ヒットラーのむすめ (鈴木出版の海外児童文学 この地球を生きる子どもたち 1)

  • 鈴木出版
3.91
  • (30)
  • (57)
  • (35)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 337
感想 : 58
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790231493

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • Hitler's daughter 1999

    学校へ行くバスを待つ退屈な時間に交代でお話を語っていました。
    アンナが話したのは ヒットラーに娘がいた、という物語。

  • 色々と考えさせられた

  • 2010年5月23日

    <Hitler's daughter>

    表紙・本文さし絵/北見葉胡
    装幀/鈴木みのり

  • 話題になった児童書。やっと読めた!
    とても読みやすい。
    ヒットラーにもしも娘がいたならば・・・というもしも話、なのだけど。

    夏休みのキッズにおすすめしようかな。

  • 雨の日、スクールバスを待つ間に始まった「お話ゲーム」。
    「第二次世界大戦で1100万人もの人々を虐殺したアドルフ・ヒットラーにもしもむすめがいたら」という設定で、少しずつストーリーが進んでいく。雨の日に語られる物語は、主人公マークを想像なのか現実なのか、あやふやな世界へと誘う。

    読後のテーマを与えてくれる作品。
    読んで感動する節もラストにちょろっと出てくるが、それはどちらかというと私が勝手に深読みして目頭を熱くした感じ。
    表紙と章毎のイラストレーションが、物語のイメージを膨らませ、さらに伏線を張っている。読み終えたとき改めてイラストを見ると、ああそういうことなのかと納得した。

    子どもだけでなく是非親御さんにも読んでもらいたい。
    「パパがヒットラーだったらどうする?」
    もちろん最低限の情報は欲しいけれど。

  • もし自分がヒットラーのむすめだった? アンナが始めたお話はどんどん現実味をおびてきて……。子どものときに読んでみたかった

  • オーストラリアに住む子ども達が、スクールバスを待つバス停で
    暇つぶしに始まった「お話ゲーム」。
    テーマはヒットラーの娘ハイジのお話。
    聞き手の登場人物は、アンナの作り話として聞いているはずなのに
    いつのまにか本当はハイジは存在していたのでは?と
    読者にすら思わせる程、細かい描写にリアリティがある。
    ヒットラーに関する映画を見たり、第二次世界大戦に至るまでの
    歴史について知っている方が読みやすい。
    ジャンルは児童書だが、高校生~大人向けだと思った。
    自分の父親が大罪人であった場合、何も知らなかったとしても
    父親を止めなかったことに責任はあるのか。
    自分の周りの人が全て間違っていたら、自分はどうしたらいいのか。
    そういう難しい問題を、読者に問い考えさせる一冊でした。

  • とにかく深い話だったなぁと
    大人でも十分読める
    物語は現代のオーストラリアのごく普通の小学生たちの、バスを待つバス停での何気ない会話「もしもあなたが独裁者の娘だったら」で始まる。
    あなたがヒットラーの子供だったら「あの時、父親を止められたか」とか「戦後、父親が歴史的悪人とされたら」など、読む者にとにかく考えさせられる言葉ばかり出てくる

  • 20090229

  • 話上手な少女・アンナが、ある日語り始めたのは、「ヒットラーのむすめ」の物語だった。戦争が起こっていることも知らず、誰と親しくすることもなく、ただ家で父親の訪問を待っていたというヒットラーの娘、ハイジ。ハイジの物語を聞かされるうちに、マークはこの不思議な“お話”に夢中になっていく。
    アンナはお話の最後を“ハイジは世話役も父親も失ってオーストラリアに逃れ、そこで子どもを産んだのだ”と結びます。それを聞いたベンとアンナの言葉が、この物語を象徴しているのではないでしょうか。
    「ヒットラーの孫だ!」
    「ちがうわ。ハイジの子どもよ」(P213)

    ヒットラーも人の親で、その子孫はどこかでまだ生きていて、私たちと同じように生活している。そう考えると、戦争は遠い過去の出来事とは思えなくなってしまいます。戦争という歴史上の事件に現実味を与える、新しい形の戦争文学です。戦争も戦後の貧困も知らない、そんな世代に戦争反対を伝えるためには、こうした語り口の方が有効なのかもしれません。

全58件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

オーストラリアの児童文学作家。シドニー生まれ。ニューサウスウェールズで、ワラビーやウォンバット、いたずら好きのコトドリ、オオトカゲたちにかこまれて暮らしている。『ヒットラーのむすめ』は、イギリスでの受賞をふくめ、現在、10 の賞に輝いた。主な邦訳書に、『ダンスのすきなジョセフィーヌ』(鈴木出版)などがある。

「2018年 『ヒットラーのむすめ〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジャッキー・フレンチの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×