スパイスが変えた世界史: コショウ・アジア・海をめぐる物語

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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794803931

作品紹介・あらすじ

本書は、中世以降の西洋の精神革命と生活の改革が東洋をめぐって展開されたことと、その仕組み、およびスパイスが経済史と精神史にはたした役割を明らかにしようとする。つまり、それは権力と資本主義の形成の物語であり、同時に政治的・経済的革命が情報伝達の革命と一致していることに言及した読み物として、興味深い視点を開いている。

感想・レビュー・書評

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  • "スパイス(香料)"という視点から見た大航海時代。
    東洋の富への憧れから、欧州諸国による大航海時代が始まりましたが、最も強い動機は金銀や絹よりもスパイスだった!?
    スパイスそのものについての詳しい話は無く、スパイスを求めて商人や冒険家たちがインド(「アジア」とほぼ同義語)やカタイ(中国)を目指した努力が語られています。
    前半はイスラムとも上手く付き合ったヴェネチアの地中海貿易、後半はエンリケ航海王子のポルトガルによる大航海時代の新ルート開拓。
    十字軍の戦い、プレスター・ジョンの伝説、マルコ・ポーロやコロンブスらの旅も、スパイスという視点から描かれています。
    中東のイスラム勢力が大きな障害となってスパイスが入手しにくく、それ故にアフリカを迂回してアジアへ向かう海路の探求こそが、大航海時代の原動力だった。

    ただし、誤植が多いのが難点ですね(^O^;
    著者はフランスの歴史家フェルナン・ブローデルから多大な影響を受けたらしく、本書でも随所にその歴史観が記されていますが、そのせいか幾分回りくどい言い方も多いですw

    ニン、トン♪

  • 西洋と非西洋の交易史。題名にスパイスとあるが、香辛料だけでなく様々な交易品や交易手段について論じる。香辛料は西洋の非西洋(東洋)との交易に関するモチベーションであった。時期的にはオランダ東インド会社設立まで。巻末の年表が、東西交易史を概括するのに詳しい。

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