日本はなぜ旅客機をつくれないのか

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 49
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794211651

作品紹介・あらすじ

日本は第一級の産業をもちながら、なぜ航空機産業だけがだめなのか?その真因を解明、打開策を示す。

感想・レビュー・書評

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  • この本の出版は約17年前で、当時この本を読んだ時には、日本の航空機開発に関する様々な障害について色々勉強になった。それから17年経って、未だに日本は旅客機を開発できていない。三菱重工が長らく開発していたMRJも試験飛行の段階でほぼ頓挫してしまった。著者が危惧していた障害が緩和された現在においては、むしろ技術力、経験の無さが問題なのかもしれない。

  • 2002年刊行。

     戦後、YS11を作り上げたが、ジェットエンジン装備の旅客機は作れていない。それは様々な要因に基づくものだが、その内実を時系列的に追跡する。

  • 少し前の日本の航空産業がよくわかる。

    日本の自動車産業や、精密機器や、WW2の経験から日本に戦闘機を作らせなかったアメリカ。

    本当は戦闘機で研究開発して、民間機にもフィードバックが出来れば理想なんですよね。

    ただ、この本は2002年発行で2014年現在は、ホンダジェットや三菱MRJと少し明るい兆しが見えてきました。

    これを上手く継続して、凄い国産戦闘機が出来るといいな〜。

    その為にも、世界と対等に交渉出来る政治家や、縄張り争いに囚われない官僚が出てこないとダメなんだけど…

    航空産業構造、日米同盟、経済摩擦など色々なことが勉強出来る本です。

    ちょっとメリハリに乏しいですが、タイトルで興味をもった方は是非。

    まぁまぁオススメです。

  • 三菱重工が小型ジェット旅客機の生産を再開するというニュースがありました。あらゆる分野で世界のトップを極めた日本はなぜ航空産業のみ遅れを取っているのか。戦前はゼロ戦、紫電改、隼などの素晴らしい戦闘機を開発した国であるだけに不思議とも思えます。軍事産業と結びつくため、生産に慎重であったという常識的な回答もありますが、日本政府・官僚においては野党に対する事なかれ主義、企業においてはヒコーキ野郎のような冒険精神に欠けていたこと、そして米国からの購入圧力に弱い政治家たち、今や中国にも大きく遅れていると言う。何とか長期ビジョン、企業家精神を持って日本にも頑張ってもらいたいものです。

  • 昔一度手にとって妥協した本。

    政治に巻き込まれながらも、情熱を持って飛行機づくりに携わった人々の描写は心揺さぶられます。

    前間さん作品は少しずつ読んで行きたい。

  •  図書館で借りたけど,読めなくて返した本だけど,また,いつか読みたいな。

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著者プロフィール

前間 孝則(まえま・たかのり)
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退職後、日本の近現代の産業・技術・文化史の執筆に取り組む。主な著書に『技術者たちの敗戦』『悲劇の発動機「誉」』『戦艦大和誕生』『日本のピアノ100年』(岩野裕一との共著)『満州航空の全貌』(いずれも草思社)、『YS-11』『マン・マシンの昭和伝説』(いずれも講談社)、『弾丸列車』(実業之日本社)、『新幹線を航空機に変えた男たち』『日本の名機をつくったサムライたち』(いずれもさくら舎)、『飛翔への挑戦』『ホンダジェット』(いずれも新潮社)など。

「2020年 『文庫 富嶽 下 幻の超大型米本土爆撃機』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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