- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791702305
感想・レビュー・書評
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精読
えつこの歌
バレーメカニックにノルニルに少年よ我に帰れに帝都モダンにほうき星
特に語られる機会、歌われる機会の少ない箒星についての考察と語り。
ほうき星にはパパ、ママと出てくる。
これは1stアルバムの三曲目。おやすみパパママ起きたら…という歌詞を思い出させる。
箒星は"止まらない"が20回くらい繰り返される。当然のように主語はない。いやないとも言えない。
少年よ我に帰れと帝都モダン、あとは好きな31000万年には明確なストーリーが存在する。
そして辰巳探偵。あれは相対性理論っぽいよ。駒大だーのやつ。
シンボルタワーが真っ白で。
シンボル…輪るピングドラム17話。タワー。ゆり。ゆりゆりゆり
やくしまるえつこは脚本家ではない。でも演出家ではある。
演者で作家で出演も演出も。なにもかも上手いね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幾原邦彦×やくしまるえつこが気になって読みました
さまざまな分野の専門家たちがさまざまな角度からやくしまるえつこをべた褒めしている -
みんなやくしまるえつこ好き過ぎ!でもよくわかる。
やくしまるえつこが好きな人たちが色んな角度からやくしまるえつこをほめまくる本である。考察が興味深くて面白い。
質問に対しての回答が天才的、即興でああいう返しができるというなら本物としか言いようがない。ここ数年、世界はやくしまるえつこ中心にまわっているという都市伝説は真実かもしれない。 -
ユリイカ、まさかのやくしまるえつこ特集。
しかし、読めば分かるようにその選択が全く奇異を照らしたものではなく、まさに必然とも思える内容になっている。
相対性理論、そしてやくしまるえつこ。
彼女がどうして数々の著名なアーティストと絡み、賞賛されるのか。
それはこの本の中でも多く述べられるように、
特殊な声だけではなく、計算とも天然とも思われないような、
絶妙なアプローチをメディア、また彼女の周りの人たちにとるからであろう。そして、それが膨大な知識と鋭い選択から成り立っていることもわかるのだ。
声と見た目に騙されていい。
彼女はさらに深い広がりへと導いてくれるから。 -
非常におもしろい特集でした、やくしまるえつこ。
初めて聴いた時の感想は、「気持ち悪い」。なにか不安な気持ちにさせられたような感じがしました。
でもそれは、「聴こうとした」ことが悪かったのかもしれません。特徴的な声と韻律に満ちた歌詞は、「勝手に頭の中に入ってくる」ものでした。じわじわと浸透してくる水のように。
自分にとって新たな音楽の形との出会いであり、同時に、コンセプチャルなメッセージを自覚的に演じるということを見せつけられました。
最近はよく聴いてしまっています。 -
特集「やくしまるえつこ」。
2010 年のスチャダラパーの BOSE 氏の発言、
「気がついている人も多いと思うが、
世界は去年ぐらいから完全に、
やくしまるさんを中心に回り始めている。」
普段買わない「ユリイカ」を購入している自分、
そうかも知れないと妙に納得。 -
冒頭の連載以外は、本当にやくしまるえつこ尽くしの一冊。
連載もけっこう面白かった。中村稔の『私の昭和史』を読んで、やっぱり歴史を知りたいと思った。
横尾忠則の『インドからの呼び声』では、悟るとはどういうことかがわかりやすく解説されている。本当に禅の精神を自分のものにするためには、ここで読むこと全て忘れてしまわないといけなそうだけれど。
御巣鷹山事件の犠牲者は520人。人生を狂わされた人は、もっとたくさんだ。
いつだって何があるかわからない。
4人も生存者がいたんだ!びっくり。
約20分後に確実に死ぬと分かったら、私はどうするだろう。
泣くかな。心を守るために解離状態になる?寝ちゃう?
スマホの電源を入れて、誰かに電話したい。最期に誰とどんな話をしたいだろう。誰のことを想うだろう。
生きるためにがんばれるのかな。
その時に、私はどんな人間として死ぬだろう。
ジョージ・ハリスン
清水あすかの詩が、三編掲載されている。生きることと、この社会そのものが持ついびつさと違和感をうたっているように感じた。
現代詩もけっこういいかも。
やくしまるえつこ特集
やくしまるえつこへの質問状では、やくしまるえつこに対抗すべく、ひねった質問を出したりしているけれど、やくしまるえつこの完全勝利だ。
アーティストの特集では、いつも質問状やるのかな。けっこう面白い。クリエイター同士のとんち大会みたい。
大谷能生の質問が面白かった。
食べ物ばっかり!
スチャダラパーのBOSEと、今日マチ子の質問は、やくしまるえつことかみ合っている気がする。なんか、そんな空気があるような?ってだけだけど。
やくしまるえつこは、歌を聴いて彼女が書いたものやインタビューを読んでいると、ともすれば実在する人物かもわからなくなってしまう。無機質なのに暖かい。天才人形職人が丹精こめて作った人形みたいだ。
なのに、彼女が語ること全てが真実に思える。妙な説得力がある。どういう人なんだろう。すさまじく頭がいい人なんだろうけど。全然わからない。
記事にあることの半分くらいしか理解できなかったけど、とりあえず、ライブ生きたい。