をよそに、自殺を能弁に語ってしまう日本社会の歴史的な屈曲を明らかにする。
感想・レビュー・書評
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2006年、日本では超党派議員の発議によって「自殺対策基本法」が成立しました。
自殺を予防するために対策をとることが、国の責務であることを明言しているのだと思われます。
日本の自殺死亡率は国際的には高い水準であると言われています。
「自殺対策基本法」を知った時、日本における自殺死亡率を低下させたいとの政府側への理解も
私の中にはありましたが、それと同時に自殺を社会の制度で予防することが出来るのかといった
疑問が浮かびました。
そのような疑問を抱いたのは、おそらく私の中で自殺は「うつ」が原因となり個人の意志による選択であるため、それを社会が止めることは難しいと思ったからです。自分の中での疑問を解決するために手に取ったのが本書でした。
本書では、まず自殺の歴史を紹介し、時代によって自殺の概念も変わると述べています。自殺の概念の変遷の中、現代では社会問題に追い込まれ自ら死を選ぶケースがあると詳しく教えています。過労自殺、保険金自殺、いじめ自殺と様々な側面を取り上げているので、自殺をいろいろな切り口から考えることができ、「自殺対策基本法」への理解を深めることも可能でした。
最近ニュースでよく聞く自殺の問題について一緒に考えてみませんか。
(ラーニング・アドバイザー/文芸・言語 KIM)
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