文庫 良心をもたない人たち (草思社文庫 ス 1-1)

  • 草思社
3.63
  • (42)
  • (74)
  • (78)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 1207
感想 : 102
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219299

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 良心がない人たちのことなんて知ってどうするんだと思っていたけど、読んで正解でした。

    サイコパスはふつうの人とは全く違う価値観で生きている。なので、全く違う生き物として接するのがよさそうだ。できれば関わりあいたくないけれど。

  • 「良心をもたない人」の心の動きがどうなっていて、周りからどう見えているのかが何人かを例に解説されている。「サイコパス」や「搾取する人」にも多く重なる。

    でも僕はそもそも「良心をもつ人」「良心をもたない人」と分類すること自体に違和感を覚えた。「良心をもつ」には前提があると考えるからだ。
    それは「共感」や、今相手が感じているであろう「痛み」や「苦しみ」を想像できているかどうか。

    この本では後者がこの前提を持ち得ないという主張だけど、この「良心が芽生える前段階(良心をもたない状態)」は誰にでもあると考えている。

    目を見開き、耳を傾けて、相手を理解しようとする努力、試みをした後に初めて、「It」が人格のある「You」や「He」「She」あるいは「They」に変換されるのである。

    政治家やタレントなどの公人や隣国民をディスったり、上から目線で指図したがる気持ちや言動は誰にでもある。これはその相手を消費コンテンツの「It」として扱っていると生じる。SNSの普及でますます人がコンテンツ化しているので自分こそが「良心をもたない人」になってしまってないか?と自問しなくてはいけないと思った。

  • 周りに心当たりのある方がいたので…買ってみました。
    全体的にとても分かりやすく解説されていたと思います。
    ただ…最後の方は少し難しかったかな。
    とても参考になりました。

  • 一度は耳にした事がある『サイコパス』
    でも、きちんとした知識を持っている人は少ない
    自分も漠然としたイメージしかなかった。
    .
    『良心』とは何なのか
    誰もが持っているものなのか
    環境で培われていくものなのか

  • サイコパスの特徴、対処法など実例に即して書かれており、興味深い内容だった。気になったのは、サイコパスを完全に悪として扱っているが、そのように生まれついてしまった人(遺伝なのか環境なのかによる?)はどうすればいのだろう? 救いはないのだろうか?

  • 自分の良心に疑いがあって読んだ本。
    結果、良心がない人の行動メカニズムを知って、自分とは違うことがわかった。
    自分の場合は良心が無いわけではなく、共感能力が低いだけ。まったく欠如している人とは違うなぁと思った。

  • 良心をもたない人とは、サイコパスと言われる人のことである。
    まず、サイコパスと言われる人たちが、それ以外の人と何が違うかというと、良心のあるなしである。
    それを知っただけで本書を読む意義があった。
    彼らからどのような被害を受けうるかや、彼らの見分け方、近くに彼らがいた場合の対処法なども書かれている。
    しかし、良心についての記述に関しては、分かったような分からないようなというのが正直なところである。

    良心のない人に対処する13のルール(p209)
    1.世の中には文字通り良心のない人たちもいるという、苦い薬を飲みこむこと。
    2.自分の直感と、相手の肩書―教育者、医師、指導者、動物愛好家、人道主義者、親―が伝えるものとのあいだで判断が分かれたら、自分の直感にしたがうこと。
    3.どんな種類の関係であれ、新たなつきあいがはじまったときは、相手の言葉、約束、責任について、「三回の原則」をあてはめてみること。
    4.権威を疑うこと。
    5.調子のいい言葉を疑うこと。
    6.必要なときは、尊敬の意味を自分に問いなおすこと。
    7.ゲームに加わらないこと。
    8.サイコパスから身を守る最良の方法は、相手を避けること、いかなる種類の連絡も絶つこと。
    9.人に同情しやすい自分の性格に、疑問をもつこと。
    10.治らないものを、治そうとしないこと。
    11.同情からであれ、その他どんな理由かれであれ、サイコパスが素顔を隠す手伝いは絶対にしないこと。
    12.自分の心を守ること。
    13.しあわせに生きること。

  • 「隣のサイコパス」らしき人物に出会い、ひょっとしてと思い手に取った。東アジアにはサイコパスが少ないと書いてあったけれども、いた。サイコパスは遺伝も大きく起因しているそうだけれど、環境的要因も大きいらしい。
    一つには個人主義が推奨される国には多いという。今の日本は、完全にそちらに舵を切った。これからサイコパスが増えることは、まず間違いないと本書を読んで思った。

  • 遠回しな言い方が多くて、つまり何?っちゅーのと、漢字にしとけっちゅーのがひらがなすぎ
    かんたん、たんなる、あたえる、える(得る)

    サイコへの嫌悪が丸出しすぎておもろい
    親の仇かってぐらいボロクソ言うじゃん

    ハンナの話はすごい、小説みたい
    しあわせに生きること、それが最高の報復になる
    はー!かっちぇー!

    おもろいとこと絶望的にくっそつまんないとこの落差が激しすぎ
    ときどき急にお花畑みたいなこと言い出すのだる

  • イスラエルのガザ侵攻など、常識ではとても考えられないようなことを平然と実行するような心理とはいかなるものか。
    たとえば、国の指導者がサイコパスだった場合、その国の行末はどうなるのであろうか。
    過去の独裁者たちの最期を想起しながら、サイコパスが社会にもたらすものについて考えさせられた。

著者プロフィール

マーサ・スタウト(Martha Stout)
1953年生まれ。米国のマクリーン精神病院で研修、ストーニーブルック大学で博士号取得。ハーバード・メディカルスクール精神医学部で、心理セラピストとして25年以上患者の治療続ける。現在はボストンで開業、臨床心理学者として心的外傷、心的外傷後ストレス障害、自殺念慮を専門にカウンセリングを行っている。前著『良心をもたない人たち』(草思社)は「ベターライフ・アワード」を受賞

「2020年 『良心をもたない人たちへの対処法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

マーサ・スタウトの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ミヒャエル・エン...
マルクス アウレ...
デールカーネギ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×