台湾人と日本人―基隆中学「Fマン」事件

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著者 : 田村志津枝
  • 晶文社 (1996年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794962737

台湾人と日本人―基隆中学「Fマン」事件の感想・レビュー・書評

  • 植民地における中学生が卒業の寄せ書きをした
    それを隣の席の子が盗み出して回し読みし
    その内容が不穏であるということで
    侵略側の子達が一人を取り囲み
    記憶がなくなるほどの竹刀で制裁をくわえ
    更に教師と憲兵と特高警察がそのネタを使って
    関係者を家族もろともイジメ抜いた
    卒業後も内申書や交通の許可を与えずに
    更には郵便の検閲によって受験申請書を破棄し
    進学を阻むなどの嫌がらせを執拗に繰り返した

    これほど些細な根も葉もない発端でありながらも
    根の深い滋味な内容に取り組み
    これ又謙虚で客観的な文章なのに
    これほど心を引き込み一気に218ページを
    読ませてしまう本に出会ったことがないように思う
    途中で何度も何に魅せられているのか自問しながらも
    読まずにいられずページをめくってしまう

    植民地主義の同化策で祭りや台語の使用を禁止し
    学校の教科書も日本語で天皇への服従を叩き込んだ
    にも関わらず洗脳された人形を痛め付け
    チャンコロだの土人と呼び
    中学への進学は狭き門にする家畜化政策で
    権力を傘にきた侵略者達は小突き回して
    憂さ晴らしの対象にして虚しい遊びをした

    侵略者は優越意識に踊らされた浅知恵による無知な関係と
    それにまとわりつく格差社会に追い詰められた大人のイジメ
    全てがマイナス思考で負のスパイラルに自ら溺れて
    翻弄される身勝手で自滅的な依存と支配と搾取に逃げ込んだ
    ソコにあるのは愛や調和どころか誇ろや自尊心すらも無くして
    惨めな虚栄心にすがる怯えと不安恐怖と不信感

    救いとなる遣り甲斐という拠り所さえ無いもどかしさにあふれて
    尽きることのない権利を追い続ける競争社会が
    全てを意味のない無理心中へと追い込んでいくようだ

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