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- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794922915
感想・レビュー・書評
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ポール・ウィリアムズは「解題」で、この作品の完成から出版まで16年もかかった第1の理由として、作者の描写する世界が痛烈すぎて、編集者が嫌悪感で身震いするほどであることを挙げている。確かにそんな作品だが、ディックの作品の中では読みやすい方だと思った。第2の理由は、既にかなりの成功を収めているSF作家が書いた主流小説であること。こちらは、そういうものかと苦笑するしかない。この作品の脱稿後、ディックはフェイ・ヒュームのモデルとなった女性と結婚したと書いてあるが、どうしてそんな気になったのだろう。作品の登場人物と実在の人物は別物だが、それにしてもと思うくらい奇天烈な登場人物ばかりだった。飯田隆昭訳。一九八五年一二月一五日発行。定価1800円。
収録作品:「戦争が終わり、世界の終わりが始まった」、「解題」(ポール・ウィリアムズ、齊藤健一訳)、「訳者あとがき」詳細をみるコメント0件をすべて表示
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