- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791768004
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社会
東日本大震災 -
副題は「災害と復興の視覚文化論」。
大量の関東大震災のイメージは、どう意味づけられていったのか。
まさに執筆中に東日本大震災が発災し、この歴史研究が、突然強い同時代性を帯びることになった。
書かれていることのことごとく、90年の時を超えて、今日、東北におり、日本にいる我々に強く響く内容だ。図版を差し替えて、ネットについての1章を加えればそのまま『東日本大震災の想像力』になりそう。悔しいが、歴史は繰り返す。
本書の結語は次のとおり。
「かくして、この出来事が表面化させた深い社会的・文化的・歴史的意識から教訓を学ぶ機会を国民が得ることのないまま、妥協的にでき上がった本所の記念館のなかに、簡略化され削除された教科書のなかに、お決まりのこととして繰り返される防災行事の文化のなかに、関東大震災の記憶は、物言わずとどまり続けている。(p.357)」