桜のいのち庭のこころ

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  • 草思社 (1998年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794208156

桜のいのち庭のこころの感想・レビュー・書評

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  • 私たちが愛でているのは“本物の桜”なんだろうか。「桜守」の佐野藤右衛門さんの語る桜や庭への想いを聞いてそんなことを思った。終わり方がまたばっさりというかあっさりというか、希望がない感じで。ただでさえこの本が出たときから時が経っているのに、さらにこの先の日本はどうなってしまうのだろう、と。

    私自身は「これはいい桜だ」とか「趣のある庭だ」とか見て分かるような目は持っていませんが、ひとつひとつの言葉が沁みました。見える部分だけ、形だけを取り繕う人間にはなりたくないと思いましたね。いつか私が庭を造るほど立派になれたら(ないと思うけど…)、心の宿った、人とともに成長していけるような、ずーっとのちも気にかけてもらえる生きた庭を造ってくれる、このような方にお願いしたいです。

  • 出会いは池袋西武百貨店での桜の展示会。同じ草思社の『鉄、千年のいのち』の装丁と似ていたため、直感的に良書の予感がして即購入。読みは間違っていなかった。著者の言と関西訛りが法隆寺棟梁西岡常一さんとダブって聞こえた。いみじくも先日圭亮さんが仰っていたように、「全てをコントロール出来ると思わない方が良い」ということが、正しく人間と自然との間にも当てはまるということを、体験を交えて語られているため、非常に重みがあった。

  • 十六代目・佐野藤衛門。
    桜道楽の桜守としては三代目。

    こう書くと重厚な歴史もった由緒ある家柄のように思えますが、
    軽妙な語りの効果もあり、印象は「かるい」です。

    しかし軽いのは十六代目が、
    「おじいさんや、おやじのしとったことを、わしもしとるだけ」
    と特に気構えていないだけであって、その仕事ぶりや経験・知識はまったく軽くありません。

    むかしからやってきたことを、やるだけ。
    たんたんと、やる。
    そのうちわかってくる。
    やっぱりいろいろ、理にかなっとる。

    造園業がこんなにすばらしい仕事とは。
    浅学でした。

  • 京都の”植藤”という造園業をやりながらで、「桜守」16代目の佐野藤右衛門として、日本の桜を愛してやまない氏の本である。

    3年ほど前に白幡洋三郎著の「花見と桜」を読み、今年の1月下旬には氏の「日本の自然観と風景観」のセミナーを受講、その後、水上勉著の「櫻守」という本を読んだことから急に桜に関する事柄が多くなった。
    先日は退職されたS氏と久しぶりにお会いしたら、氏のライフワークとも言うべき桜の写真を見せて貰い挙げ句には、佐野藤右衛門氏の本まで頂くことになる。

    そして週末(3/3:土)は、その佐野藤右衛門氏本人のお話が聞けるという、桜の季節を前にして、まあこれほどまでに桜づくしになろうとは、ゆめゆめ思ってはいなかった。

    氏は本のなかで、「自然界が人間の決めたとおりに動いてくれるかい」というのが口癖で、自然や四季を無視して過ごしていたら、動物的な本能が退化していきよる。今は機械に頼って生活しておるでしょ。自然とは関係なしに、他の力で生活しておる。

    自然を拒否していますのや。そやから、何をしてもうまいこといきませんね。昔から、日本というのは、農耕民族やから自然依存型のはずやんなわ」という、言葉が印象的だった。

  • 実生で育つ、古来の桜はヤマザクラ、ヒガンザクラ、オオシマザクラ
    めしべかおしべが退化してしまっていて、これ以外の桜は接木で増えるものばかり

    ソメイヨシノはこれらに接木して増やす
    寿命は150年くらいかと思われていたが、今は100年くらい。
    関西にもっていくと、花びらが白くなってしまう

    何代目っていう名前を継ぐときには、役所に「親戚中の誰もが、この人が名前をつぐのに反対しません」という書面をもっていかないといけない

    桜を育てるのは、その時期だけ見るのではない。
    常に見て気遣っておいてやる。それは過保護ではなく、常に見ていてやれば、調子がおかしければそこで気づける

  • ソメイヨシノの今後を憂う。

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