世界残酷物語 下 新装版―現代

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791764679

作品紹介・あらすじ

「快楽」だけで殺人に走れる人類は、破壊された本能の持ち主なのか。テロリズムからセックス殺人まで、残虐行為の背後にひそむ「人間」存在の深層を抉る。

感想・レビュー・書評

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  •  近代に入り、文明の発展が一段と進むと、犯罪集団は組織として洗練され、表の社会に強い影響力を持つようになる。一方の個人に目を向けると、かつて貴族や権力者によるものだった、衝動的犯罪や自己実現を目的とする犯罪を行う市民が増加する。貧困や不満だけではない、人を犯罪へと走らせる因子とは――?

     下巻は1970年代までの近現代の犯罪史を俯瞰する。そして続く第2部では、犯罪行為の核心である、人を犯罪へと走らせる「暴力の心理」について、これまでの仮説を紹介しつつ、人が暴力に走る過程を考察していく。そのパターンは複数あるが、共通している、つまり歴史を通して変わらないのは、犯罪者とは己の欲望や感情を抑え律しきれない人、だということだ。正義感も暴走すれば犯罪や暴力活動の動機となるように。
     逆に言えば、犯罪の抑止とは、欲望や感情を制御する術を身に着けた人を増やすことである。その方法については、本書が参考になるかもしれない。

  • 2010/1/16図書館で借りる

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著者プロフィール

"コリン・ウィルソン
1931-2013
英国、レスター生まれ。
16歳で経済的事情により学校を離れ、
様々な仕事に就きながら執筆を続ける。
1956年、評論『アウトサイダー』を発表。
これが大きな反響を呼び、作家としての地位を確立。
主な著書に『殺人百科』(61)、『オカルト』(71)など。




"

「2019年 『必須の疑念』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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