もうひとつの視覚―〈見えない視覚〉はどのように発見されたか

  • 新曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788511033

感想・レビュー・書評

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  • 行為のための視覚と知覚表象のための知覚が分かれていること。
    意識できる視覚と無意識の視覚があること。
    刹那の視覚と過去未来の観念を生み出す視覚があること。

  • 目で見たものが何であるかの判断(これはりんごだ!)と、
    それに対する行動を生成する(大きめだから手を大きくひろげて掴もう!)のは、
    脳みその別の部位で異なったシステムを用いて行われていますよ、という話。

    著者の二人は、「運動のための視覚」と「認知のための視覚」は別だ!ということを検証するために、
    1990年くらいからずっといろいろな実験を行っている、その分野では有名な研究者。
    この本は、脳損傷の患者さんが呈する症状の記述を中心に、
    2つの経路の存在とその役割についてわかっていることを、一冊にまとめたものです。
    原著は2004年だったかな、もう内容的には古いかもしれません。

    オリバーサックスほど丁寧な記述ではなく、淡々と進みます。
    それほどややこしい理論でもないので、読みやすさはマル。

    Goodaleたちの研究をおさらいしたい人には非常に便利ですが、
    もうちょっと広い視野が欲しいし、ちょっと淡白すぎる、と感じました。

  • ふむ

  • 「われわれには、意識されないもうひとつの視覚があった!」とあるのだけど、ストレートに受け取るとなにやらアヤシイ感じがしてくるが、都市伝説とは無関係に真面目に視覚について書かれている。

    「見えないのに見える」「見えているのに見えない」と本書の実例を簡略して書いてしまうとやはりアヤシイ感じがするのだけど、実際に我々が「見る」たびに起きている現象について、「見えないのに見えているように振る舞う」ことを中心に「自分たちが見ている景色は実在するのか」という問いかけをしつつ「自分では意識できない視覚が存在する」ことを証明していくところがすごい。

    https://twitter.com/prigt23/status/1043123834310676480

  • これは非常に面白い。意識されない、もうひとつの視覚とは一体。「見る」ことと「行動」することのズレは、掴む系の武術をやっている人はかなり興味深い内容だと思う。良書です。

  • 視覚が運動と知覚の二つ以上の脳神経があるという事を論じた本である。なかなか興味深い。

  • 「見る」行為は「読み解く」能力を意味する。連合型視覚失認と関連性があるかどうかはわからないが、長期間にわたって眼の不自由な人が手術で見えるようになると様々な視覚障害が報告されている。彼らは錯視画像を見ても錯覚することがない。また顔の表情も認知できない。

    http://sessendo.blogspot.com/2011/09/blog-post_03.html

  • 視覚のシステムは なんと もう一つどころではなく もっとたくさんあるんだよ という最近読んだ中で 実はこれが一番 面白かった本認知のシステムって 本当にすごいし 面白い。

  • 見えないのに見える不思議−知覚システムと行為のシステム

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