- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789300285
作品紹介・あらすじ
ペスト禍に打ちのめされた十四世紀イングランド。修道院を逃げ出した若き破戒僧ニコラスは旅役者の一団に出会う。旅の途上で立ち寄った村で遭遇する謎めいた殺人事件。この事件を物語のなかに織り込みながら芝居を演じてゆくうちに、彼らは知らず知らずに事件の真相に接近していく。知ってはならない秘密に肉薄するにつれて、恐るべき運命が彼らの身に近づいてきた…。英ブッカー賞受賞作家、現代の文豪バリー・アンズワース、待望の本邦初訳。
感想・レビュー・書評
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14世紀(最初のペスト直前)イングランドの旅役者(と脱走僧侶)を主人公に、一応殺人事件を扱った小説。当時の演劇(特にタイトルにもある「道徳劇」の周辺)がよく描かれていた。最初はとっつきにくかったけど、入り込むと面白い。日本語版は表紙絵で損しているかも。
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暗すぎて
進まない -
英ブッカー賞受賞作家の本邦初訳ということで購入。
14世紀イングランドが舞台ということで、日本人にとってはドラクエ的なイメージが時代背景として思い浮かぶが、ペストが大流行していたるところ死屍累々。
情景描写が丹念でリアルなので、臭いまで伝わってきそう。こんな不潔な場所と時代にはまず行きたくない、と思ってしまう。
それはさておき、中世の仮面劇が人間の隠れた欲望や罪を暴き出す、その課程がひとりのダメ修道僧を通して描かれます。
物語にはすんなりと引き込まれるので、最後までぐいぐい読めました。