子どもが忌避される時代―なぜ子どもは生まれにくくなったのか

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著者 : 本田和子
  • 新曜社 (2007年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788510760

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子どもが忌避される時代―なぜ子どもは生まれにくくなったのかの感想・レビュー・書評

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  •  図書館より
     いわゆる伝統的社会の「家を継がせる」ための子供観から近代化により家族が解体していく中で「家を継がせる」ための子供から、どのような意味づけが子供にされていったのか、消費社会、家族関係の変化、さまざまな技術から考察していった本です。

     日本の近代化と子供の意味づけの変化について知りたい場合は、とても良書だと思いました。自分自身ちょうどそういうことが知りたくて読んだ本だったので、とても役に立ちました。

     子供を産まない、育てないという選択肢もしょうがないと思いますが、その選択によって、子供をめぐる問題から完全に目を離してしまってはいけない、と読み終えて思いました。

  • 「子どもは社会を映す鏡」とよく言われるが、
    本書は、子どもという目線から近代以降の日本社会を
    概観したもの。

    今という時代がいかに子どもにとって生きにくい時代か、
    また、子育てをしにくい世の中なのかを、
    文献を多分に引用しつつ考察していく。
    ただ、少し抽象的すぎるのが弱点。

    同じく本田氏が著した『子ども100年のエポック』を読んでから、
    本書を読むと、理解が深まる。

    ブログで詳しくレビューしています。
    http://ameblo.jp/azure-dolphin/entry-10682198461.html

  • 少子化の要因として、主に「子供不要」の心性を中心に据え、さまざまな方向からスポットを当てて、なぜ現代の成人が、「大人」の世界から「子供」を排除しつつあるのかを探った労作です。

    具体的には、

    ・近代的な家制度の解体から、継嗣の存在が必要とされなくなったこと、
    ・社会の制度的・文化的変化から必然的に導かれた地域社会の崩壊と、国民皆学の学校制度による児童教育の分離、
    ・現代の住宅事情・交通事情による「子供」の空間的封じ込め、
    ・女性の経済的・心理的な自立から、育児・教育の外注化がいっそう進み、その究極として「産む性」の選択権が社会的に認知されつつあること、

    さらには、消費社会とメディアの発達、食文化の変化などにより、子供自身が早期に保護者から独立した存在になりうる、つまり、経済的な非独立性を除けば、もはや伝統的な「子供」という存在自体が消滅しかけており、伝統の範疇から外れた、大人にとって不可解な「おそるべき子供たち」のイメージが、大人社会に心理的な圧迫を与えていることなど、それぞれについて、あるいは統計的に、あるいは文学作品や事件報道などの実例を引きながら、丁寧に検証してあります。

    ありがちな言説のように、女性にのみその責を負わせたり、いたずらに現代の個人主義を嘆いたりする感情論でなく、あくまでも科学的に原因を究明するところから始めようという著者の態度に、非常に共感します。
    また、託児施設の充実や、育児補助金、地域教育の充実など、現在行なわれている少子化対策が、無意味とは言わないまでも、本質的な解決にはなりえず、表面的な対症療法にすぎないとの意見も、全く同感です。

    しかし、事が、長い時間をかけて形成されてきた社会的・文化的な流れであるだけに、その流れの方向を一気に変える人為的な方法などあるのだろうか、という疑問もわきます。著者の最後の「呼びかけ」も迂遠なものという感じがぬぐえません。

    「文化の継承者を育成する」といっても、そもそもこれから子供を持つ可能性のある若い世代に、文化を重んじる風がはぐくまれているのかどうか。
    かろうじて「日本語」ではつながっているものの、その伝統的な言語で語られる内容は、インターネットの普及や経済のグローバル化によって、限りなくハイブリッド化していっているように思われます。

    残念ながら、我が家の子供たちも、その点に関してそれほど熱意を発揮してくれるとは思えません。
    まあそもそも、「産む性」ではないので、まず協力者が必要となるわけですが。

    せめてもの抵抗として、そろそろおひなさまでも出しましょうかね。これも子供のお祭りですが、やがて廃れていくのでしょうか。

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