12月25日の怪物: 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけて

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著者 : 高橋大輔
  • 草思社 (2012年10月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219343

12月25日の怪物: 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけての感想・レビュー・書評

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  • サンタクロースはキリスト教の聖人、「聖ニコラウス」だという話は聞いたことがあった。
    その時はつまらないことを言う人だなと思った。
    サンタクロースはサンタクロースでしょ、と。

    そんな私がこの本を読んだのはタイトルの「怪物」という言葉が気になったからだ。
    サンタクロースの話になぜ怪物が登場するのか?
    ドキドキしながら読み進めた。

    疑問もいくつかあるし、やっぱりサンタクロースはサンタクロースでいいやという気持ちもあるけど、今はこの本を読んで良かったなと思っている。
    「キリスト教じゃないのにおかしい」とクリスマスの眉をひそめる人達にも読んでほしい。

    それに秘密が多ければ多いほどクリスマスのドキドキが増す気がするし‥。

  • 2012.10.30 第1刷発行

  • 「日本人にとってサンタクロースはナマハゲと同じ小正月の来訪神だったのだ。
    来訪神の正体は祖先だったのだ。
    ナマハゲやクランプスなどの怪物が持つ恐ろしさと聖ニコラウスやサンタクロースが持つ優しさ。それらは厳父でもあり、慈父でもある祖先が持つ二面性だったのだ。」

    サンタクロースの起源と変遷を追いかけた軌跡。
    旅で出会う人々が面白く、語り口も良くて引き込まれる。
    結論は、実際に旅をして手がかりをつかんだ末の実感がないと完全には飲み込めないと思うが、先祖が春の使者というのはいいなぁ。

  • サンタクロース。子どもだましの幻であり、在りし日の純粋さの思い出であり、商業主義のキャラクターであり、妖怪の一種であり、幸せの象徴。
    キリスト教の聖人がモデルになっているという話は聞いたことがあったけど、いまいちそのルーツというか、今こうした姿で人々に敬愛されるようになったいきさつはよく知らないままだったので読んでみた。
    そうかあ…サンタクロースは祖霊に通じるのかあ…。
    なかなかおもしろかったけど、ちょっと著者の個人的なところが目立ってるのが微妙だった気がする。

  • 「探検」と「サンタクロース」。思いがけない組み合わせだった。訪ねた場所にも思いがけない場所があった。そこもサンタと繋がるのか、という思いがけなさも。
    サンタクロースが何を体現しているのかは、なんとなく思い及ぶところではあったけれど、人の思いは世界で共通するところが、やっぱりあるのだな、と思う。
    探検が謎を追うことなら、私も探検に出られるのかな。

  • サンタクロースは春の使者。

  • 聖ニコラウスという司教が、貧しい家の娘を身売りから救うために、その家に金貨を投げ入れたのがサンタクロースの始まり、というのは有名な話であろう。
    著者は、イギリスでたまたま見つけた、サンタにまつわる歴史や情報を世界地図と共にまとめた冊子からサンタクロースの実像に興味を持ち、世界の旅に出た。
    回った国は実に9か国。足かけ4年の顛末記である。

    大まかに言って、聖ニコラウス信仰と、ヨーロッパ各地で民俗的信仰から伝わる伝統儀式の一つとして行われてきた祭りが宗教改革のあたりで混ざり合って、だんだん現在のようなかたちになっていったということらしい。
    宗教的な面だけでなく、子孫繁栄や豊穣祈願の儀式の面も併せ持ったグレートファーザー的なサンタクロースであるからこそ、日本でも受け入れられたのだろう、とまとめられている。

    だんだんとルーツに近づいていく様子はなかなか面白く、オランダのシンタクラースが移民によってアメリカにもたらされ、その後コカコーラの広告と相まって広く浸透していったとか、ラップ人のヨールプッキ、オランダのズワルト・ピート、オーストリアのクランプス、日本のナマハゲ、中国のマンガオなどの「怪物(来訪神)」の意味するところの共通点など、非常に興味深く読んだ。
    また、いろいろ調べていく途中でメモしたという手書きの「探検メモ」が意外にわかりやすく、読みながら頭の中で情報を整理するのにも役立ち、いいアクセントになっていたように思う。

    ただ、サンタクロース探求のノンフィクションとしても紀行文としても、どちらとして読んでも若干物足りない…。どちらが主眼なのか、どっちつかずな感じが否めず、そこが残念。
    そして新聞の書評で見たときはクリスマス前だったのだが、予約待ちですっかり時期外れになってしまったのも、ね。

  • 著者は「探検」にこだわりがある。その思いはわかるが、この本でその思いを何度も語る必要はないように思う。臨場感を出そうとして、かえって芝居がかった感じになり、やや残念なことになっている。取材内容も構成もよい(そのままNHKスペシャルとか、民放のドキュメンタリー2時間スペシャルになりそうだ。)のだから、それをシンプルに提示した方が読みやすいと思う。

  • 『12月25日の怪物』読み終わり[1月1冊目]

    年明けにクリスマスネタですよ。

    「そーいや、サンタって誰よ」とか、

    「クリスマスって何よ」とか、

    疑問を持つ人はちょっとはいるはず。

    それに1つの答えを与えてくれる本。

    ・現ナマ(まとまった額)をくれるパネェサンタ

    ・"サンタの墓"略奪事件

    ・ホントのクリスマスは"アメとムチ"

    ・パッチワークだらけの「クリスマス」伝説

    ・「サンタ」の亜流は日本にいた

    これらにピンときた方は、是非ご一読を。

    読んだ感想は、とってもシンプル。

    「サンタって、子を想う親によって、紡がれ、
    守られてきた、愛のおとぎ話なんだ」

    クリスマスって、ただのイベントだけど、

    「親子」って要素を入れると、まったく別の光景が見えてくるんですよね。

    親からプレゼントもらうことで、

    子供が唯一、体験ができる「おとぎ話」だから。

    さて、今年も一年良い子でいられるようにしないと。。。

  • 【本書 あとがき より】
    「常識」や「事実」といった客観性を追求することで、様々な物事を理解できると考えていた。
    しかしそれだけではだめだ。
    むしろ自分の体験にどっぷり浸かって、主観的に考えないとわからない。サンタにはそんな一面がある。
    ---

    「ザ・サンタ・マップ」を手に取り、聖ニコラウスの生まれ故郷トルコから始まった4年弱に渡る探検の旅は、
    十字軍とともに欧州にわたり、ニューヨークそして北欧へ。
    旅の途中で聖ニコラウスの流れだけではない、世界各地の冬至や生命の源に根ざした各地の風俗にまつわる怪物の流れを知る。
    そこから旅は日本(秋田・ナマハゲ、神道・布袋様)に戻り、最後は中国のベトナム国境にまで及びます。

    ただ単にサンタクロースのルーツを探るのではなく、現地を丹念に訪れ、
    その文化に触れる記録は、一気に読み進めてしまう面白さです。
    特に世界中の冬至にまつわる風習・歴史はとても興味深いものでした。

    【本書 228頁】
    クリスマス(冬至)の頃、空は暗く、底なしのようだ。
    しかし向き合ってみよう。
    孤独のような冬は今日で終わりだ。光が戻ってくる。新しい生命が巡ってくる。
    春の予感はすでにそこにある。
    ---

    歴史を経て形を変える伝統文化。文化を巡る旅は常に根本をしらしめ、未来を照らしてくれる。
    そう感じさせてくれる一冊です。
    でも子供は読んじゃダメ(笑)。大人が読む、サンタクロースの本。

    【本書 224頁】
    ナマハゲやクランプスなどの怪物が持つ恐ろしさと聖ニコラウスやサンタクロースが持つ優しさ。
    それらは厳父でもあり、慈父でもある祖先が持つ二面性だったのだ。
    何となく恐ろしく、寄りつき難いが、それでも自分を見守ってくれる。
    われわれにとって来訪神とは、抗い難く、寄りすがるべき存在。
    自分たちの偉大で、包容力があるグレートファーザーなのだ。

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12月25日の怪物: 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけての作品紹介

クリスマスに子供たちにプレゼントをくれる、サンタクロースという存在。しかし、そのルーツをたどると、そこには想像を絶する"異形の怪物"の姿があった-。「物語を旅する」異能の探検家が、サンタのルーツを求めて、トルコ、イタリア、オランダ、アメリカ、フィンランド、オーストリア、日本、中国を訪ね、サンタの知られざる素顔と日本人にとってのサンタの意味を解き明かしていく、スリリングな旅ノンフィクション。

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