ぼくは本屋のおやじさん (就職しないで生きるには 1)

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著者 : 早川義夫
  • 晶文社 (1982年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794919717

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ぼくは本屋のおやじさん (就職しないで生きるには 1)の感想・レビュー・書評

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  • これを読むまでは日本の本屋は再販制度のおかげでテキトーな商売なんだろうと思っていた節がかなりあって、近所の小さな本屋はどうも売る気がない、個性がない、潰れてしまえなどと呪詛していたが、間違っていた。けれども、本を買うのはやはり大型書店。というのが本音かもしれない。だからこそ書店主も筆を執らざるを得なかったのだろう。もうわかっているかもしれませんが、この本には「就職しないで生きるには」という答えは当然ありません。

  • 早川義夫の「サルビアの花」および「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」収録作を聞き、いっきにファンになった。
    ウェブサイトのエッセイやコラムも控えめな人間愛に溢れた筆致にも触れ、新幹線の中で思わず落涙しそうになったものである。
    「市井の人」「真面目な働き人」という面がもろに現れている。
    つまりは散文的すぎる。愚痴が多い。言い訳が多い。
    でも悪くない。
    これに点数なんかつけるのはナンセンスだ。

    本以外からの彼自身の文章にあった、
    「僕は自分を見る鏡のように音楽を聴く」というフレーズ。
    その、洗われる感じ、はっと気づく感じ、がところどころに現れる。

  • たまに読み返して、色々はっとさせられるというか身につまされる本。本屋さんて本当に大変ですよねぇ。って他人事の様に思っちゃイケナイのですが。ずっと応援できる自分でいよう。

  • 70年代の伝説のロックバンド、ジャックスの早川さんが本屋をやっていたなんて、この本を読むまで知らなかった。
    川崎市中原区の店で、1995年に閉店となっているが、本を読んでも辞めた理由は判然としない。
    ただ、ご本人も言っているように、書店業は客商売であって、人と関わらず続けられるものではないし、出版不況で経営環境は20年前より格段と厳しい。この本では書店は全国2万軒と書かれているが、現在は1万3千軒まで減っている。こうした小さな書店が生き残ってほしいけど、実際は難しいんだろうな。

  • [ 内容 ]
    22歳(1969年)ロックグループをやめ、小さな書店を始めた著者の奮闘記。
    置きたい本が入荷しない小さな店のもどかしさ。
    冊子『読書手帖』を作って客とふれあい、書店主同士で通信を作り交流。
    再び歌手を始めるまでの22年間で学んだ大切なこととは。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • この本は1982年刊行。
    私が書店員を辞めたのは2010年。
    書かれている図書流通の仕組みはほとんど変化なく、客注担当だったせいもあって、NHKテキストや雑誌定期購読には毎回ひやひやさせられた。
    30年前から変わらない、ある意味伝統だったのですね・・・。

  • 本との距離、本屋という仕事との距離が、読んでいて気持ちいい。
    色んな出来事に腹を立てながらも、来てくれるお客さんに少しでも喜んでもらおうと奔走する姿に共感。
    業界内の仕組みに対するグチが多いけど、読んでいて不思議と疲れない。どこかホンワリした文章のせいだろう。
    すごいのは、この本でグチられている事の殆どは、今も変わらず行われているという事。
    一体何年変わらないんだ…。

  • 夏になると書店で文庫本のフェアをするのが風物詩だ。確か10年くらい前までハヤカワ文庫も「夏のブックパーティ」というフェアを開催していた。僕は店頭で配布されるこのフェアの小冊子が好きで、江口寿史の表紙イラストが綺麗だったし内容も他の出版社のものより面白かったので毎年楽しみにしていた。
     ちょっとうろ覚えなので記憶違いかも知れないけど、早川義夫というミュージシャンを知ったのもこの小冊子だったような気がする。確か彼が短いエッセイを寄せていたのだ。昔ミュージシャンをしてたがやめて本屋さんになった、その後また音楽活動を始めたというような事が書いてあり、本屋さん時代の経験を綴っていた。
     名ばかりの経営者としてではなく、普通に「本屋のおやじ」としてレジに立っていたと知って、変わった経歴の人がいるんだなと驚いたのを覚えている。

     最近は出版不況の影響で小さい書店はかなり減ってしまったらしいが、やはり町の本屋さんは本好きの想いがつまった場所だ。
     ミュージシャンであった早川義夫はバンドの解散後、23歳で本屋の世界に飛び込んでいく。音楽業界に嫌気がさしていた彼は、<もう、あまり人と接しなくてすむような、喋らなくてすむような仕事につきたいと思った>(p10)のだそうだ。
     しかし本屋は思ったような仕事ではなかった。会計の時にとっさに計算できず頭の中がごっちゃになってしまう。包装は苦手なのにお客さんは手元をじっと見ている。立ち読みする子供。マニアックな本の話題を意地悪に振ってくる客。本を「売る」という仕事は想像以上に大変だった。

     晶文社の「就職しないで生きるには」シリーズの第1巻として刊行されたこの本は、早川義夫が赤裸々に記す書店奮闘記。決してミュージシャンのお仕事体験記みたいな軽いものではない。そこには自分の力だけで店をやっていく事の厳しさと苦しさが吐露されている。
     当たり前だけど商売は甘くない。僕は会社に務めるサラリーマンだから実感がある訳ではないけど、事あるごとに「あ、自分で商売している人ってこういう時とっても大変だろうな」と思う場面があって、やっぱり大変な労苦があるんだろうと思う。
     客なんて勝手なもんだからね。僕なんか町の小さな本屋からしたら厄介な客だったのかもしれんなあと思った。

     だから、この本はシリーズ名通り商売というものに真剣に向き合う実用的な「仕事のテキスト」だ。著者は接客の心労だけでなく、出版流通業界のシステムの問題点にもハッキリともの申す。版元や取次、書店の実名も臆さず出し、大手に有利に作り上げられた業界の仕組みもハッキリと解説する。
     本人の性格が内向的でシャイなためかそこには強い非難のニュアンスはあまりなく、どっちかっていうグチをこぼしているような印象だ。しかし一見のんびりしているような本屋の仕事にも裏では不条理が存在し、やってる方はこれだけの苦労があるのだ、という本音が伝わってくる。行間からは嗚咽さえも聞こえてきそうだ。
     <商売というのは、ホントのことを言ってはいけないのだろうか>(p22)

     著者は元々本屋好きなのだ。<週に一度の休みは、よく古本屋に出かけた。毎日の仕事の帰りも別な本屋をのぞき、家で夕飯を食べたあとも近所の本屋へ行き、電車に乗って一駅か二駅先の本屋にも行ったりした。いわば、本よりも本屋が好きであった(中略)かこまれるならば、本にかこまれていたかった>(p11)という。
     でもやっぱり好きな事とそれを仕事にするのは別なのだな。<こうして本屋をやっていると、本を読む時間もないし、また、読む時間があっても、もう読む気が起きなくなり、このところゆっくり読んだためしがない>(p17)なんてのを読むとこれは悲劇ではないかとさえ思える。

     <僕が本屋を選んだ理由は、一番、楽そうに思えたからである。風呂屋の番台のように、あれは、坐っていればいいのではないかと>(p157)思って始めた本屋さんは、決して楽な仕事ではなかった。
     でも後半に登場するつげ義春とやりとりをしたエピソードなど読むと、やっぱりこの人は本が好きなんだなーと思う。

     「本屋のおやじさん」は本好きにとって憧れの職業だ。そこには見た目と違い大変な労働が待ち受けているのだけど、楽な仕事なんてどこにもないんだよね。そこに飛び込んで筆者は多くの事を学んでいる。

     この本、1982年3月に刊行され、僕の手元の版は2012年1月刊行の35刷である。しかも2013年にはちくま文庫から文庫化されている。売れているのだ。彼の言葉は今もなお若者達に響き続けている。

     <これでも一応、本が好きで本屋をはじめたわけなのだが、本よりも人間が好きでなければならなかったのだ。これは他のどんな商売にもあてはまるだろう>(p144)

  • 本屋さんという仕事が自分の中でマイブームのときに、東京の本屋さんで買った。父親と一緒に本屋さんに行っていたのだが、この本の著者、早川義男という人は父親世代には有名なミュージシャンらしい。父親と一緒に本屋さんに行くこと自体ほとんどないのに、そこでたまたま手に取った本でそういうつながりがあるってやっぱり本屋さんはいい。肝心の内容は、ミュージシャンを辞めて、たぶん楽だろうと本屋さんを始めた著者がいろいろ愚痴りながら仕事を続けて行くエッセイ。

  • 023.9
    愚痴のような独り言のような

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