- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791701230
感想・レビュー・書評
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鈴木茂の件をきっかけに再読。
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【詩をたのしもう(日本編)】
日本の近・現代詩史に燦然と輝く詩人たちの作品を選り抜きでご紹介します。
新学期、新生活にお気に入りの詩人をみつけてみませんか?
<閲覧係より>
70年代、それまで「ロック」といえば歌詞は英語(ないしはカタカナ英語)が主流だったところへ、日本語の歌詞を堂々と使って歌うバンドが現れた。フォークとは一線を画し、その後のシティポップスやJ-POPに多大な影響を与えた「はっぴいえんど」の音楽もまた、日本語の詩の可能性を広げたムーブメントだったのではないだろうか。
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資料番号:91009961
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・・・これもまだ途中・・・
私◆(エレキギターかき鳴らして・・・)
♪ どうしたと いうんだ 時計の音が 気になる 眠れない 眠れない・・・
父◆おっ、はっぴいえんどの「いらいら」かい? その曲ってちょっと、というより雰囲気だいぶ遠藤賢司っぽいんじゃないかな。
私◆あっ、ねえ父さん、暇ならちょっとサジェスチョンしてよ。
父◆ええっ、どうした? ここんとこ、はっぴいえんどに没頭しているようだけど。
私◆そう、それ、そのことで今ちょっと考えあぐねているの。なんか定説のように、ことあるごとに、はっぴいえんどはいいと評価する人が一部でいるんだけど、私が前に聞いた時、少しもいいとは思わなかったので、自分の耳がおかしいのかと心配で、ユリイカのこの特集を読んだ機会に、この際もう一度全面的に再検討しようということで、聞くだけじゃなく自分で演奏して歌ってるんだけど。
父◆で、どうだった?
私◆やっぱりダメ。三ツ星レストランで高級フランス料理を食べても、あんまり美味しく感じない私の味覚と同じように、美術や音楽も個人の趣味趣向に大いに左右されるということなのかしら。
父◆それはあるだろうけれど、何も目くじら立てて白黒つけるということではなく、まあ、好き嫌いは別にして、歴史的評価というか多少なりとも妥協した客観的位置づけというのも必要じゃないかな。
私◆それはある程度わかっているんだけど、どう吟味しても彼らのサウンドも歌詞も、評価されるべきすぐれたものを持つとは思えないんだけど。それに日本語ロックの創始者という形容も当たってないし。
ねえ、リアルタイムで聞いていた、というよりある時期同じように表現者だった父さんからみて、どうなの?
父◆うーん、それを聞くとよけい君の目に狂いが生じるかもしれないけど・・・。
私◆それは、いいわ,自分で判断するから。
父◆わかった。じゃあ、はっきり言って彼らは、岡林信康のバックバンド以上ではなかった。まあバックバンドとしても演奏もいまいちだったし、たとえ今までロックを聞いたことがない純粋フォークソングの人たちは欺けても、ロックのなんたるかを知る者には、もの足りないというより、岡林が歌うことの障害になるほどの未熟さだった、というのが当時の感想だね。
私◆ふんふん。
父◆たとえば、時代も楽器も志向する音楽も違うけれど、井上陽水のバックバンドだった安全地帯が、その後すぐ抜きん出て確固たるグループとして自立していったことと比較しても、はっぴいえんどには、世に受け入れられる音楽性も表現力もないに等しいといっていいと思うよ。
私◆じゃあ、何故こうも評価しようという傾向があるの?
父◆それは、たぶんに解散後の彼らが、個別に商業音楽業界で目覚ましい成功を収めたことと大いに関係があるんだな。つまり、アクセスストーリーの始まりも、やっぱり輝かしいものでなければならない、という成金者の欲望の現れで、権力者が自分の汚点を隠してすばらしい活躍をしたように正史を書き換えたように、同じことを関係者で口裏を合わせてやろうということだと思うよ。やっかいなのは、その関係者の中に -
【特集 はっぴいえんど 35年目の夏なんです】
さすがにこれは読み応えあります。インタビュー面白いです。