怖くて飲めない!―薬を売るために病気はつくられる

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制作 : Ray Moynihan  Alan Cassels  古川 奈々子 
  • ヴィレッジブックス (2006年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789729796

怖くて飲めない!―薬を売るために病気はつくられるの感想・レビュー・書評

  • どの業界でも自社の製品を売るためにはマーケティングを行います。
    どうやれば市場が拡大するか戦略を考えるのは当たり前のことです。
    それでは製薬会社はどのようなマーケティング戦略を展開すれば自社の薬を売ることができるでしょうか?
    アメリカのサイエンスライターが書いた本です。
    サブタイトルは、「薬を売るために病気はつくられる」ですからどんな内容か想像つくでしょう。
    製薬会社が市場を拡大するためのマーケティング戦略は、病人を増やすか、病気を増やすことです。

    http://ameblo.jp/nancli/entry-11926077569.html

  • 多少なり医療にかかわる人なら、大方知っているような話ではあると思います。でも、パターナリズムが長く浸透してきた医療現場において、患者側としてはこういった情報を得る機会はなかったでしょう。その意味で、本書の指摘には大きな意味があります。

    製薬企業は、そのマーケットを広げるために大変な努力を講じます。新薬であれば、その開発に基礎研究段階から多額の投資をしていますし、特に臨床研究にかかる費用は莫大です。企業としての体をなすためには、何が何でもこれらをペイするだけの売上を得なければなりませんから必死です。

    新薬に関する研究データに掲載するグラフの描き方や予後についての数値の表わし方などは本書で指摘されているように、注意深く評価する必要があります。あえて読み手に誤解を与えかねない数字の使い方や、ひどい場合は明らかに視覚的な誤解を与えるためにグラフの目盛の幅や単位を特段の理由もなく変化させる例もあります。

    医療従事者は特に、こうしたデータの読み方について、細心の注意を払わなければなりません。査読のある学術誌に掲載される論文ではきわめてまれだとは思いますが、MRの提示する資料にはこうしたトリックが隠されている可能性があることを常に頭に入れる必要があります。


    ところで、こうした資料の監修であったり、製薬企業の推進するPR活動に学術的立場からサポートする専門家(主に医師)は企業からの多額の謝礼を目的に、自らの意思を別にしてPR活動に加担する「悪しき科学者」なのでしょうか?

    その答えは、限りなくNOに近いものであると、私は考えています。製薬企業からなんらかのサポートを受けている(ボールペンをもらう、程度のものも含む)医師に対するアンケートによると、「製薬企業とのつながりによって自らの処方に影響が出る可能性がある」と答えた医師はほとんどおらず、一方で「自分と同様に製薬企業との付き合いを持っている医師が、処方に影響を受ける可能性がある」と答えた医師は8割ほどにのぼったといいます。要は、専門家である医師であっても「自分だけは大丈夫」と思っている傾向があるわけです。

    このアンケート調査はその道のオーソリティを対象としたものではないものの、影響力のある立場の医師であればあるほど、自分自身の医学的判断には自信を持っていると考えられます。自分の信じる新しい処方のありかたや、問題視している「知られていない病気」について、スポンサーがついたうえで啓蒙できるとなれば、、ありがたいと思わないほうが不自然な気がします。

    生命科学の分野について、「絶対的な真実」を規定することは非常に難しい。しかし企業のPR活動だけのために病気とはいえないような状態を病気と定義して治療の対象とすることは、経済的な問題と同時に、副作用リスクも考えると、公衆衛生的に大きな問題を抱えていることは明確です。


    先進国で男性の頭髪が抜けることを病気と認定して高価な薬を使う一方で、井戸を一つ掘れば何百人もの子どもの命を救える地域がある。どうしてもこのようなアンバランスに違和感を覚えてしまいます。

  • 仕事用。
    まだ読み途中だけど、ああ、ああ、そうだよねーと、思うことも色々。
    間接的とはいえ、批判されている側でごはんを食べている立場なので、ちゃんと考えなきゃあかんです。

  • 是非読んで欲しい!


    目次より

    プロローグ:病気という「商品」の売り込み方
    ・健康な人を病人に仕立て上げる
    ・新しい病気をつくりだす
    ・患者の数を操作する
    ・病気に対する恐怖心につけこむ
    ・莫大な富を生む製薬会社のマーケティング戦略・・・

    第一章:死の恐怖を煽って売り込む
    第二章:患者数を多く見積もって売り込む
    第三章:有名人を宣伝に使って売り込む
    第四章:患者団体と連携して売り込む
    第五章:「病気のリスク」を「病気」にすりかえて売り込む
    第六章:自然現象に病名をつけて売り込む
    第七章:病名を意図的に変えて売り込む
    第八章:検診を習慣づけて売り込む
    第九章:政府機関を手なづけて売り込む
    第十章:個人差を「異常」と決め付けて売り込む

    エピローグ:我々に出来る事は「疑問をもつこと」


    目次から分かるように、薬がどうやって売れているかの側面が分かる本。

    印象に残った言葉、
    「たくさんの医師の処方のやり方に影響を与えるのは、正しい科学的検証ではなく、薬の販売担当者やテレビ広告から聞こえてくる声高な宣伝の言葉だ。」

    ・あの米国FDAの資金も製薬会社が・・・・!?

    ・臨床試験で、2人中1人に効果があれば50%の人に効果がある・・!?

    ・骨粗しょう症薬の効果は証明されているのか?

    ・高血圧ガイドライン、脂質異常症(高コレステロール症)ガイドライン作成者の中に、製薬会社からお金を貰っていたのは何人?

    ・降圧薬で一番良いものは、低用量のチアジド系利尿薬であるとALLHAT研究で証明されたのに、世界で一番売れている降圧薬は!?



    医療に携わる方に読んでもらいたい一冊です。医師、薬剤師は、特に!!

  • 目次より

    プロローグ:病気という「商品」の売り込み方
    ・健康な人を病人に仕立て上げる
    ・新しい病気をつくりだす
    ・患者の数を操作する
    ・病気に対する恐怖心につけこむ
    ・莫大な富を生む製薬会社のマーケティング戦略・・・

    第一章:死の恐怖を煽って売り込む
    第二章:患者数を多く見積もって売り込む
    第三章:有名人を宣伝に使って売り込む
    第四章:患者団体と連携して売り込む
    第五章:「病気のリスク」を「病気」にすりかえて売り込む
    第六章:自然現象に病名をつけて売り込む
    第七章:病名を意図的に変えて売り込む
    第八章:検診を習慣づけて売り込む
    第九章:政府機関を手なづけて売り込む
    第十章:個人差を「異常」と決め付けて売り込む

    エピローグ:我々に出来る事は「疑問をもつこと」


    目次から分かるように、薬がどうやって売れているかの側面が分かる本。

    印象に残った言葉、
    「たくさんの医師の処方のやり方に影響を与えるのは、正しい科学的検証ではなく、薬の販売担当者やテレビ広告から聞こえてくる声高な宣伝の言葉だ。」

    ・あの米国FDAの資金も製薬会社が・・・・!?

    ・臨床試験で、2人中1人に効果があれば50%の人に効果がある・・!?

    ・骨粗しょう症薬の効果は証明されているのか?

    ・高血圧ガイドライン、脂質異常症(高コレステロール症)ガイドライン作成者の中に、製薬会社からお金を貰っていたのは何人?

    ・降圧薬で一番良いものは、低用量のチアジド系利尿薬であるとALLHAT研究で証明されたのに、世界で一番売れている降圧薬は!?



    医療に携わる方に読んでもらいたい一冊です。医師、薬剤師は、特に!!






  •  日本人は特に医療、薬好きな民族として有名であるが、病気や薬物療法の増加は世界的な流れである。

     果たして本当に病気が増えているのだろうか?

     病気や処方薬の売り込みのための広報・宣伝活動は原則禁止されている。

     では、製薬会社はどのようにして膨大なマーケットを作り出すか?ということである。

     その方法とは、病気に対する啓蒙活動である。

     うつ病、発達障害、高血圧、更年期障害・・今ではずいぶんとメジャーになった病気である。

     これも製薬会社が一生懸命になってマーケティングをした成果である。

     製薬会社、治験担当医、臨床医、時には患者団体までもがグルになって薬を売り込むための陰謀システムに巻き込まれているという。

     医療費の削減問題が大きく取り上げられている現在、こういった視点から切り込むのもありだと思う。

     ただし、処方薬によって救われている患者も多くいることを忘れてはならない。

  • なぜ病気は増えるのか
    メタボリック症候群って何じゃい
    ていう本

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怖くて飲めない!―薬を売るために病気はつくられるはこんな本です

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