くるおしく君を想う (ガッシュ文庫)

著者 :
  • 海王社
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本棚登録 : 203
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796400909

感想・レビュー・書評

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  • 私が作家買いをする沙野センセの作品。
    この方の話は、どんなシチュエーションでも、非常に淫靡なにおいがします。これは特に濃厚。

    幼なじみともいえる隣のお兄ちゃん、莉一のことに強く憧れていた航希。その航希が、成長して弁護士となった今でも、莉一への想いから抜けきっていないんですね。でも、この莉一がね。。。鬼畜です。
    殺されかけて、代用品代わりにされて、それでもそんな莉一にloveってのはどうしてよ?と航希に迫りたくなりますが、それが恋愛ってものなのかもね。

    莉一は若き天才心臓外科医なのに、相当あぶないヒトです。天才って、こういうヒトもたまにいるんでしょうか?わかりません。
    濡れ場ではほんとに言う事やる事すべてでいやらしく航希をいたぶって、なんか真性S。それに感じまくってる航希は真性Mです。割れ鍋にとじ蓋的なCPでもうお似合い、何も言う事ありません。
    そして、最初から最後までお互いにものすごく執着愛しまくってます。ひどいことしてる、されてる自覚は充分あるのに、愛し合ってるかんじ。もちろん濡れ場はどのシーンも濃厚。いいです。
    ベッド以外の場所、多数です。

    だから、後半兄ちゃんから連絡あったときには、なんで邪魔するのよと、こっちまでショックを受けて嫌な汗が。
    「これまでそうしてきたみたいに、俺のことなんて置いていけばいい!」と航希が悲痛な叫びを口にするのに、「君の気持ちを踏みにじった。健やかさもプライドも壊してしまった」と莉一が謝罪し懺悔するところは胸を打ちます。このへんの二人の心の動きの描き方が巧み。

    書き下ろしの「つつがない食卓」では、めでたく新婚生活?を送る二人のエロなラブっぷりを覗き見できます。

    夏目×宮野のスピンオフも近いうちに読めるようなので、期待してます!

  • 面白かったー!王道パターンを予想して読んでいましたが、良い意味で期待を裏切りつつの切ない展開。

  • ずっと気になりつつ、買いそびれていた本。電子サイトの新刊に出てきたのをみつけて、今更ながら紙本ゲット。
    期待通りの執着愛。受けさん攻めさんの苦おしさが歪みまくった関係にジワリジワリと滲み出てきて、切なくなります。早々にもう一度読み直す予定です。

  • 兄の身代わりになる話で、
    読んでて本当に苦しくつらかったのです。
    兄の采登には全然好感を持てなくて
    何でこんな男が好きなんだよ~!と
    莉一にイライラしたし、
    ひどいことをする莉一が好きで仕方ない
    航希にもイライラして読んでましたが、
    最後に色んな伏線を綺麗にまとめて
    納得できるハッピーエンドに持ってきたのは
    すごいな、と思いました。
    旧版では采登は莉一のことを
    何とも思っていなかった、
    と言う話だったそうですが、
    新装版で改稿されて采登も莉一が好きだった、と
    言う話になっていて、やっぱりその方が色々と
    おさまりがよくてよかったな、と思います。
    おかげで采登も可哀想な奴だったな、と
    思えました。
    しかしエロは多くて濃かったです。
    尿道プレイがおお・・・となりました。
    カテーテルだと管だから
    そこから精液ちゃんと出るんだね。
    覚えました。(役に立たない知識)

  • 狂ってる、そこがいい。

  • 朝南先生のイラストが絶品。基本皆病んで る。後半はその病んでる登場人物 が駆け足であっさり甘くまともになってしまったのが勿体ない。莉一かなり鬼畜だったのになぁ(笑)でも健気なドMの航希、良かったね。カバー下に莉一視点のSS有り。

  • 攻めのプライドの高さと屈折具合が全ての原因かと。
    こんなに一途で健気な思いを見せられてるのにねぇ…。しかも捻じれた糸をほぐしてみたら繋がってたのは執着していたものとは違ってたじゃないの!www 
    同時期に別の作家さんの鬼畜攻めと健気受けの似たようなストーリーを読んでゲロ~ってテンション下がったんだけれど、それとは違ってこっち(沙野作品)は好きな話だったなぁ。と。その差は…なんだったんだろうなぁ。

  • 終始胸が苦しかった。でも読み進めたい秀作でした。

  • 私は新書版の「兄は莉一のことをなんとも思ってなかった」ヴァージョンのが好きなんですが、
    新装版文庫の「兄は兄で莉一に片思いしてた」バージョンのが、
    弟への嫌がらせのこととかいろいろと収まりがよくなるから
    加筆修正して作品としての完成度があがったと思う。
    それでもやっぱりラストの真相暴露シーンは唐突に感じられるけど。

    今新たに弟を見て恋に堕ちる話でもよかったなー。
    でも「実は……」の真相を明かさないと、タイトルにならないし。
    互いに互いが「くるおしく君を想う」っていた話で、大好き。
    今ごろ気づいたけど、朝南さんの表紙イラスト、
    「ガラス窓のこっち側の2人」を描いているんですね。素敵素敵素敵!!!!

  • 「くるおしく」は狂おしくではなく苦おしくのほうがしっくりくるほど読んでて苦しかった。最後まで兄を好きにはなれなかったけど、別の意味で落ち着きそうだったから今となれば無害。それにしても読んでて辛かったので一個★マイナスで。

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