- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791701629
感想・レビュー・書評
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今年のフィクション部門ではマイベストワンの「守り人シリーズ」を極める作業の一環として、現在出版されているおそらく唯一の評論集である本書を紐解いた。
それなりに「全力を賭けた」特集にはなっていたと思う。新作シリーズ外伝として「ラフラ(賭事師)」(のちに外伝短編集に掲載)を載せ、荻原規子氏との対談も載せ、漫画家の寄稿、アニメ化関連の記事、本格(的な)批評を8本載せている。
SF&ファンタジー評論家、英文学者、詩人・作家、詩人、社会思想史学者、比較詩学者、文芸批評家などがいろいろ書いていたが、ハッキリ言ってつまらなかった。この人たちホントに上橋菜穂子作品を好きなのか?と思ってしまった。
その意味で最も面白かったのは、マンガ批評家永山薫氏のそれであった。バルサとチャグムのキャラクター批評に依拠しながら、作品の持つ奥行き「世界を最適化する別の解を導くかもしれない世界観」に、触れているのが、私的にはツボであった。
2007年段階での特集「雑誌」であり、不満な所が多々あるものであったことは否定出来ない。
この時点で「ピンポン」の曽利文彦監督での映画化の話が進行中と書いていたが、2015年現在その話は消え去って、NHKテレビドラマ化が進行中だというのはご承知の通り。それならば、テレビ放映に合わせて、また今度こそ本格的な特集雑誌が組まれなければならないだろう。
2015年10月15日読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ユリイカらしく、ぎっしり詰まった中身を堪能する。
絶対を描かない凄味、という記述にはっとする。
こうやって多方面からの評論も面白いけど、プロットなど作らず筆の進むままに書くという上橋氏の本意には誰もたどり着けないんじゃないかなぁとニヤリとしてしまった。 -
守り人外伝と、荻原規子さんとの対談が読みたくて買いました。
外伝は、またまたいいお話しでした。こんなに魅力的な人たちに巡り会えるって、物語とは言え羨ましい限り。
こういう作品を子どもの頃に読める今の子たちは幸せモノです。 -
ユリイカ読むのなんて学生時代以来(笑)。この本の存在を知った翌日にたまたま行った本屋でユリイカバックナンバーフェアをやっていたので迷わずゲット。書き下ろしの外伝が載ってました。
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"精霊の守人"の作者:上橋菜穂子さん特集ー。