中国共産党 支配者たちの秘密の世界

  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794218261

感想・レビュー・書評

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  • 細かいエピソードがたくさん出てくるが、同じ色調で疲れる。ただ、それが指し示すものは示唆的。つまり、共産党の絶対的な支配だ。これは、集団独裁制なのだ。


    河南省で起きた炭鉱事故で助け出された一人の作業員の第一声は「党中央部に感謝いたします!国務院にも感謝いたします!河南省政府にも感謝いたします!そして国民の皆さんありがとうございました!」だったと言う。党→中央政府→省の指導部→国民という支配階層の序列が完璧に守られているとの事。中央政府より党が大きな力を持っている。そして時に中央政府は省(地方)の共産党支部に力を及ぼせない事がある。

    共産党は組織として政府に登録されておらず、独立したウェブサイトも無い(必要としない)。党はすべての社会組織に政府機関への登録を義務づけ、違反した場合には刑罰を科しているが、共産党自体は登録されていない。党が権力の根拠としているのは、憲法前文にある「共産党の指導のもと」という一文だけだ。


    とても良く分かった。この国でビジネスを行うのは難しい。投資もしたくない。政治も確実に「狡兎死して走狗煮らる」だろう。北朝鮮問題は解決するインセンティブを持っていないし、持たないだろう。共産党のイデオロギーに真実があり、それを広める意義があれば、意味と力がある体制なのだろうけれど。そうでないなら、壊すか権威と権力を分離するしか無い。日本の皇室のように。伝統がある訳じゃないから、学問化するしかないかな。。

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