脱出記: シベリアからインドまで歩いた男たち

  • フリュー
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789726306

作品紹介・あらすじ

ポーランド陸軍騎兵隊中尉だった著者はソ連当局にスパイ容疑で逮捕され、第二次世界大戦さなかの一九四一年、シベリアの強制収容所に流された。こんな極寒の地で、このまま朽ち果てたくはない!意を決した彼は、六人の仲間と脱走を図ったものの、その前途には想像を絶する試練が待ちうけていた…。極限状況においても希望を失わず、がんばり抜いた男たちの壮絶な戦記。

感想・レビュー・書評

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  • ソ連のポーランド侵攻後に逮捕された主人公が拷問の末シベリアに送られる。そして収容所を脱走し、極寒のシベリア、モンゴル、ゴビ砂漠、チベット、ヒマラヤ山脈を歩き続け、インドまで逃げ切るという壮大なストーリー。あまりにすごすぎて言葉がない。そして何にせよ、いま、自分が平和に暮らしてることを感謝する。しかし、無装備でゴビ砂漠やヒマラヤ山脈を歩いて越えるってあり得ないだろ。。。。

  • 読みながら映画「ライフ・オブ・パイ」を思い出した。主人公の周りが全員善人。個人の記憶から書き出した物語のため、いろいろ美化されてるエピソードもあるだろうと邪推してしまう。
    それを差し引いてもシベリアからインドまで歩くというインパクトはすごい。雪男の記述の妙なリアリティも面白い。

  • シベリア強制労働から抜け出し、ゴビ砂漠、ヒマラヤ山脈を超えて、インドへ脱出した記録。言葉にならないような絶望的な状況が、むしろ、淡々と語られている。
    シベリアでは国家によって人の尊厳が奪われ、命の危機にさらされ、逃亡中には国など関係なく生活している遊牧民に何度も救われる。国って?文明って?人らしい幸せって?色々と考えさせられた。

  • 「わが足を信じて」を読了とすぐに本作品を読んだ。

    こちらは複数人。途中一人加わる。

    途中 落伍者がでるもののの複数人はなかなか強い。

    食料、水の備えがないのに前進したから帰還できたのだが

    もう少し準備できなかったのかという気もする。


    それにしても すごい。

    一級のノンフィクション。

  • これは実際どこまでフィクションなんでしょうか。非常に面白いです。いい本でした。

  • うっかり泣きそうになった。

  • ☆4つ

    シーナ兄い中日新聞で推薦本その2。

    なんてったってノンフィクションなのだから凄い。“事実は小説より奇なり“という言葉があるけど、ほんとそれを地でいく内容です。

    アラスカからインドまでおよそ6500kmを、まる一年かけて歩いて移動したのです。

    わたしは数字が好きなので単純計算して、6500km÷365日はっと。えーとまあ大体 一日20kmくらい歩いたことになる。

    え?計算合ってる? 200kmぢゃ不可能だし。2kmってぇこたーないだろうから合ってんだな(と、電卓など使わづ自分なりの検算をする りょうけん なのであった。深い意味はない、すまぬ)

    再び、え?! 冬のシベリヤやゴビ砂漠、そしてこれまた寒気のヒマラヤを歩き通して一日平均20kmも歩いたのですか。

    うーむ、“事実は小説より凄く強烈に大変猛烈に奇なり!“ですな。

  • 言葉が出ない。
    まるでフィクションのようなノンフィクション。
    別に他意はないのですが。

  • すごかったのひとことです。6人で脱走した判断は間違いなかったです。水と食料を確保し暖をとること、清潔を保つことの極限を見た気がしました。震災に原発の脅威、サバイバルは本の中のことではないと感じる昨今なおさら染み入る話でした。そして最後のひとこと、私だけでなないと。きっと成功したしないを含めれば脱走を試みた人は数知れず、それだけの体験記があるのだと思います。

  • スターリンのソ連。ポーランド軍の兵士だった著者はソ連にスパイ容疑で逮捕され、シベリアへ送られる。たぶん冤罪なんだろう。その取調べ=拷問の様もすさまじい。6人の仲間と絶望の強制収容所からの脱出、極寒のシベリアを走破し、極乾のゴビ砂漠をさまよう。立ちはだかるヒマラヤの峰々を越えて、自由インドへ脱出する。65年前の物語、事実である。極限状態でも希望を失わず、自分たちの力を信じて、仲間を信じて、とにかく歩き続けるのである。シベリアからインドまで歩くのである。
    人間のすさまじい生命力と、仲間を信じる美しい力、人類は希望に満ちていることを、あるいはそんな時代が確実にあったことを知らしめる。

    ただ、たぶん物語を書くことなく亡くなった多くの脱出記があるのだろう。それを想うと悲しい。

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