ハンナ・アレント<世界への愛>: その思想と生涯

著者 :
  • 新曜社
3.50
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 34
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788513419

作品紹介・あらすじ

アレント思想の核心に迫る!

『人間の条件』『全体主義の起原』などで知られる政治哲学者ハンナ・アレン
トは、いまなお根強い人気をもっています。その主著ともいえる『人間の条件』
をアレントは「世界への愛」(アモール・ムンディ)と名づけようとしていまし
た。この逸話から著者は、アレントの思索と活動に底流するのは、師ハイデガ
ーの哲学の「超越・死・頽落」などとは異なる「他者と共生する」希望の哲学
であると主張します。そこから、彼女の多彩な著作(ギリシャのポリス、ロー
マの共和制、アメリカ革命、全体主義、アイヒマン裁判などを論じたもの)、
往復書簡などを分析し、さらにはナチスに関わったハイデガーとの秘められた
愛についてもふれて、一貫して「公的な領域」、公共性の保持に希望を見出し
活動したアレントの生涯を浮き彫りにします。数多いアレント論のなかでも、
「巻措く能わざる」の力作といえましょう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 哲学

  • 個々の思考を停止することがいかに危険なことかを実感。難しいことを知っていることが知性ではない。知ろうと努力し続けることが知性につながることなのだ。誰かがやってくれるまで待つ時代ではなくなった。私はあらゆる情報を知り得、あらゆる時間の切れ端を使って事象の本質を考えることができるのだから。映画を見るまではまったくノーマークだったアレントの思想は今の私、いえ日本には影響が大きい。思考することが私を、個々を、強くする。

  • 映画「ハンナ・アーレント」オフィシャルサイト
    http://www.cetera.co.jp/h_arendt/

    新曜社のPR
    「アレント思想の核心に迫る!
    『人間の条件』『全体主義の起原』などで知られる政治哲学者ハンナ・アレントは、いまなお根強い人気をもっています。その主著ともいえる『人間の条件』をアレントは「世界への愛」(アモール・ムンディ)と名づけようとしていまし
    た。この逸話から著者は、アレントの思索と活動に底流するのは、師ハイデガーの哲学の「超越・死・頽落」などとは異なる「他者と共生する」希望の哲学であると主張します。そこから、彼女の多彩な著作(ギリシャのポリス、ローマの共和制、アメリカ革命、全体主義、アイヒマン裁判などを論じたもの)、
    往復書簡などを分析し、さらにはナチスに関わったハイデガーとの秘められた愛についてもふれて、一貫して「公的な領域」、公共性の保持に希望を見出し活動したアレントの生涯を浮き彫りにします。数多いアレント論のなかでも、「巻措く能わざる」の力作といえましょう。 」

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

中山 元(なかやま・げん)
1949年生まれ。東京大学教養学部中退。思想家・翻訳家。著書に『思考の用語辞典』などが、訳書にカント『純粋理性批判』、ハイデガー『存在と時間』などがある。

「2022年 『道徳および立法の諸原理序説 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中山元の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×