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この作品からのみんなの引用
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病ってのは向こうの世から、この現世に生きている人間になにかを伝えに来ているんだ。向こう側から来たものがこっちの身体に入るから苦しい思いもする。でも闇雲に嫌って退けちゃあいけないよ。病がなんて言いたいか、自分の身体でよーく聞いてやって、それから向こうにお帰りいただくことが大事なんだ。だから病と闘おうとしちゃいけない。一旦受け入れて、話し合って、戻ってもらう。これを助けるのがお医者なんだよ。
― 181ページ -
そうとは限らないよ、お葛さん。考えてもみなよ。うっかり禄をもらったばっかりに毎日仕事に行かなきゃならねぇなんざ、わっちゃとても堪えられねぇ。そりゃあムシャクシャもするだろうよ。やっぱり人はさ、金が入り用のときだけ働くってのが一番(いっち)よ。
― 93ページ
みんなの感想・レビュー・書評
大正初年に建てられた古い洋館を買い取り、暮らし始めた私は、ある夜奇妙な物音で目を覚ました。鼠が出たのかと思い、翌日天井裏に登ると、そこには見慣れぬ木箱が……。 木箱の中に入っていたのは、以前の住人が残した冊子が数冊。それは、江戸時代の小間物屋の女房が記した日記を現代語に訳したもので、著者の椋梨は後に見つけた人に、世の中に公表してもらいたいと書き記していた。 あるはずのないところに、あるもの... 続きを読む »
江戸時代。小間物屋の女房の日記。という形式。
これすごい楽しい。
ちょっとダメな旦那と長屋の人たちとの日常を面白おかしく書いてある。
季節の行事や、髪には何をぬったらいいとか・・そんな話も面白かった。
知らない単語も多く、注釈を見ながらってことも多いけど
そんなこと気にならず、テンポがよくて読みやすくとても面白かった。
太るのを気にしつつ甘いものを食べたり、
誰々がカッコいいとか、
お化粧の仕方とか、今も昔も乙女心?は変わらないね(笑
お江戸の町人がどんなふうに生活していたかが、すごくよく分かる本。着物の綿抜きや化粧の仕方、家賃のシステムや当時の男女の機微まで丁寧に書いてあって思わず「へ〜っ」と何度も声に出してしまいました。生活に根ざしたエコ文化にびっくり。決して無理せず、理にかなった「もったいない」はマスコミの煽るエコとは全然違うリアルさがありました。江戸すげぇ!
古い家の屋根裏から発見した、江戸時代の商人の女房が綴った日記、という設定。
江戸の暮らしとして知られている事実からみて、どうかな~と思う点も多々あるものの、語り口が楽しくて引き込まれた。
清さんとさえちゃんがどうなったか気になるところ。
ただ冒頭、幽霊のような影のようなものがすっと消えたとか、足音がしたとか、そんな導入だったのに、結局それはスルーされてしまって…。書いた女房のこんな情念が、とか、この一家の顛末がこうだったからそれがこういう形に現れた、とか、そんなオチを期待してしまったのだが、それは求めるべきではなかったみたい…。
本当にこういう生活があって、この日記が書かれてたのでは?
と思ってしまう。
お葛さんが過ごす毎日が悲喜こもごもあるけど、
生きていこうとする力に溢れてて、楽しそう。
なんだかんだ言ってるけどダンナさんとも仲良くて、
おばさんだ、って自分の事を言ってるけど、
全然、可愛らしく思えちゃう。
落語の世界に出て来る様な近所付き合い。
江戸時代の生活様式や、季節それぞれの行事のあれこれが、
楽しく読めておもしろい。
27歳。夫1人と息子と娘が1人、小間物屋の女房の日記なんですが、ところどころ解説を加えて情景が見えるような日記で、大変面白かったです。
大きな事件や事故などがあるわけではないけれど、いつの時代も同じような悩みを抱えて、日々の生活を送っている様子、まるで、本当の日記を読んでいるようです。
お葛さんの日記を通して、江戸っ子達のイナセな生活ぶりが、生き生きと伝わってきて、楽しく読める一冊です。
江戸時代の生活がおもしろおかしく書かれています。
中年女(?)の日記が主体で話が進むので、感情豊かで本当に面白いです。
タイムマシンが出来たらほんと、一度でいいから江戸時代に行ってみたい。
一気に読めちゃうけど、決して消化本にはならない良い本でした。
小間物屋の一家、働き者の妻に、気は良いが怠け者の夫、かわいい娘とヤンチャ息子、出来のいい住み込み手代(?)清さん。その清さんとお隣のサエちゃんが、地主の放蕩息子とで恋の三角関係を。ご町内の愉快な仲間が盛りだくさんだが、ぎゅうづめにならないで書かれている一年の日記。江戸の活気ある庶民の日々が生き生きと描かれている。読んだあと、いい感じ!!
せっかくの、木内昇氏の新刊。大切に、ちみちみ読もうとおもっていたのに、ほぼ一気読みに近い形で終わってしまった。
読後も、自分がこのひとのファンであることに変化はなかった。また、次の新刊を待ちわびる日々です。
語り口軽妙な、お葛さんの日記。ご近所さんとのいざこざ、子育ての悩み、人情に涙したと思うと、食欲に負けて食べる食べる。子供より手のかかる亭主を叱ったとたん、いい男にうっとり。「あぁ、こんな時代に生きてみたかった!」という帯の言葉通り。






