誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
- 新曜社 (1990年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788503625
感想・レビュー・書評
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開け方の分からないドア、転送の仕方の分からない会社の電話、保存しないで終了するシステム、小さなヒューマンエラーが大惨事につながる原子力発電、世の中には使いにくいものがあふれているのに、失敗したら自分が悪いと思ってしまう。
でも、使いにくいのには理由がある、もっとこうしたら使いやすい、そんな原理があるとしたらどうだろうか?失敗を防止したり、もっと使いやすいものを最初から選べるのではないだろうか。あるいは、自分で何かの設計をするときに、そういうルールを知っていれば、独りよがりでなく、本当に使いやすいものができるのではないか。
本書は、認知心理学の第一人者が、日用品のデザインについて、豊富な例をダメ出ししながら、ユーザーにとって使いやすくするため、デザイナーが考慮すべき原則を分かりやすく整理している。
ユーザー目線のツッコミと、理論的な解説のコントラストが面白く、読み終わるころには自分でも、理論的なツッコミができそうな気がする。
古い本なので、本職の工業デザイナーの人には常識なのかもしれないが、ITのインターフェースデザインはまだまだ遅れているので、こういう本で勉強すると良いと思う。 -
まだ最初だが、翻訳本特有の判りヅラさを以てしても
理解に易い事例ばかりで、非常に簡潔にまとまっている本だと思う。 -
・良くないデザインの例が豊富
・デザインのせいで誤っても、多くが自分のせいと考えがち
・デザイン設計に際して勉強になった -
478850362x 402p 1996・1・10 初版9刷
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デザインは直感的にユーザーが分かるようにしていないといけない。悪例を幾つも紹介されているので何となくその辺りのイメージはつかめた。
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製品をうまく使えないのは、自分の使い方が悪いのではなく、製品の設計が悪いのだ! というクレーマーまがいの話から始まります。
部屋の灯りのスイッチが1つならば間違えることはまずないだろうが、
2つないし3つ並んでいた場合、間違って別の灯りのスイッチをつけてしまう経験は誰でもあるはず。
灯りが3つ並んでいるのならば、対応付けとして良いが、
灯りが横に、スイッチが縦に並んでいたらその対応付けはどうなるのか?
この本はユーザサイドで「もの」のデザインはどうあるべきか、どういう点についてデザインすべきかについて書かれた真面目な本です。
初版が1990年ですが、今の高機能なものがあふれたこの時代に読んでも共感するものがあります。
コントロール手段とその表示の対応付けが自然に設計されている時、その道具は使いやすくなるが、グッドデザイン賞の製品とは真逆の方向性になるそうです。
いろいろ興味を惹かれたので、参考文献も探してみようと思います。 -
デザインについて学んだのはこれが初めてといえる。「デザイン」と言われた時に意識すべき事がよくわかる。
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古典。
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これは,少しでもデザインする人は全員読まなければならない良書.