「器が小さい人」にならないための50の行動 脳科学が教えるベストな感情コントロール法

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794218469

作品紹介・あらすじ

人間は脳の処理力が落ちてくると、同時にあれこれ起こる事に対処できなくなります。感情的にもキレやすくなり、精神的にテンパった状態が続きつらくなります。本書では、脳科学、精神医学、心理学の知識のもと、効率よく脳の処理能力を上げながら「器」を大きくする有効な方法を紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 睡眠不足が諸悪の根源。

    怒りや恐怖の発生源で
    ある扁桃体が活性化。

    逆に冷静な判断を下す
    前頭前野の活動が鈍る。

    つまり、睡眠不足こそ
    人の器を小さくするの
    です。

    たかが睡眠不足で大事
    な人生を棒に振ること
    のないよう、夜更かし
    はほどほどに。

    科学的アプローチの他、
    人間関係の車間距離の
    保ち方など器の小さな
    人と評価されないため
    のあれこれが説かれて
    います。

    人生を形づくるのは、
    けっきょく人間関係。

    そう考えると、器の
    大きさというものを
    意識して良好な人間
    関係を構築する事は、

    すなわち良好な人生
    を構築する事と言い
    換えられそうです。

  • 学ぶことは、いろいろあった。
    他人の脳で考えること、ワーキングメモリーを管理する必要があること等、参考にできた。

  • タイトルと内容が乖離している気がする。

    読むにつれてどんどん内容がなくなってきてる感じがして、後半からはくどいだけに感じる。

  • 脳科学・精神医学・心理学に基づいて、効率よく脳の処理能力を上げながら器を大きくする方法を紹介する本。……とのことだが、実際に方法はほんの少ししか書いてなくて、ほとんどが科学的な解説に終始しているように見受けられる。各節の終わりに方法が書いてあるが、具体性に欠けるもの・当たり前すぎることばかりのように感じた。
    この本を読んで役に立ったと感じる人もいるのかもしれないが、少なくとも今の自分には不要な本だったためほとんど流し読みをさせてもらった。

  • 【要約】
    ・いわゆる「器」と言われる心の動きを脳科学の知見で教えてくれる本。

    ・「扁桃体が怒りの源で、前頭葉にはそれを制御する機能がある」とか「線状体が嫉妬を喚起する」ことを知ったからと言って、普通はそこに対して意識的にアクセス、制御できるわけではない。ただ、そういう知識すらなければ、改善も覚束ない、というスタンス。

    【ノート】
    ・はてなの「インタレスト」で知った

    ・サラッと読んでるうちはイマイチ感が強かったが、ノートを取って、これまでに読んだ関連本との連関を意識しながら読むようにすると、結構よくなってきた。

  • 攻撃的な怒りの要素は、「衝動的」であり、「あからさま」、「コントロール不能」の3つの要素に分解することができその一つでも自覚症状があれば、危険な兆候であるという。よく、電車や店で激怒している人をみかけるが最近キレる人は増えているのは事実である。しかし、こうした怒りは自分を破滅に導く危険なものであり、できればそれを上手く受け流して消化できるだけの器の大きい人になるにはどのようなことを心がければよいかが、脳科学の視点から書かれている。細かいことは色々書かれているが、最大のメッセージは、休息をしっかりとることが重要であるという事である。特に、睡眠をしっかりととることであり、著者の医学的見地からの推奨時間は7時間であるという。

    韓子の股くぐりという逸話が冒頭に紹介されていたが、正しくその通りで、その場だけの感情をもっていちいち対処していたら大事をなすことが出来ないという事である。怒りは、反対に「計画された」、「内に秘めて」、「コントロール可能」なものにしていかなければならない。

    同時に購入した「最前線のリーダーシップ」についても言及されていたのは、何かの因縁か。

  • 変化したいという向上心を持って努力し続ける事でシナプス枝を増やす

  • 西田昌規『「器が小さい人」にならないための50の行動』(2011、草思社)を読む。

    医科歯科大、ハーバードメディカルスクールで睡眠医学を修めた精神科医が「怒り」のメカニズムについて脳科学の見知から掘り下げたもの。

    「ムカついた」「テンパった」とき、脳はどのような状態にあるのか。またその場面での脳科学的に正しい対応策は。後半の対応策については著者の経験ということで、やや軽い描写になっています。

    従来、「怒り」を扱った書物では宗教的な観点や道徳的な観点からの自己修養を説くものが多くありましたが、これは違います。欧米仕込みのアンガーマネジメントのさらに土台を為すもの。

    古い企業では「怒りっぽい人だから」で片付けられてしまいがちですが、程度問題で人格障害が疑われるものまでさまざまです。根性論で受け入れるのでなく、ガマンせず、距離を取ること。脳科学が心理療法の格言の正さを傍証します。


    【本文より】
    ◯敵意を持った陰性感情としての怒りの神経回路は、以下の四つの脳部位が関係していると考えられています。
    1.前頭葉眼窩面と腹内側前頭皮質
    2.背外側前頭皮質
    3.扁桃体
    4.前帯状回
    それぞれの脳部位が、攻撃性や衝動性、暴力行為など、怒りに関連する行動に重要な役割を担っています。


    ◯怒りに関連する化学物質として知られているのは、神経伝達物質のセロトニンとノルアドレナリン、ドーパミン。男性ホルモンであるテストステロン、抗利尿ホルモンであるバソブレッシンなどです。この中で、科学的に根拠がいちばんしっかりしているものな、セロトニンです。


    ◯客観性を欠いた状態で、自分のエゴだけがどんどん肥大してしまうと、人間はどうなってしまうのでしょうか。「自己愛」が病的に肥大してくると、人間はどういう状況に陥るのでしょうか。たとえば大した業績もないのに才能を誇張する「誇大性」、自分が特別な存在であるという間違った自信、過剰に賞賛されたいという強い欲求、他者への共感の欠如、強い特権意識、成功してい他人への病的嫉妬、尊大で傲慢な態度。こういった人が身近にいると大変です。

    ◯そういうときこそ、扁桃体の機能を利用しましょう。「闘争か逃避」反応の中の「逃避」です。可能ならば、物理的に離れてしまうのです。

    ◯会社など職場には、必ず自分とウマの合わない人がいるものです。時間を区切って、苦手な人とコミュニケーションを取っていくというスタンスもあります。ある程度は試みてもいいでしょうが、やはりあまりに自分に負担がかかるようならば、その人とは話さない、近づかないなど、物理的な距離を取ってしまったほうが、気が楽になることはあります。

  • 2013-1-19 Facebook

  • 脳内の科学的事象からのアプローチ。本書の大半はセロトニンがどーとかシナプスがこーとかの話が占めており、正直ほとんど興味がない。「器が大きい人」になるための具体的方法も割とわかりきったことで、これを読んで器が大きくなるかといえば…、ちょっと疑問。

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著者プロフィール

西多 昌規(にしだ・まさき)
精神科医・医学博士。早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。東京医科歯科大学医学部卒業。国立精神・神経医療研究センター病院、ハーバード大学医学部研究員、スタンフォード大学医学部客員講師などを経て現職。日本精神神経学会専門医、睡眠医療認定医など資格多数。専門は臨床精神医学全般と睡眠医学、身体運動とメンタルヘルス。著書に『「器が小さい人」をやめる50の行動』(草思社文庫)、『「テンパらない」技術』(PHP文庫)、『休む技術』(だいわ文庫)、ほか多数。

「2018年 『文庫 自分の「異常性」に気づかない人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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