オカルト番組はなぜ消えたのか 超能力からスピリチュアルまでのメディア分析

著者 :
  • 青弓社
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本棚登録 : 79
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787234483

作品紹介・あらすじ

1974年の超能力ブームに始まり、ユリ・ゲラー、ネッシーや雪男、80年代から90年代にかけてのノストラダムス、矢追純一のUFO、心霊写真、霊能力者・宜保愛子、そして2000年代のスピリチュアル・ブーム……。

1958年の「テレビ放送基準」以来、「迷信は肯定的に取り扱わない」と定めているにもかかわらず、なぜオカルト番組は熱狂的な支持とバッシングの渦のなか続いていたのか。

「謎」や「ロマン」を打ち出し、視聴者が半信半疑で楽しむエンターテインメントとしてオカルト番組が隆盛を極めたことを掘り起こす。そして、スピリチュアル番組へと移行して「感動」や「奇跡」の物語へと回収されることで、オカルトの内実(真偽)が問われ、終焉へと至った歴史的なプロセスを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 博士論文として書かれたものなので、引用や注、括弧付きの文章がかなり読みづらい。この著書のほとんどすべてが、日本のオカルト番組の歴史について書かれていて、著者のいう「オカルト番組の終焉」についてはちょっぴり。何だか尻つぼみ。最後まで読んでも、オカルト番組が消えたのかどうかはわからなくて、何が言いたいのかもよくわからなかった。
    (心霊写真とか心霊スポット巡りとか、心霊捜査とかまだテレビで時々やってるよね)

  • テーマ:オカルト

  •  テレヴィジョンメディアに関する、オカルトが取り上げられた関係を、見たもの。

     お客さんは スピリチュアルななんかが観たい~
    それに答へてTVが怪しいのを出す~
    雑誌メディアで番組のインチキが叩かれる~
    それが却ってオカルト関係の人気につながる~
    そんでその辺の企画が潰れる

     と言ふのをやる。

     文字メディアも引用してゐるが、ぢゃあ オカルト批判の他に1990年代、オウム真理教の一連の事件から、トンデモ物件をちゃかすと言ふスタンスの本が出てゐるのだが、その辺は大体無視されてゐる。さらに、それ以降のスピリチュアル番組の関係も書かれず。

     いいけど、「TV番組のオカルト企画から宗教は排除されている」関係であるが、あー、スプーン曲げに関し、柳田國男大先生が集めた、匙、瓢、柄杓に関する夥しい、それらをイコンつうかフェティッシュとして拝んでた形跡と併せる説が出てゐるのだが、本書にソレはない。

  • 2019/06/19:読了
     オカルト番組は、まずは欧米のサイケデリックな、サブカルチャー文化として、マスコミにいるそういうのが好きな人達が、探って作った。それが、UFOや超能力(ユリ・ゲラーはじめ)などの第一次ブーム。
     次に、宜保愛子。Mr.マリックなどもこの時代。サブカルから、徐々にメジャーに。
     最後に、江原啓之、や(細木数子)。今につながるスピリチュアルな線。サブカルチャーから、人生相談に。

     そういう知識を知ると、江原啓之さんなんか、ちょうど、マツコみないな位置取りをめざしていたのかもしれない。

  • テレビ番組での歴史や構造について整理され、その理由付けも納得できる

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著者プロフィール

1972年、秋田県生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(宗教学)。明治学院大学国際学部付属研究所研究員、テレビ番組制作リサーチャー。専攻は宗教学。著書に『オカルト番組はなぜ消えたのか――超能力からスピリチュアルまでのメディア分析』(青弓社)、共著に『媒介物の宗教史』(リトン)、『神道はどこへいくか』(ぺりかん社)など。

「2020年 『テレビリサーチャーという仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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