バカだけど社会のことを考えてみた

  • 51人登録
  • 3.45評価
    • (1)
    • (3)
    • (7)
    • (0)
    • (0)
  • 10レビュー
著者 : 雨宮処凛
  • 青土社 (2013年9月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791767243

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
大野 更紗
佐々木 圭一
末井 昭
朝井 リョウ
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印

バカだけど社会のことを考えてみたの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 生活保護216万人中、高齢者世帯4割、障害・傷病者世帯3割超。その他世帯と呼ばれる稼働年齢層(18~64歳)は16%でその半数以上が50歳以上、母子世帯7%という先進国最悪の待遇
    日本の貧困率16%、6、7人に一人は貧困、2000万人以上、そのうち1割ほどしか生活保護を受けていない
    捕捉率(生活保護を受けられて実際に受けている人)は2~3割、フランス9割スウェーデン8割ドイツ6割
    生活保護不正受給1.8%
    就学援助(小中学生に学用品費や給食費を援助)を受けている小中学生は6人に一人→生活保護基準の引き下げにより、生活保護を基準に援助対象を決めている自治体では、就学援助を受けられない人が出てくる
    生活保護基準引き下げにより、38制度へ影響が出る(住民税の課税、保育料および国民年金保険料の減免制度、中国残留孤児およびハンセン病患者への給付金、最低賃金)
    国連社会権規約委員会から最低賃金の低さに勧告される→2020年までに全国平均で最低賃金1000円を目指す
    生活保護を受けている人の自殺率は一般人の約2倍、20代では7倍
    もやい稲葉剛さん「"かわいそう"と"自己責任"は紙一重」→かわいそうに見える(アピールできる)人は助けるけど、自己責任にしか見えない人は助けない、という心裏
    "人の負の気持ちを刺激してエネルギーを動員するような政治手法"
    生活保護は社会保障全体の3.5%に満たない
    海外では薬物やアルコールなどの依存性が元になりホームレスになることが多いが、日本では失業から家賃滞納、そしてホームレスが一般的→しかし実際は病気や依存性であることが判明もしていない人がいる
    フランスの冬の間は家賃滞納しても追い出してはいけない法律など、各国では失業しても住居を失わない制度が整っている。
    依存性は治療を必要とするのに、日本では「自己責任」「だらしない」と捉えられるだけで終わる
    都心のホームレスの約3割が知的障害の可能性、約4割が鬱病や依存性などの精神疾患
    DVが原因で離婚したシングルマザーや、児童擁護施設出身者など親に頼れないホームレスも多いのに、「家族で助け合え」という政府
    アダルトチルドレン…機能不全家庭で育ったことにより、トラウマ、精神的苦痛を抱えたまま大人になった人
    "何か「肩書き」がないとこの社会は労働市場からの撤退を許してはくれない。そして彼らは自らを「メンヘラ」と定義し、うつ病や人格障害などの病名を得た。そうすれば「働かない」「働けない」「とても社会に出ていけない」自分が少しは免責されるからだ。"
    メンヘラが生存をかけて生活保護に手を出す→ネットでblogを監視され叩かれる
    2003年イラク戦争直前。経済制裁の下、薬を輸入できないので死んでいく病気の子供。「戦争なんて起きない」と希望的観測を自分に言い聞かせる人。パレスチナのホテルで連日のように行われた、「駆け込み結婚式」。外国人女性を口説きまくる男。反戦活動家に湾岸戦争の写真を売り付ける人。
    ハレーション(halation)…写真で強い光が当たった部分の周りが、白くぼやける現象。転じて、派生した及ぼされた悪い影響。
    イラク戦争開始から2005年10月までの死者は26000~3万人。日本の年間自殺者は3万人超
    プレカリアート…新自由主義の下で不安定な雇用・労働環境における、非正規雇用者および失業者の総体。
    新自由主義(neoliberalism)…社会的市場経済に対し、個人の自由や市場原理を再評価し、政府の介入は最低限にすべきだという考え
    日経連『新時代の日本的経営』(1995年)①長期蓄積能力活用型②高度専門能力活用型③雇用柔軟型
    津波が来ていると判っていても、その場から動かずに亡くなったひきこもりが、少なくない人数
    団塊「もっと若者は怒れよ」→自己肯定感が無いから怒ることも出来ない(その自己肯定感の無さは、多くの場合教育過程で培われている)
    シングルマザーが幼い子供を育てながら働くことは難しい→性産業がセーフティーネット的な役割になってしまっている→社会的偏見
    "結婚なんて、もともとが恋愛感情という一番不安定な感情をベースにした人間関係だ。"
    (キャバクラで働いていた件)"「表の世界」で生きる人たちの人権が守られると、結局は自分たちの権利が迫害される。"
    "厳しい立場にいればいるほど、「自分の権利が守られる」状況の対して、まったくリアリティが持てないのだ。そうして「権利」とか言う人が、「守られた立場にいながら綺麗ごとを言う呑気な偽善者」にしか見えなくなってしまう。"
    正常性バイアス…実際に異常な状況にあるにも関わらず、「大したことないだろう」と根拠の無い安心感を持ち、心を平安に保とうとすること。バイアス(bias)は先入観・偏見という意味。
    渋谷で東日本大震災の募金活動をする高校生。それをぼんやり見つめる東京のホームレス→震災によって従来の貧困問題がさらに見えないものになるのではないか。または「被災してないのに甘えるな」という風当たりが強くなるのではないか。
    原発事故→電気よりガスが優位であることを宣伝する必要がなくなる→ガス会社による宣伝部隊の派遣切り
    厚労省「計画停電による休業には賃金保障しなくて良い」→非正規雇用者に打撃→しかし「被災した人々に比べれば自分なんてまだマシ」という心理から、批判の声はほとんど無かった
    劣化ウラン弾…原子力発電や原子爆弾を作る時に出るゴミで作られる爆弾。1991年湾岸戦争でアメリカがイラクに対して使用したのが実戦での初使用。イラクの子供や参戦した米兵の子供の、白血病などの深刻な病気に関係していると考えられているが、米国は関連性を否定し続けている。日本の原発で出た劣化ウランも、アメリカに濃縮を発注した分はウラン弾に使われている可能性がある。
    サウンドデモ…1980年代サッチャー政権下のイギリスで、「reclaim the streets(路上を取り戻せ)」というテーマで行われたものが史上初。日本では2003年
    タハリール広場…カイロ。1919年のエジプト革命でそう呼ばれるようになり、1952年ナセルによる革命の際に正式名称となった。「タハリール」とはアラビア語で「解放」。
    "黙っていたら自動的に「容認」「賛成」の方にカウントされてしまうのだ。"
    アベノミクスにより、2013年4月~6月の非正規雇用労働者は1881万人(106万人増)、正規雇用労働者は53万人の減少
    2002年~2008年「いざなみ景気」戦後最長の好景気→「ネカフェ難民」「ワーキングプア」など日本の貧困が明らかになる
    暗澹(あんたん)
    なんとかバー

  • 9割超タイムマジックで。

    転載
    なぜなら、「怒る」ためには自己肯定感が不可欠だからだ。


    貧困問題以外に、3月11日関連にもわりあいスペースを割いているのだが、当日のこと思い出した。
    よくわからないまんま仕事を続けてた。
    その後も、仕事を含めてふつうに過ごしていたんだが、今思うと、気が狂っていたのか?

    つぎ同じような事態になったときに、自分の考えだけで自由に動ける状態でいたいわ。そもそも考えが足りん。

  • 自分用キーワード
    ドクターキリコ事件 イラク戦争と「メンヘラ」(生きたい人と生きている意味が分からない人) プレカリアート 入江公康(社会学者) 日経連『新時代の日本的経営』“怒るためには自己肯定感が必要" 正常性バイアス 震災募金・無視されるホームレス 杉並区のデモ割 大阪母子餓死事件(2013) 

  • 生きづらさとか、貧困問題とか考えるきっかけに◎
    デモに関しても声を挙げよ!ってとこでは共感。

  • 原発・女性問題などの筆者のご意見書。考えるだけでなく行動に移している点について好感は持てる。

  • 生活が苦しくなって交番に行っても助けてくれない。
    そういう時は役所に行って、生活保護を申請する。1人で行くのではなく、NPO職員と一緒に行くと効果的。

  • 貧困、生きづらさ、子育て、原発などのテーマについて雨宮さんが考えた本。
    バカだけど、ってとこが、雨宮さんらしくていい。
    文章も読みやすくて、問題意識を掻き立てられる。
    このひとの本で、いろんなひとが救われてほしいな、と思うばかり。

  • 請求記号:304/Ama
    資料ID:50073012
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 304

  • 考えもしないでいる莫迦より、考えて迷って苦しむ莫迦になりたいですね。

    青土社のPR
    「これまで自らの足を使って若者の「生きづらさ」そして「プレカリアート」問題など格差と貧困に対する取材・執筆・活動を精力的に展開してきた筆者だからこそ可能な現場の視点で、いまや誰もが直面しうる生きづらさへの無策を問いなおす。」
    雨宮処凛オフィシャルブログ Powered by Ameba
    http://ameblo.jp/amamiyakarin/

全10件中 1 - 10件を表示

バカだけど社会のことを考えてみたを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

バカだけど社会のことを考えてみたを本棚に「積読」で登録しているひと

バカだけど社会のことを考えてみたはこんな本です

バカだけど社会のことを考えてみたのKindle版

ツイートする