神がつくった究極の素粒子〈上〉

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制作 : Leon Lederman  高橋 健次 
  • 草思社 (1997年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794207784

神がつくった究極の素粒子〈上〉の感想・レビュー・書評

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  • レオン・レーダーマン:1959年~62年、ニュートリノ衝突を史上初めて測定したことで、1988年にノーベル賞受賞。

    「機器と思考、実験と理論について述べ」た書物。

  • 実験屋による素粒子発見の歴史物語。


    前回『不思議な量子をあやつる~量子情報科学への招待 (別冊日経サイエンス)』を読んで、物理の世界が懐かしくなって読んでみた。ヒッグス粒子発見のニュースも流れてることだし。。



    理論屋の雑談は結構至る所に見られるが、実験屋のお話は中々見かけない。そういう意味で貴重かも。抽象的な概念を非常に分かりやすく説明しており、実験屋が書くと、というか、レオン・レーダーマンが書くとこうなるのかと驚かされる。

    素粒子物理学は、最小の粒子を求める学問だが、それは古代ギリシャの時代から哲学者によって投げかけられている問いに答えようとする学問だ。本書で、レオン・レーダーマンが、過去から未来に時間移動するデモクリトスと対話するシーンがあるが、そういったシーンを始め、歴史的に有名な物理学者の紹介もすべて、最小の粒子を求めるという観点で一貫して行われており、まさに素粒子物理学の紹介という感じだ。


    個人的には、実験屋もやはり、数式の美しさをよりどころにするんだな、というところがおもしろかった。

  • 実験家による素粒子解説:
    現実的な実験家であるはずの物理学が書いた本だとは思えないほどに
    ドラマティックな宇宙を物語っている
    声を出して笑ってしまうほどに軽く流れる
    まるで自分が体験して見てきたような文は
    やはり異民族がもみあう中で育った西洋人の表現なのだろうか
    もっとも翻訳物は異質な言葉と訳す人との相性の違いで
    ぎこちなく読みにくいものになってしまうことが多い
    その点この本の訳はくだけすぎるぐらいになめらかだ

    芸術も科学も究極は自分の世界を確認して驚き喜んで
    そのエネルギーで自らを前進させるための手段だから
    人間の行動のすべてはドラマティックな現実と出会い創造することを
    目的にしているのかもしれない

    自信家は能天気らしい
    何か大きな発見や変化があったりすると下手な賭博師のように陽気になり
    物理学者はすぐにでもすべてが解明できると先走って大口を叩いてきた
    どこの誰でも自信家は思慮深さに欠けるものらしい
    と言うことで物理の歴史はすべての元を突き止めようと頑張り
    捕まえたと思ってはスルリと逃げられ
    別の競争相手に更なる小さなアトモスを発見されてきた

    20世紀の終わりに又究極の素粒子トップクオークが近々発見されると言われ
    見つかればすべてが解決に向かうし
    もし見つからなければ振り出しに戻ることになるだろうと言われ
    確かに94年4月にトップクオークが見つかったらしい
    しかし世の中は益々複雑に謎めいているように見える
    質量の起源ヒッグスボゾンや反素粒子陽電子やニュートリノは発見されていないし
    その発見はまた新たな疑問を持ちかけることになるのだろう

    近年日米カナダの大学が協同研究するようにもなったらしい
    素粒子物理と宇宙物理が融合を始め哲学や宗教も参加できてくると
    今までになかった切磋琢磨が起こり唯物論と唯心論の一体化が進む
    まったく違った世の中が現れてくるだろう
    国家が意味を成さなくなり国境が自然破壊することになれば
    意識の変化だけで流れを変える無血革命も夢ではない
    そこには武力で管理する必要がなくなるだろうか

    反対運動や社会派の芸術活動も手段として必要かもしれないが
    人の精神を育てるのは争いや競いや自己主張ではない
    個々の歓びや吹き出す研鑽と努力と融合が大きな流れを
    人知れず動かしているはずだ

    この宇宙の構造を解明しようと試みたのは
    「すべては水から成っている」と言ったタレスに始まり
    エンペドクレスは空気・土・火・水の四つから成ると考え
    デモクリトスは一つで沢山のアトモスだと言い
    1803年にはジョンドルトンの実験によって原子(元素)を確認し
    その後92個の元素を自然界から見付け出し
    更に人の手で元素を作りだし現在111個が認められるに及んでいる
    しかしラザフォードによってこれらの原子は分割可能だとわかった
    そして素粒子が60個在るはずだと言われ最後の一つ
    トップクオークが探されてきたがそれも見つかり
    今は反素粒子などを探し求めているらしい

    この世の構造が見えると確信しているが先は限りなく
    新たにプレクオークの存在がチラツクのかもしれない

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神がつくった究極の素粒子〈上〉の作品紹介

本書はノーベル物理学賞を受賞し、「笑う実験物理学者」の異名をもつ著名な科学者が、クォーク発見にいたる道のりを実験の側面から、楽しくかつわかりやすく解説した画期的な科学読み物である。

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