大国の興亡 下巻 決定版: 1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争
- 草思社 (1993年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794204929
作品紹介・あらすじ
20世紀末の世界的大変化を見事に解読した画期的な労作。原注・参考文献・索引を付した決定版。
感想・レビュー・書評
-
上巻に比べ、アカデミック的・政治学的な分析に重点が置かれているように思う。
終章の「二十一世紀に向かって」は、現在において必ずしも参考にできるとは言えないが、当時の未来予想として面白い。
「かつての「ナンバー・ワン」諸国が直面した共通のジレンマは、相対的な経済力が低下し、海外からその地位を脅かされたために、より多くの資源を軍事面に投入することを余儀なくされた結果、生産部門への投資が圧迫され、長期的には成長率のいちじるしい低下、重税、支出の優先順位をめぐる国内の意見の対立によって、防衛面での責任負担能力が低下するというものだった」(368頁)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
後半は時代が追い越してしまったので、そういう見方だったのね(特に日本部分は当時日本が元気だった時代であったため。)、という印象だが、これだけのスケールのものを書ける人がどれだけいるだろうか。
自分の国を自分の力で守ることのできる国、すなわち大国という要約は塩野七生の海の宮古の物語を彷彿とさせる簡潔な表現。
歴史学を学ぶ人の必読書。 -
『BQ』(林野宏著)ビジネスパーソンに必須の23冊
7国家とは何か -
下巻も読了。
本書は第一次世界大戦終結した1919年から冷戦まっただ中の1980年までの歴史を俯瞰するような内容になっています。
その中で、重点とされるのが、ライフサイクル。軍事的な政治から世界経済の関係性を大国の発展から衰退というカタチで表されています。
世界経済として継続されている各国の課題に対して、提起されており、非常に興味深く読むことができました。
歴史を読み解くための大切さを今更ながら気付かされる部分が多いです。
色々な視点から考えることで、視野を広げることができ、より学びを深くしたいという気持ちになります。 -
元々、この本は20数年前高校生のとき
私の周りで一番世界史の成績が優秀だった友達が
「これ読んだら、近代史余裕でわかるよ」
と言っておりました。
今回読むきっかけとなったのは
もういちど読む山川世界史
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4634640317/dropcoke-22/ref=nosim
を読んだ時に、なんか物足りないなぁと感じた事と、
やっぱり、21世紀までの流れをわかるような本が読みたい!
というのが動機です。
しかし、かなりのボリュームで速読術を使わず結局上下巻2冊で1ヶ月半費やしてしまいました。
(内容が内容なので体力がないと読めなく、その気力を上げる事がなかなかできなかったと言い訳)
この本が書かれた時代にはソ連はまだ存在していたし、
インターネットも普及されていないので今との状況は比較できないが
ある程度、的を射ていると思います。
著者も語っているのですが、小さな国々の小さな問題は取り上げていません。
とにかく、どのように国が形成され、戦争が行われ、どれだけの損害を受け
国力はこれだけあがり、各国のパワーバランスはこうやって変遷してきたのだと
言う事をのべています。
そして、全世界がそれに翻弄され今もまだその過渡期であるという事。
結局は生産力が高くなれば国力があがる。
ということを考えると今の中国の過剰な自信はあり得ない事はない。
ただ、軍事費の割合が国家予算を圧迫しはじめると、
いろんなところで問題を抱える様になる。
本来であれば、国民を救えるために使えた、
先端技術(軍事以外)への投資に使えた。
などなど。
まぁ、全然まとめられなかったのですが、
とりあえず、1990年日本のバブル絶頂期までの大国の変遷がわかりますよ
ということで、許してください。 -
20100706
ポール・ケネディ
1500年代から現代にかけての大国の変遷
下巻 -
未来は予測できない。当たらなかったじゃないかと文句を言うのは簡単だ。
さまざまな要素が関わっている