文庫 定年後に読みたい文庫100冊 (草思社文庫 せ 1-4)

著者 :
  • 草思社
3.50
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本棚登録 : 157
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794221605

作品紹介・あらすじ

文庫本をこよなく愛する著者が、これまでに読んだおよそ4000 冊の本から、いっさいの見栄や世評からの影響を排し、「おもしろいかどうか」だけの基準で選んだ珠玉の文庫100 冊を紹介する。文庫書き下し。

選考の基準はたった一つ。読んで「おもしろいかどうか」だけ。
こんな歳になって、苦しむだけの読書はもうごめんである。

感想・レビュー・書評

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  • 週末に長男とゴルフ。

    28歳の長男は、コース、練習場、レッスンと、ゴルフをやりまくっている。バネもあるし当たればすごく飛ぶ。あっという間に抜かされるだろう(もう抜かされているという声も?)

    早寝して4時台には起きて、日本茶を飲んでお灸をしながら30分くらい読書をするのが最近の日課。じいさまと言われ様が何だろうが、それが性に合ってきたのでしょうがない。

    もう残された時間もそんなに多くないので、適当に本を選んでやみくもに読書するのは非効率だ。なので時折、ブックガイドみたいな本をチェックして本を選ぶ。

    勢古浩爾の「定年後に読みたい文庫100冊」を読んだ。この本、500頁以上あって毎日少しずつチェックしたがだいぶ時間がかかった。

    一冊一冊の紹介がきめ細かいので参考になる。この本自体が読み物としても惹きつけられる。「面白い」が選択の基準になっているので私の好みにも合う。

    これはいいなと思う本を、ネットで図書館の「今度借りて読みたい本」に登録していったら、20冊位になった。当分退屈しないなと思う反面、読みきれないかも、と思ったりもする。

    私が読もうと思って選んだ本を見ると、戦争、歴史、ミステリーが多い。年相応というところか。日本文学は無かった、というか著者が一冊も日本文学を薦めてなかった。特に平成、令和の作品はかなりこき下ろしていた。

    確かに、私も何冊か最近の若手作家の日本文学を読んだが、訳わかんない作品が殆どだった。若者には寛容な私でさえそう思うのだから、この意固地そう?な著者には耐えられない思いがしたのだろう。

    読書は楽しい。映画も韓国ドラマも好きだが、やはり読書が一番だと思う。脳も喜んでくれる気がする。本を読めなくなった時、読もうと思わなくなった時が、人間をやめる潮時と思ったりする。

  • 文庫ってのがいい。どこにでも持っていける。
    手放しで褒めているワケではなく、結構ボロクソに叩いたり忖度無しなのがいい。
    「文学」で描かれる人間の心の闇やら恋愛小説などをバッサリと省いて娯楽に徹しているのがいい。
    けど、「定年後」とあるように戦記物や時代小説が多い印象。

    ■読みたくなった本
    ジェフリー・アーチャー 「ケインとアベル」
    スティーブ・ハミルトン 「解錠師」
    ピエール・ルメートル 「その女アレックス」
    ユン・チアン 「ワイルド・スワン」

  • 超辛口にはびっくり!

     凄まじく辛口。ぶった切りの感じが爽快さを呼ぶ。人それぞれに感想や好みが異なるものだと感心した。伊坂幸太郎さんや今野敏さんや横山秀夫さんを褒めてくれてるところは、気が合うなぁと思うんだけど、それでもその作家の別の作品は酷評。ま、たしかにわからんでもないんだが。

     特徴的なのはミステリーの章。比較的既読が多かったこのジャンルは、圧倒的に洋ものがお好みのようだ。ハードボイルドがお好きと言い換えてもよいのかな。とにかく手元に置いておきたい読書ガイドだな。

  • 読書に対する嗜好が自分に似ている。共感するところが多く読んでいる時に、何度も嬉しくなった。ただ、私は、まだ勢古さんほど徹底した境地には達してはいないので、ついつい、タメになりそうな本だなと思い買い込んでしまうが。

    肝心の紹介されている本だが、1/4位は既読。自分も面白かった印象があるので、他の本も是非読みたい。特に戦記物は全く手をつけてないので、新たな、鉱脈を教えてもらった気がする。

  • 楽しく読めた‼️
    ただ古い作品が多く中々入手困難な本が多い‼️

  • 著者の主観で選んだ文庫の書評本。一般的な書評本には、内容の紹介と著者の好意的な評価が記載されているが、この本は明らかに著者の主観だけで選んでおり、好きな作家でも作品によって好き嫌いがあったり、世間の評価が高くても駄作は駄作と率直に自分の見解が述べられていてなかなか面白かった。有名作家であれ古典であれ、他の書評家の解説のような気取った感じがなく、本好きのオヤジが本音で書いていて親近感を感じた。100冊の紹介だが、関連本を含めると300冊以上紹介されている。
    個人的には、本の好みがあるので、著者が好きな時代小説やミステリーはあまり興味が湧かないが、戦記物、旅と山の本、著者が別格の作品として挙げた中からいくつか読んでみたいと思う。

  • 著者がお気に入り(と気に入らなかった)本を勝手気ままに紹介している。時代小説の章では、「時代小説の魅力は人間の美しさにある」と言い、山本周五郎、池波正太郎、司馬遼太郎に藤沢周平を加えた4大大御所の作品に触れている。時代小説、戦記物(戦争小説)などの名作を挙げているが、最近の現代小説には手厳しい。教養を深めるための必須本として薦められているような哲学書や古典作品は無理して読まなくてもいい、というので気が楽になる。

  • この本から何冊かの購読に繋がりました。

  • 穂村弘『絶叫委員会』、堀田善衛『方丈記私記』、シャルル・ヴェグネル『簡素な生活―一つの幸福論』、藤沢周平『用心棒日月抄』、亀井宏『ガダルカナル戦記』、神坂次郎『今日われ生きてあり』、ロバート・B・パーカー『初秋』、小牟田哲彦『去りゆく星空の夜行列車』、植村直己『青春を山に賭けて』……etc

  • "見事に100冊を紹介している本。勢古さんはいったいどれほどの本を読んできたのだろう。
    立花隆さんと肩を並べる量なのでは?
    また、若かりし頃読んだ本をよく覚えているのもすごいこと。

    先日、実家の書物を整理した。題名だけでは内容が思い出せない本が山のようにあった。段ボール箱に5つ詰め込んで業者に引き取りをしてもらった。
    ほとんどが文庫本。もう題名すら思い出せない本がいくつもある。

    私も基本と言われている読んでいない名著が無数にある。(無理し読む気もない)
    楽しみは尽きることなく存在していることが、再確認できた。
    歴史もの戦記物が充実していたので、参考にしたい。"

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著者プロフィール

1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に入社したが2006年に退社、執筆活動に専念。「ふつうの人」の立場から「自分」が生きていくことの意味を問いつづけ、『まれに見るバカ』(洋泉社・新書y)で話題に。その後も『アマチュア論。』(ミシマ社)、『会社員の父から息子へ』(ちくま新書)、『定年後のリアル』(草思社文庫)など著書多数。

「2017年 『ウソつきの国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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