現代思想2010年12月号 特集=新しい依存症のかたち 「回復」へのプログラム

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791712205

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  • ほとんどアルコール依存症の文が多い。食の病について書いた文はひとつ。
    「愛のキアスム 食の病と依存」
    野間俊一

    ~本来一つであるはずの自己。食を病む者にとって、自己はつねに二重化する。人から見られる自己と本当の自己。見られる自己を綿密に作り上げることによって、弱々しく情けない本当の自己を隠さんとする日々の悲痛な努力。その努力により、引き裂かれ悲鳴する自己。~
    (本文より)

    締めくくりで、食の病からの回復は「もう1度、生きるということの意味に立ち会うということ。」



    痩せたいという思いは、自分の本当の気持ちではない。他人がいるからこそ痩せようと思う。

    他人を常に考えていなければ裸で外へ出歩くかもしれないし、寒ければ隣の家を燃やして暖をとるかもしれない。(隣の家は鉄筋なので燃えないけど)
    他人のこと考えないとただの狂人になってしまう。

    摂食障害はよく説明されている通り患者本人のせいだけで起きるものではない。

    他人の目を気にする=他人のことを考える

    極端な過食症 拒食症になれば自分のせいじゃないかって、我侭な自分のせいではないかって思えてくる。最初は他人のためにしていたのに。

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著者プロフィール

公認心理師・臨床心理士、原宿カウンセリングセンター顧問、公益社団法人日本公認心理師協会会長。1946年生まれ。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。駒木野病院勤務、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、1995年原宿カウンセリングセンターを設立。アルコール依存症、摂食障害、ひきこもりに悩む人やその家族、ドメスティック・バイオレンス、児童虐待、性暴力、各種ハラスメントの加害者・被害者へのカウンセリングを行ってきた。著書に、『母が重くてたまらない』『さよなら、お母さん』『家族のゆくえは金しだい』(いずれも春秋社)、『カウンセラーは何を見ているか』(医学書院)、『アダルト・チルドレン』(学芸みらい社)、『家族と国家は共謀する』(角川新書)、『タフラブ 絆を手放す生き方』(dZERO)、『共依存』(朝日文庫)などがある。

「2023年 『家族と厄災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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