小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)

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制作 : 望月 紀子 
  • 晶文社 (2004年2月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794926616

小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)の感想・レビュー・書評

  • 近代文学史とかヨーロッパ史として読めばいいのかな。

    「物語」として読むには訳がこなれてない印象。
    原文もそういう感じなんだろうか。

  • 1時間くらいでさらっと読めます。本の独り言というか、苦悩というか。最初読んだときは、なんていうかもっと面白い気がしたのだけれど、こんな感じだったっけ?この本のように、本に感情があったとしたら、その時々で中身がかわるってこともあるような気がしちゃいます。

  • 本の視点からの、人間や他の本たちのお話。
    手に取った本がこんな風に考えていると思うと、本を大事にしたくなる。
    他の本の批評めいたものも言っていたが、あまり知らなかったのが少し心残りだ。
    百ページにも満たないのですらすら読めた。

  • 初めましての作家さん。
    今まで本に纏わる物語とか、書店をモチーフにした物語とか
    本に係わる物語はいくつか読んできた。
    が、本書の語り手の「ぼく」は、一冊の本。
    そしてぼくは古書店の片隅で客が自分を買ってくれるかどうかを
    期待と不安と恐れの入り混じった状態で待っている。
    何故なら、ヴァカンスまでに売れなければ
    リサイクル=古紙として廃棄処分されてしまうからだ。
    まさに絶体絶命の状況からはじまり、60年を振り返る。
    著者名やタイトルは明かされることはなかったけれど
    読んでよかったと思いました。
    薄い本なので、あっという間に読めます。
    本好きさんなら好きな作品になると・・・思いたい。
    古本屋で、猛烈アピールされてみたいです。

  • うーーむ。イタリア文学にあまり触れてないせいか、なかなか入ってこなかった。
    本が語る、本の独白。
    もっと本を大切にしようと思う。

  •  本が自分の人生を振り返って語るお話。古本屋さんに並ぶ本がこの作品の本みたいに人格を持っておしゃべりしだしたら面白いなぁ。今も自分の家の本棚で隣同士になった本たちが仲良く会話したり、残念ながら馬が合わなかったりしているかもしれないと思うととても楽しい。
     また、テレビ等の娯楽がだんだんと進歩していったとしても読書の楽しさは薄れないこと、本は大切に扱わなければいけないことを改めて感じた。

  • 本がかわいく思えてくる本。

    誰かに読まれることを待つ’本’ を主人公にしたお話。

    名作としてのプライドや、リサイクルの恐怖、
    女性に読まれたときのドキドキなど、
    微妙に愛らしい思考をする’本’です。
    (そんなこと考えそうだよなーって所を絶妙に突いてきます)

    犬とか猫とかだとよくありますが、
    本の擬人化は珍しいですね。

    人に薦めたいほど面白いかというと微妙ですが、
    翻訳のせいか、文学的でもあり、童話的でもあり、
    「雰囲気がある」ってのが率直な感想。

    残念なのは、私が海外文学に疎いせいで、
    出てくる名作の名前が半分以上わからないこと。

    もう少し知識があれば、ニュアンスも伝わったし、
    この’本’の 正体の推理も楽しめたのかなと。

    実質70頁程度でこの値段なので買うのは厳しいですが、
    図書館で借りて読む価値はあると思います。

    本好きで、文学的な作品が好きな人にいいのでは。

    まあまあオススメです。

  • 古書店の片隅で誰かに手にとってもらえるのを待っている一冊の本が、自らの人生を語りだした。夏までに売れなければリサイクルに出されるという死刑宣告されてしまい・・・。本としては幾世紀も読み継がれ、超高齢者(?!)になるのが目指すべきゴールらしい。本が感情があるとこんな感じなのかなと思うと愛おしく思えてくる。

  • 独特の文体。

    じっくり、何度も読み返して、出てくる本も読んでみたい。

  • 古本屋でリサイクル間近の一冊の本が買ってくれる人を必死に待っている。
    海外文学の知識がなく、90ページにも関わらず、本文と訳注を行ったり来たり、、、知っていたらもっと楽しめたなと。
    所々クスッと笑えるところもあり、手に取ってもらおうと必死な本の姿が愛らしかった。
    本屋や古本屋で本一冊一冊が熱烈なアピールをしてきてると想像すると、これから手に取るのもドキドキする。。

  • ボリュームがあまり無いのもあるけど、必死に読んでしまって、あっという間に終わってしまった。本の人生って、面白い。
    もっとあの辺りの文学に詳しかったら、もっと理解できたのかなと思うと、悔しい。
    あとがきにあった、一人芝居を観てみたい。

  • ある一冊の本が視点。
    古書店の片隅に置かれた本が誰かに買われるのを待っている・・・というお話し。

    なかなか、いろいろな想像をふくらませてくれた。

    本屋、古書店、図書館。
    それらに置かれて並んでいる本たち。
    いったいどんな思いで、人間を見ているのだろうか。
    「買ってくれるのかな」、「この人に買ってもらいたい」…。
    本たちにもいろんな思いがある・・・、そんな空想を抱く。

    短篇でも短い短篇。
    あっという間に読めてしまう。
    しかし、繰り返し読みたくなる本。

  • 古書が自分の人生を語りだすという設定。

    「トイ・ストーリー」を観たときは何とも思わなかったけれど、本が擬人化されると、あることないこといろいろ考えてしまうのはなぜだろう。

    とりあえず我が家のトイレにずらりと並ぶ『キン肉マン』と『キン肉マンII世』を、持ち主の部屋に移動させようと思います。

  • 古書店で誰かに手に取ってもらうのを待っている1冊の本の独白。

    あと2か月の間に売れなければスクラップ行きだから当人(当本?)も必死だ。

    古書店の客が自分を手に取ってくれるのを乞い願いつつ今までの持ち主について語っていく。持ち主の家族の歴史、本棚で隣り合わせになった友だち(もちろん本)について。
    中に出てくるたくさんの友本の話がとても楽しい。古典だからといって上から目線だ、とか詩集がうらやましいとか。

    内容とは関係ないけど嬉しかったのは最初の持ち主の子どもたちが夢中になって読んだ本の中に「黒い海賊」がでてきたこと!作者がわかっただけでもすごくうれしい。懐かしい友だちに再会した気分♪

  • 本を擬人化されると、こんなに罪悪感が芽生えるものかと!
    書店、古本屋、図書館で全ての本がこんなふうにものを考えて、じりじりしたり荒んだりしながら、自分に伸びてくる人の手を待っているのかと想像したら、なかなかたまらん。
    「待て、分かった!今から読むから!」と言い訳したくなる。
    女性の読み手に対する熱い待望はイタリアっぽいなと思った(笑)。

  • 一冊の本が主人公という珍しい小説です。
    この小説を読んで、突然ハタと気づく。本には本の人(本)生があり、よく考えてみると、自分の意志に関わらず誰かに所有され、または、人間の損得のみで運命が決まる。
    著者は、1960年イタリア生まれ。イタリア・テレコムの重役で、蔵書を1万2千冊持つビブリオマニアのようだ。
    蔵書狂の癖のある著者が、数多なる本とのめぐりあい、一冊一冊を愛する純なる心から生れたのが本書といえるだろう。

  • 何千冊もの本に、一顧だにされずに埋もれていた。そうやってほぼ三十年。たまに場所を変えたが関心の的になったことはない。最高の傑作でも気力が失せよう。本にとって読まれないということは恐らく最悪な結末だ。実は多くの本がその憂き目にあっている、ほとんど認めようとしないが。
    インターネットの存在はぼくを幸福にする。
    それにしてもなんと多くの本を積み上げているのだ。

  • 1冊の本である「ぼく」が、それまでの人生を語る本。
    本を擬人化という目の付け所は面白いなと思いましたが
    内容は「数奇」ではなく普通の本の運命という感じでした。
    話に出てくる本が馴染みのない本(洋書はあまり読まないので…)ばかりで残念だったけど、読んで良かった本です。

  • 左隣のヘミングウェイは、素敵な詩を読んでくれた。五年間隣り合った「復活」は折り紙付きの名作だけれど、分厚さと教訓を垂れようとする尊大さにはまいった・・・古書店の片隅で買い手を待つ本がしゃべり出した!過去の持ち主への思い、売れる本への嫉妬。時代の変化を乗り越えたくましく生き延びる本が語る自らの人生。

  • ページ数は少ないけれども、ゆっくり時間をかけて読みたい本。

  • とりあえず読んだけど、これはもうちょっとじっくりゆっくり読んだ方がいい気がする。ぱっと読んで面白さが分かる本じゃない。

  • ヨロッパの人は古い本も大切にしていて、その価値も大事にしています。

  • 古本屋で、一冊の本が自分を買ってくれる人を待ちながら、今までの持ち主のことなどを思い出している話。

    「本」が主人公、というちょっと目先の変わった本だった。夏までに買い手がつかなければリサイクルという危機迫る状況。本棚でたまたま隣り合った本について、尊大だ、とか色々感想を述べているのも面白い。

  • 『桜庭一樹読書日記』で目をつけた本。
    主人公は1冊の本。最初の持ち主のこと、持ち主の家族のこと、2番目の、3番目の持ち主のこと、そして、古書店にいた時のこと、を独白する小品。
    なにぶんイタリアの作品なので、出てくる作品に馴染みがないのがちとツライ。
    本好きとしては彼の中に書かれた物語も気になるのだけれど(作中にヒントになりそうなことがちりばめられている)、翻訳者もさじを投げているので確たるモデルはないのかも。
    古本屋で客に念波を送って一生懸命呼んでいる彼が愛しい。
    図書館で働いていた時、「たまたま」落とした本に異常に書き込みされてたり、「たまたま」手にとった時に妙な違和感を感じてよくよく見てみればずっと迷子になっていた探索本だったりしたことがけっこうあって、「呼ばれたな」と思ったものだ。

    カバー・作品制作 / 三ツ橋 渡郎
    ブックデザイン / 坂川 栄治+藤田 知子(坂川事務所)
    原題 / DIECIMILA AUTOBIOGRAFIA DI UN LIBRO (2003)

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小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)の作品紹介

一冊の本が、古書店の片隅で買い手が現れるのを待っている。ヴァカンスまでに売れなければ廃棄処分、と宣告されて。ちょっと身につまされる本の独白。60年前、新刊書店に並んだときの晴れがましさ。初めて女性の手でページをめくられたとき。本棚の隣人たち。売れる本への嫉妬。リサイクルされて段ボールになる恐怖-。"ぼく"=本は生きていて、浮き沈みもあれば、感情もある。伝えたいこともいっぱいある。テレビ、コンピュータ、携帯電話が登場したショックも生きのびたんだ。まだまだやれるよ。

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