身の構造 新装版: 身体論を超えて

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  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791755431

感想・レビュー・書評

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  • 「われわれが恥ずかしい思いをするというのは、他者の目を感じて恥ずかしいのではない。他者のまなざしが恥ずかしいのです。」(P163)

    明治大学の市川浩名誉教授が身体論について書いた本です。
    精神としての身体を<身(み)>と表現しており、心身二元論に対し異議を唱えています。用例が分かりやすく、哲学書というより新書という感じで読み進められました。また、自分で用例を思いついて、恥ずかしさについては、納得する事ができました。
    上記の場合だと、例えば、帰り道に誰も見ていないと思って歌っていると、いつの間にか後ろから人が来ていて恥ずかしくなったという具合です(筆者の意図する事と少し違うかもしれませんが)。

    この本を読んで、日常で感じることを抽象的な概念に落とし込む事ができる哲学者に改めて感心しました。

  • 内容の深さの割に読みやすい部類だと感じた。
    が、身体論という馴染みのなかったテーマだったので読み進めるのに苦戦した。
    他の身体論の本をいろいろ読んで再び挑戦したい。

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著者プロフィール

市川 浩(イチカワ ヒロシ):1957年京都市生まれ。専門は科学技術史。現在、広島大学総合科学部教授。博士(商学)。大阪外国語大学ロシア語学科卒業、大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程修了。著書『冷戦と科学技術――旧ソ連邦 1945~1955年』(ミネルヴァ書房)、『核時代の科学と社会――初期原爆開発をめぐるヒストリオグラフィー』(丸善出版)、Soviet Science and Engineering in the Shadow of the Cold War(Routledge, 2019)、編著『科学の参謀本部――ロシア/ソ連邦科学アカデミーに関する国際共同研究』(北海道大学出版会)など。

「2022年 『ソ連核開発全史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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