後藤新平 日本の羅針盤となった男

著者 :
  • 草思社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794215680

感想・レビュー・書評

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  • 関東大震災の後の都市機能の復興を目論む中心人物として解釈していたが、遥かに高みを目指し、自身の財を顧みず大衆と共に生きようとする政治家とわかった。当時は朝敵と呼ばれた岩手県出身の医師ながら、先を見通す直感力で検疫所の建設、台湾、満州鉄道の敷設と、政党政治に重きを置く政治家や私利私欲に走る財界人と闘いながら精力的に生きた政治家だった。
    今の混迷した時にこそ欲しい政治家。

  • 医者出身ということは知らなかった。
    公共という精神を基に敢然と難題に立ち向かっていった姿に心打たれた。

    • 魚雷屋阿須倫さん
      地元の出身で、「偉人」あつかい。「大風呂敷」で有名。
      地元の出身で、「偉人」あつかい。「大風呂敷」で有名。
      2020/05/05
  • 明治以降の歴史にはあまり詳しくなく、後藤新平も名前は聞いたことがあったが今回の震災で注目されたことで知った。
    藩閥政治と政党政治の境目ぐらいにあり私利私欲、党利党略が横行する
    時代背景は読んでいて今と重なる気がした。

    そうした中で、大きなスケールでグランドデザインを描き、自分の信念に従って大きな功績を残した後藤新平は今の政治家にはない人物であり、注目される理由が分かった気がする。
    人間的にも豪放でありながら情に厚い人柄く、清廉な人柄は非常に魅力的だった。

    また帰還兵の検疫、台湾統治、満州鉄道での軍部との争い、震災対応など知らないことばかり。
    背景に疎い分少し読みにくかったが、読みごたえはある本だった。

  • 後藤新平の人生と、その生きた時代の様子を描写している。公共性を意識した、バイタリティに溢れる生き様には感銘を受けた。

  • 轗軻不遇の人だなあ。
    『遠眼鏡一人でもてば罪つくり』(先見の明があっても共有する者がいなければ逆に罪作り。自嘲の歌)

  • 先を読む眼を持ち、賢すぎる故にまずは医者になる。
    その後の防疫作戦には本当に100年前の事かと感心した。
    人道楽という言葉がとても素敵である。
    敵を作り易い。このウィークポイントさえなければ、東京はもっと住み易くなっていたかもしれない。

  • 表現過剰。
    後藤の人となりを書くのではなく、
    後藤という男を出して、その時代を語りたかったように思える。
    そこに面白い情報はあるにはあるが。

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著者プロフィール

1959年愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「公と私」を共通テーマに政治・経済、医療、近現代史、建築など分野を超えて執筆。時事番組の司会、コメンテーターも務める。一般社団デモクラシータイムス同人。著書に『ルポ 副反応疑い死』(ちくま新書)、『コロナ戦記 医療現場と政治の700日』(岩波書店)、『後藤新平 日本の羅針盤となった男』『田中角栄の資源戦争』(ともに草思社文庫)、『ゴッドドクター 徳田虎雄』(小学館文庫)ほか多数。

「2023年 『暴言市長奮戦記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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