ヴォイニッチ写本の謎

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791762484

作品紹介・あらすじ

大発見か?狂気の産物か?その写本には、まったく解読できない文字群と、地球上には存在しない植物が描かれていた。暗号解読に挑むコードブレイカーたち、写本のもつ美しさと不思議さに翻弄されるコレクターたち…。誰が、なぜ、この写本を残したのか?数世紀にわたる謎を追うBBCドキュメンタリー。

感想・レビュー・書評

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  • 謎のボイニッチ手稿にAI、解読方法が判明? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト(2018.2.6)
    https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/020500052/

    青土社 ||宗教/神秘主義:ヴォイニッチ写本の謎
    http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=1471

  • 謎に包まれた一冊の本にとりつかれた人々。
    でもまだ、謎のまま、、、。
    図版のページに戻りながら、読みました。
    実物はすごいんだろうなあーー。
    いつか謎が解けたらいいなあー、、、
    なんとなく、アウトサイダーアート、っていうのがしっくりするような気がするんだけど、、、

  • 未だ解読不能の手書き文字と未知の植物や占星術で使われるような天体図、あるいは不思議な図形等々の手書き挿絵で構成された奇書、「ヴォイニッチ写本」についてその発見の経緯、過去にこの謎に挑んだ人たちの試みとその失敗が詳細に記された本。
    写本のカラーページをもっと多く載せてほしかった。
    写本それ自体は今はネットで全ページ見れるので、本書をこれから読まれる方はスマホやタブレットでそれらを参照しながら読むと、より入り込めると思う。
    結局のところ、これが何らかの未知の失われた言語で書かれたものなのか、あるいは金儲けのための創作偽書なのかは本書でも結論付けていない。
    私が生きているうちに解読されて欲しいわ~。

  • 写本の怪しい魅力のせいなのか、オカルト話と親和性が高いらしく、そういった話があちこちに散りばめられている。また、著者は写本だけでなくそれをめぐる人間たちの人生にも惹かれており、それを反映した内容。
    理解を深めるため暗号の歴史を見ていく章もあり、写本についてよく知らなかった自分でもどういう部分が不可解なのか、何が人を虜にするのかを理解しながら、ミステリーを楽しむことができた。

    読書メモはブログヘ:
    http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2013/11/blog-post_28.html

  • 奇書が好きな人におすすめです。

  • 結局は・・・・・・・・謎で終わってますが、
    マジで解き明かそうとした方々の努力がわかる本。
    本当にヴォイニッチ写本の全容が明らかになる日は来るのでしょうか?
    でも、途中の暗号学が滅茶苦茶難解でしたorz

  • 読み飛ばしてしまったので何らコメントする資格がありません。日本軍の暗号を解読した話のところだけ、立ち止まって読みました。

  • 丁寧な論旨と調査に基づき、消去法によって、この写本が何ものでなく、何ものではありうるという可能性について議論を行っている。どのような類なものであるのかという可能性は絞られ、研究をする価値がある代物なのか、バイネッケ稀覯書写本図書館まで現物を見に行く価値があるかどうかについては、この本を読めば判断できるといえる…。ただ、人類にとっては、謎は謎のままにしておいた方が幸せいうことも往々にしてある…水晶ドクロのように…。
    ヴォニッチ氏の人となりがカッコよい。悪どい商売をしていたとしても。

  • 歴史には謎がないとね。

  • 約百年前に発見されあらゆる方面に波紋を呼び起こした『ヴォイニッチ写本』。
    そこにはまったく解読できない文字群と、地球上には存在しない植物が描かれていた。
    発見以来、多くの学者、軍や諜報機関の暗号専門家、アマチュアの暗号マニアやパズルファンによって研究されながら、未だ誰も製作者を明確に示せず、万人に受け入れられる解析結果も得られず、隠されたメッセージは読み解かれないまま。
    この謎に満ちた写本の奇怪なあらまし、著作者の推定、暗号解読に人生を注いだ人々のドキュメンタリー。

  • 読んでみたけど結局今でもなんだかわかってないってことがわかった。図版が少ないのがやや不満。最初に「解読に成功した」と名乗りをあげたニューボールド教授についての記述が、STAP細胞問題のO女史とピッタリ重なるのが興味深い。
    私の想像は、ヴォイニッチ写本はそれを書いた人にだけ意味を持つ一種のナンセンス本じゃないかと思う。他者に何かを伝える意図はなく、あえて煙に巻こうとしてるような気がする。もしくはコードが音符や曲を表しているとか。読めなくても神秘的で魅力的な本であることは間違いない。

  • ヴォイニッチ写本の解説本であり、暗号についての本

    結局まだ何もわかっていないそうな

  • 未解読暗号の魅力は果てしないが、本書は「自分が解読した」というような陥穽に陥らずに、偽書に重心を置いて冷静に書かれている。
    美術的技量の稚拙さと、反比例するような迫力は、中世の精神疾患者の成せる業とするのが妥当に思える。

  • ヴォイニッチ写本自体は面白そうなんだけど、この本はカラー図版が、いや、図版そのものが少ない。本の内容はヴォイニッチ写本の謎を解こうとして、結局全然わからなかったという内容。ヴォイニッチ写本全ページカラー図版プラスこの内容だったらよかったなあ。本のデザインとかは良い。

  • 多くの人間の挑戦を退けてきた、暗号とおぼしき謎のテキスト群と
    それに輪を掛けて謎だらけの様々な挿絵。誰が書いたのか、そして
    何が書いてあるのかほとんどわからない上に、完全なデタラメ(偽書)
    とも断定できない。ヴォイニッチ写本とはまさしく謎という言葉を
    形にして具現化したような本である。クトゥルフ神話群の小説に顔
    を出す(ヴォイニッチ写本とはネクロノミコンの写本らしい!(笑))
    くらいだからその怪しさ加減が知れようというものだ。

    「ヴォイニッチ写本の謎」という本はその謎自体よりも、その謎に
    挑戦してきた多くの人々の格闘の歴史について描かれた本だ。写本
    の謎自体に興味がある人には多少物足りない感は否めないが、
    入門書としてはよく出来ていると思う。

    そして現在においてもヴォイニッチ写本の正体については何も
    わかってないという事実。誰かスッキリ解読してくれないかな(笑)。

  • 20世紀初頭に発見された中世の写本に関する本。「ヴォイニッチ」は写本を発見した古書商の名前で、この写本を書いたのが誰で、何のためなのかはいまだに解明されていません。

    ヴォイニッチ写本という素材自体はひじょうに興味深いのですが、この本の構成がいまいち、面白くない。写本自体の説明よりも前に、まず解読の試み(と失敗)についての記述があり、「何をどう読んだのか」があまり明確にイメージできないまま話が進んでいきます。

    途中で「暗号」についての解説が入りますが、この記述もあまり必要とは思えません。それよりフォリオの解説と図版がもうちょっと欲しかったと思います。

  • 20110429

  • 今、世界を震撼させているウィキリークス。その技術的な特長は、高度な暗号技術に顕著であるという。TORと呼ばれる暗号方式によって秘匿された情報は、2031年までは解読されないそうである。しかし世の中には、500年以上もの間、解読されていない書物がある。1912年に発見された「ヴォイニッチ写本」と呼ばれる不思議な書物のことだ。本書はその「ヴォイニッチ写本」と、それを解読しようと挑戦した者たちをテーマに描かれた一冊である。

    ◆本書の目次
    1 醜いアヒルの子
    2 ロジャー・ベーコンの暗号
    3 秘術師、透視家、エジプト学者
    4 暗号の迷宮 その1
    5 暗号の迷宮 その2
    6 天界の快楽の園
    7 聖別された意識
    8 偽作説今昔
    9 正体見たりシュレーディンガー

    現存する写本は、四つ折り版にして全246頁相当。そのうち33頁はテキストだけ、211頁には挿画が含まれている。そしてその中には、まったく解読できない文字群と、地球上には存在しない奇々怪々な植物が書かれている。だが、写本全体のスタイルには統一感があり、視覚的説得力を持つそうだ。そして、この本の美しさに惹かれる挑戦者たちが、何世紀にもわたり解読に挑み続けてきた。その手法は多士済々、暗号学、植物学、天文学、占星術、薬学、美術史、書籍史・・・百花繚乱なソリューション群である。

    本書で特に目を惹いたのは、美術史としてのアプローチである。「アウトサイダ―・アート」の一種であるという仮説の中に、「ヘンリー・ダーガー」という名前を見つけたからだ。「ヘンリー・ダーガー」、この名前を見てピンと来た。このアーティストについて記述された書籍を見るのは、ここ1ヶ月の中で実に4冊目なのである。それぞれの具体的な記述は、以下のようなもの。

    ◆ここ最近読んだ書籍における「ヘンリー・ダーガー」の記述
    ・『13日間で「名文」を書けるようになる方法』(高橋 源一郎・著)
    ダーガーのこの小説は、最初から、読者を想定していはいませんでした。唯一の読者であるダーガー自身を除いては。

    ・『芸術闘争論』(村上 隆・著)
    つまり、芸術を作る時の一枚に対する執着力、もしくは芸術の歴史そのものを作ろうとする執着力、そういう執念みたいなものが画面を通じて、もしくは作家の人生を通じて出てくるのが圧力です。圧力でいえば、ゴッホと同じく精神的疾患をもちながら作品を作り続けたヘンリー・ダーガーがいます。

    ・『キュレーションの時代』(佐々木 俊尚・著)
    ラーナー(ダーガーの住んでいたアパートの大家)がダーガーの遺物を旅行かばんの中から発見し、そこに「アート」を見いだしたからこそ、ダーガーの妄想の産物はアートとして世の中に公表される結果となった。つまりは、ダーガーの『非現実の王国で』というコンテンツに対して、ラーナーがコンテキストを付与したということなのです。

    つまり美術史に限らず、さまざまなアプローチで解読を試みた人達がやってきたことは、「読者を想定していないけど、圧倒的な圧力を持つヴォイニッチ写本に、コンテキストを付与しようとした」ということにほかならない。そしてその挑戦者たちの失敗は、さらなる次の挑戦者の野心を刺激した。ヴォイニッチ写本を征服しようとした者たちは、次々とその書物にストーリーの一部として組み込まれていったのである。この不思議な書物は、追記可能な物語でもあるようだ。

    最近のニュースによると、ヴォイニッチ写本の年代が特定されたそうである。1404年~1438年というところまで絞り込まれているそうだ。ひょっとしたら、解読の日も近いのかもしれない。しかし、そこに書かれているメッセージが何であれ、もはやあまり意味をなさないのではないかとも思う。ヴォイニッチ写本は、「人間が想像することの素晴らしさ」というメッセージを、すでに我々に与えてくれているのである。

  • 出版社/著者からの内容紹介
    大発見か? 狂気の産物か? それともねつ造なのか?奇想にあふれた古文書、その謎の全貌に迫る!
    その写本には、まったく解読できない文字群と、地上には存在しない植物が描かれていた。暗号解読に挑むコードブレイカーたち、写本のもつ美しさと不思議さに翻弄されるコレクターたち…。誰が、なぜ、この写本を残したのか。イギリスBBCで放映された傑作ドキュメンタリー。幻想小説を読み終わったときの、不思議な読後感が残る。

  • 日々の煩わしい現実やどうにもならない人間関係など疲れる現代で、
    この本による現実逃避は最高に心地良かった。
    ヴォイニッチ写本を巡る壮大な人間ドラマです。
    暗号の章が好きでしたね。コードとサイファの違いや暗号の歴史に触れて
    解読への期待を膨らませられ、どんどん写本に引き込まれて行きます。

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