石、紙、鋏

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制作 : 小笠原 豊樹 
  • 草思社 (2004年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794212856

石、紙、鋏の感想・レビュー・書評

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  • 仮面の商人を読んで、小笠原訳のアンリトロワイヤが読みたくなって、借りた本。オレリオ(フレデリク)の登場は、最初こそ、爽やかな青年と印象だったものの、アンドレ(主人公の男)の家に居座り、アンドレと関係を持ちながら、アンドレの女友達サビーヌにも手を出す、両刀遣い。しかも、子供ができても、御構い無し。商才があるのか、お金儲けにも煩い。しかも、取引している男性にも気に入られ、男色…からか、アメリカへ。サビーヌはサビーヌで、自由奔放な恋愛してるって。アンドレが、この人たち加えて子供の面倒見る必要性なんて、一切ないのに。とにかく、サビーヌが帰ってこないと分かるまで、仕事しもって、お世話。どこまでもお人好しだけど、まともなのはアンドレだけ。じゃんけんに名を借りた三人の関係の破綻、笑えない。

  • この本はたしか池澤夏樹さんが書評を書かれていて心に残り、わざわざ取り寄せて購入したものでした。
    著者アンリ・トロワイヤは1911年モスクワで生まれフランスに亡命した作家、数多くの偉人伝を書いています。
    池田理代子さんが女帝エカテリーナを漫画化していますのでご存知の方も多いかもしれません。

    この本を書かれたのがたしか80代に入ってからというのだから本当に驚きです。
    読んでから5年近く経っていますが読後感が素晴らしかったのが忘れられません。

    その頃日本の安直な小説ばかり軽く流すように読んでいたので
    フランス文学界の重鎮の書く「これぞ!文学」に心が揺さぶられ、それがたまらなく心地よかったのです。

    石 紙 鋏とはじゃんけんでいうグー チョキ パーのことです。

    同性愛者のアンドレ、バイの若者オレリオ、そして若い女サビーヌとの奇妙な(決して相容れない)三角関係を題材にしています。
    おそらく若者は別にしてほとんどの人がアンドレに感情移入しながら読むことになるでしょう。

    残念なことにわざわざ取り寄せたものだというのに、友だちに貸したまま戻って来ません。
    もう2年ほど連絡をしていない相手なのですが
    「返して」と言えないまま時間が過ぎてしまいました。
    貸した本は戻ってこないと思った方がいいのかもしれません。

    また買って読みます。
    これは本棚の定位置に必要な本です。

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石、紙、鋏の作品紹介

絵を描くこと、夢想すること、友達を大事にすること、捨て猫と行くあてのない少年を自分の家に連れてきて面倒を見ること-限りなく心優しい同性愛者アンドレは、そうした日々に喜びを見出してきた。穏やかな日常は、一人の青年オレリオの登場によって崩れてゆく。優しさと打算、愛情と憎悪、欲望と奉仕とが交錯する息づまる日々。アンドレと女友達サビーヌ、そしてオレリオの決して均衡のとれない三角関係は、一体どこへ行き着くのか-。人間の猥雑さを見事に描き出した作品。

石、紙、鋏はこんな本です

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