菊と刀 The Chrysanthemum and the Sword (ラダーシリーズ Level 3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794600431

作品紹介・あらすじ

西洋の行動規範、考え方がまったく当てはまらない未知の国日本。その日本を相手に戦うことになったアメリカは、日本人の行動や性格、その特有の思考方法を知る必要に迫られた。美を愛し菊づくりに秘術を尽くす一方で、刀を崇拝し、最高の栄誉を武士に与えるという、欧米の文化的伝統からすると矛盾を含む日本人。戦時中でもあり日本での現地調査ができない中でのルース・ベネディクトのこの研究成果は、われわれ日本人にも多くの教訓を与える「日本人論」として、長く読み継がれている。

感想・レビュー・書評

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  • ' I read Englih books.' This is one of my New year resolutions. So I did it.but not good enough. I need to read more, and more difficult ones.

    Anyway, I read one. Now I try to write my review in English. 'Challenging'
    is important.

     I could read this book so easily, because this was the rewrited one for high school students (maybe). But I could know that Ruth Benedict was the great person, and simple words allowed me to think of this book. If I tried to read the original one, I might be able to understand the book but not think of it.

    At first, I was so surprised that Ruth Benedict wrote this book without visiting Japan because of the WWⅡ. Inspite of the fact, the discription about Japanese and Japanese way of thinking were so precise. I didn't notice that we tried to be in the 'proper station'. Do I?

    We might not realise that we were doing the war. We just tried to be in the proper station. That idea made us think that the war was necessary. And we might misunderstand that every other countries also must have thought like that. Because we didn't try to think of or search for the enemies such as Ruth Benedict wore this book. It was natural that we wer e defeated. I could change my way of thinking about the war and what we had done in the war.

     Chrysanthemums can be beautiful without wire racks.
    The sword is a symbol we can keep in a freer and more peaceful world.


     あーくそ!not good enoughだ。英語じゃ。

     日本は、「戦争をした」っつう意識がなかったんだよな。きっと。「いるべき所定の位置(proper station)」に納まらなくてはならないという国民的な思考を、あたかも全世界がそのように考えていると言う意識が、「戦争」「戦い」を必要不可欠なものにしてしまった。自分の意志ではない。だから、天皇が敗戦の御触れを出した時に、素直にそれを受け入れ、アメリカの支配を「笑顔」で迎え入れた。負けたと同時に、打ち負かされた相手に笑顔を振りまけるなど、そんな行動ができるのは全世界どこを探しても日本だけかもしれない。

     恐ろしく的確な分析ではないだろうか。私の英語の理解力が適当であるかは疑問の残る余地だけれども、遠くはないとは思う。アメリカは、そこまで日本の分析をしていた。日本だけじゃないはずだ。「戦うべき相手の分析」を行い、それに見合う「支配」を考える。日本はそんなことしただろうか。してないだろう。自分の意志で「敵」を見極めたんじゃないんだから。

     日本は、変わってないよね。いまにも立派に通用する「日本人とは」という分析。「グローバルスタンダードになろう」って、自分の世界の中で納まるべき場所を探しているという時点で何も変わってない。

     要は、その「変わらなさ」を受け入れ、どうあるべきかを考えなきゃならないのに、そこをすっ飛ばしている気がする。

     Ruth Benedictの言葉、温かく感じたのは私だけだろうか。

     「菊」は日本では「美しく見せる」ために、見えないワイヤーで花弁を広げ、整え、「自然の美」を演出する。盆栽もそう。植木鉢の中でその世界を確立させ、収束させる。

     でも、ワイヤーなんてなくても、菊は美しいのだと、わたしはアメリカナイズされた戦後に生まれ落ちて今、その言葉に勇気をもらえたと感じる価値観の中にいる。でもそれは、「変わらない国民性」がなくなったというわけではない。少し立ち位置を変えて、これからどうあるべきかを、わたしはこの言葉のなかに見出したい。

  • 総語数:19630

    オーディオブックあり(要アプリ)
    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/ynu/bookdetail/p/KP00060996
    アプリ利用方法
    https://www.lib.ynu.ac.jp/search/pdf/KinoDen_apli20200720.pdf

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  • 単語自体は簡単だが、形而上的な説明が多いため理解するには難しいく、レベル3より上の気がする。

  • 日本語で読んでも難しい文章は、易しい英語に直しても、単語も構文もわかるのに、意味が分からないという場面に多々あった。多読には向かない教材のような気がする。
    Japanese have the strength to keep an inner sword free from the rust which always threatens it. (日本人は、錆が生じがちな、心の中の刀を、錆びさせないように保つ強さを持っている)

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著者プロフィール

Ruth Benedict 1887―1948。アメリカの文化人類学者。ニューヨークに生まれ、コロンビア大学大学院でフランツ・ボアズに師事し、第二次世界大戦中は、合衆国政府の戦時情報局に勤務し、日本文化についての研究を深める。晩年にコロンビア大学の正教授に任じられる。主な著書に、『文化の型』『菊と刀―日本文化の型』など。


「2020年 『レイシズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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