木根尚登 CAROL

著者 :
  • エムオンエンターテイメント
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本棚登録 : 67
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789704380

作品紹介・あらすじ

TM NETWORK・木根尚登の書き下ろしオリジナルストーリーブック。キャロルがあなたを異次元へと誘う究極のファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 一時代を築いた 3 人グループを思い起こす人は多いだろう。その 3 人を髣髴させる 3 人の登場人物と、主人公キャロルの冒険譚。奪われた音を、音 (と呪文) で取り戻すというのは彼ららしいだろう。犠牲になるのが裏方というのは、裏方の本分を低く見過ぎている気はするが。

  •  いま、傍らにある一本のカセットテープ。20年も前に、当時交流のあった人からダビング(!)してもらった、アニメ『CAROL』のサウンドトラックです★ カセットテープは聴く機会が少ないので、さて保管しておくかどうか……非売品と聞いたため、簡単に失うわけにもいかず迷うところです。

     そして、木根尚登氏の小説『CAROL』も手元にあります。愛おしいほどのぎこちなさです★
     失礼な言い草だと分かっているのですが、次作から急激にレベルアップして呼吸し始めた文章に較べると、なんて固い調子なのでしょう。正直、いまとなってはほぼ再読しないのですけど……、この作品には覚えておきたい輝きがあります☆

     キャロルという可愛らしい名前の少女が、世界から奪われた「美しい音」を取り戻そうとするファンタジー。この着想には、作者がミュージシャンだからこそのきらめきが宿っています✧

     感受性の強いキャロルが交響組曲『展覧会の絵』の音色をカラダで感じる、未来の音楽鑑賞シーンが素晴らしい♪
     するどい彼女は曲の色彩を捉え、音から絵を視るのです。音楽好きな人には、この際、小説全部読まなくてもいいから、その情景のみすすめたい♪

     もうひとつが、メディアミックスについて。この件は、木根氏というより小室哲哉氏のバランス感覚によるところが大きそうです。

     音楽から生まれた小説をアニメ化し、そのキャラクター原案を、当時圧倒的に支持されていた漫画家・高河ゆん氏に依頼。そして、アニメの使用楽曲を小室氏が手がけたのです☆
     ライトノベル、アニメ、アニソンをクロスさせたメディア戦略で、90年代にしてサブカル市場を開拓していた。この企画力にワクワクしました!

     時代を先取りしすぎていたかもしれません★ この畑はしばらく放置され、荒れてしまった感が強かった……。日本のアニメ文化は、その後大きな動きを見せることになりました。

  • 購入者:坂野
    この本は、アルバムとしてCDにもなっている物語で日常の中に忘れたものを取り戻しに行くと言うファンタジーで作者はTMNの木根さんです。
    現実にも自分自身の忘れた何かを探しています。

  • 今は昔、もう懐かしい時代に読んだ。読み返す機会はないが。ただただ懐かしいなぁと思った。

  • 苅和

  • 大好きなTM NETWORKの「CAROL」
    この小説を読みながら、BGMにアルバム「CAROL」を聴くことをオススメします。

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著者プロフィール

TM NETWORKにてギタリストとして活動。1989年に小説『CAROL』の発表を皮切りにファンタジー、からエッセイ、自叙伝、サスペンスまで幅広いジャンルで執筆。小室の愛犬をモデルに描いた小説『ユンカース・カム・ヒア』は、後にアニメ化もされている。著書に『月はピアノに誘われて』、『夢の木』、『いつか見た遠い空』など。

「2022年 『ユンカース・カム・ヒア 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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