リキシャ・ガ-ル (鈴木出版の海外児童文学 この地球を生きる子どもたち)

  • 鈴木出版
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790232247

感想・レビュー・書評

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  • リキシャはバングラディッシュで人気の乗り物。ナイマのお父さんは、毎日お客をのせてリキシャをこぐ。手伝ってあげたいけれど、女の子に何ができる?でも、ナイマはすごい方法を考えた!(『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より)

  • 2007年にバングラデシュにルーツを持つアメリカ人作家によって書かれたバングラデシュの女の子、ナイマの話。

    ナイマの家に、子ども二人を学校に行かせる余裕はなく「ナイマは3年勉強したから次は妹の番」。絵が得意でも「女の子は稼げない」と言われ、お父さんを助けようとリキシャを運転できるか試すつもりがリキシャを壊してしまう結果に。

    服装のイラストや、語彙の解説もついているけど、写真で確かめたくなる。

    バングラデシュで、女の人にカバンを作らせてそれを売ることで外国からの支援に頼らず、自分たちでお金を稼ぐ仕組みを作っている日本人女性がいたと思うけれど、世界的に見ると、今でも女性が社会で働けない国も少なくないのかな。

    こういう国もある(あった?)ということを知ってほしいので、高学年におすすめ。



  • たまたま図書館の返却棚でリキシャというタイトルを見てびっくり、手に取った児童書。バングラデシュのお話が児童書にあるなんて、と嬉しくなって即、借りてみた。

    バングラデシュの農村で暮らす少女・ナイマは、女の子であるがゆえにリキシャワラのお父さんの手伝いができず、もどかしい気持ちでお母さんの手伝いをする日々を送っているが、ある日、お父さんの大事な新品のリキシャを壊してしまう。そして修理に必要なお金を稼ぐために男の子に変装して、リキシャ修理屋を訪れ、店主が女性であることに驚く。店主はナイマにリキシャの絵の修復を手伝わせてくれ、店を始めるまでの苦労や費用の話を聞かせてくれる。ナイマの絵の出来映えに満足した店主はナイマを雇ってくれることになり、ナイマはようやく女の子であることに自信を持ち、明日からの自分の仕事に希望を見出す、という話。

    バングラデシュの農村の貧困、男性優位社会、学校に行けない子どもたちなど厳しい現実をストーリーの背景としながらも、バングラデシュの農村の美しさ、女性の強さ、マイクロクレジットの導入により変わりつつあるバングラデシュの地方経済・女性の社会進出が描かれていて、未来に希望があることが伝わってくる。
    また、ナイマがお金を稼いで叶えたい夢が家族に好きな物を買ってあげたいというところで、バングラデシュの人は家族をとても大切にする国民だと日本の子どもたちに知ってもらえたら嬉しい。

    農村の美しい風景と、色鮮やかなリキシャを思い浮かべながら読んだ。
    またバングラデシュに行きたくなった。

  • バングラデシュについて子ども達に紹介する入り口としてはとても良いと思う。リキシャに描く絵の描写などからバングラデシュの文化をかんじることができます。ところで、リキシャって英語だったのね。語源は人力車なんですか?どなたか教えて下さい。バングラデシュの言葉でもリキシャって言うのか、ちょっと気になりました。

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「世界・社会」で紹介された本。

  • バングラデシュの女の子のお話。
    女性が働くことにかなり閉鎖的な社会において、自分の可能性をみつけた彼女の様子に心打たれます。

  • [ 内容 ]
    10歳の女の子ナイマ、貧しくともおたがいを大切に思い合う家族、そして、自分の力で変わろうとしている人びとの夢と現実と希望の物語。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • バングラのマイクロファイナンス、グラミン銀行やイスラムの女性の立場など、わかりやすいストーリーにうまく組み込んでいる。字が大きいので中学生程度か。

  • バングラデシュというあまり馴染みのない国のお話で取っつきにくいかな?と思ったけれど、全然そんなことはない。
    貧しい暮らしの家計を支えたいと思う女の子の気持ちが、よく伝わってきます。
    短いお話の中に起承転結がはっきり書かれていて、読みやすい。

  • バングラデシュに暮らすナイマは、伝統絵画のアルポナを村で一番上手に
    描ける女の子です。
    でもアルポナを上手に描けるからと言って、家計を助けられるわけでは
    ありません。
    女の子は仕事をするものではないと言われているナイマは、お父さんの仕事の
    手伝いができる男の子が、うらやましくてなりません。

    ある日ナイマは、男の子に変装すれば、自分もお父さんのリキシャを運転して、
    お手伝いができるかもしれないと思いつきました。
    そして、お父さんが昼の休憩をしているとき、リキシャに乗ってみましたが、
    坂道でリキシャを止めることができずに、しげみに突っ込んでしまいました。

    新品だったリキシャは、見るも無残な姿になってしまい、お父さんを
    悲しませることになってしまいました。
    自分のしたことが情けなくて、ナイマは深く沈みこみます。
    今年の祭り用のアルポナも、描くことができませんでした。

    お母さんと妹が描いた、アルポナに手を入れていたときに、ナイマに、
    ある考えが浮かびました。
    お父さんのリキシャの修理代を払う代わりに、リキシャ画家として働くことが
    できたなら・・・。

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著者プロフィール

Mitali Perkins ミタリ・パーキンス / アメリカ合衆国の児童文学作家。インド、コルカタに生まれ、アメリカ合衆国に、両親、姉妹と共に移住。幼いころから、バングラデシュ、カメルーン、ガーナ、インド、メキシコ、タイ、イギリス、オーストリアなど世界のあちこちに住んだ経験から、異文化への架け橋となる児童書の執筆をつづけている。邦訳されている作品に、『リキシャ★ガール』、『モンスーンの贈りもの』(共に鈴木出版)がある。
ホームページ(英語):http://www.mitaliperkins.com

「2017年 『タイガー・ボーイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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